自己破産者の確定申告方法 ②
いつも記事をご覧いただきありがとうございます!
私は、R4年の8月に東京地方裁判所に自己破産申立を弁護士に代理し、行いました。正直自己破産した年の確定申告について、詳しく載っている記事がなくかなり困惑しましたが、何とか終わりました。
今回は、自己破産者の確定申告方法②ということで、実際にどのようにして確定申告を進めたのかを詳しく解説します。
ちなみに前回は、「自己破産者の確定申告方法 ①」ということで、紹介しましたので、よければそちらからみてもらうとわかりやすいかもしれません。
1.自己破産者の確定申告も基本は同じ
自己破産者の確定申告も基本は、一般的に確定申告する場合と何も変わりません。
1年分の収入と1年分の経費を計算して、所得を判明させる。そしてその所得を申告する。所得の状況によって、税金の納付や還付金の発生になってきます。
要は、所得を判明させればいいだけ。
では実際にどのようにして所得を計算して、申告を行ったかを次に話していきますね。
2.全体の収入の計算
1.会社員としての収入
私も普段は会社で働いているため、会社員としての収入があります。会社員としての収入は、年収2000万円を超えるなど特別な事情がない限り、会社から源泉徴収という形で税金(所得税や住民税)や社会保険料が天引きされています。
そして会社員としての収入は、すべて源泉徴収票という書類で確認ができますので、こちらで全体の収入を申告します。
2.不動産収入
不動産収入に関しては、どの期間を申告するかに関して破産管財人の指示を仰ぐ必要があります。
これは、確定申告によって還付金が発生した場合債権者にお金を渡す必要があるからです。そのため、破産管財人も破産者の確定申告の内容を気にしています。
私の例で言うと、不動産収入は、2022年1月から12月末までの1年間分収入処理が必要ということでした。
そのため、家賃収入を12ヶ月分計上しました。
ここでの注意点としては、破産開始後に関しても収入申告が必要ということです。
ただこれに関して破産開始前・破産開始後どちらになるかは後で揉めないためにも破産管財人に対してしっかりと確認を行なっておいた方がいいということです。
3.全体の経費・控除の計算
税金はあくまで、所得に対してかかるものなので、経費や控除が多くなればなるほど、自分が払う税金は少なくなります。なので、できるだけ多くの経費や控除を計上したいところです。
1.会社員収入の経費・控除
私が使った経費や控除を紹介します。
・寄付金控除
ふるさと納税は、2000円以上の寄付金部分に対して寄附金控除を受けることが可能です。ここで自分は自分の収入目一杯まで寄附金控除を使用しました。
会社員収入しかない場合であれば、寄附金控除の上限額を知ることは、簡単です。なぜなら各種シュミレーションサイトで自分の予想する年収と社会保険料の額を入力すればいいだけだからです。
ただ自分は、不動産収入もあったため、その分の収入も見積もって多めにふるさと納税をしました。
ここは必要に応じてふるさと納税の金額を調整してみてください。
・社会保険料控除
自分も社会保険料を支払っているため、その金額の全額を控除として申請しました。
源泉徴収をされている人は気にする必要はあまりありませんが、確定申告する人は、社会保険料控除も確定申告欄に忘れずに書き込むようにしましょう。
社会保険料の金額は、源泉徴収票に記載されているため、その金額をそのまま記入すればOKです!
2.不動産収入の経費・控除
私が不動産収入で使用した経費や控除を紹介します。
正直会社員として使用できる経費や控除はかなり限定的です。だからこそ、ここで一気に経費計上をしておきたいところです(もちろん過度な経費計上は脱税につながるので注意が必要です)。
<不動産収入で活用した経費>
・固定資産税の年間支払い分
・賃貸管理会社への管理費
これらの経費は問題なく計上できるため、私は計上しておきました。
3.最終的な結果
ここまでの収入と経費・控除を計算した結果、私は930円の還付金が返ってくることになりました。
正直あまり多く返ってきてもそれは、結局自分のお金にならないため、そこまで労力をかけてまでやることではないです。
要はできるだけ、プラスにはするが、プラス分は多くなくてもいいということです。
4.まとめ
自己破産に陥った会社員が、一からどうやって確定申告をすればいいかを考え実行した結果をまとめました。
もし同じような境遇の方がいれば、参考にしていただければ幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
4.続く
文章が長くなってしまったため、分けますが、次回は「自己破産者の確定申告方法②」ということで、さらに詳しくどのようにして確定申告をしたのかを解説しようと思います。
「自己破産者がどうやって確定申告したらいいか困っている」
「自己破産者の確定申告の内情が気になる」という方は、次の記事も見てみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。