【新人奮闘記 第7回】昇華転写を学ぶ!
ある日の作業室…
シュウト「ん?なんだ!?」
マサル「どうしたの?」
シュウト「今なんか変なのが見えた…」
ジュンペイ「どうしたの?」
シュウト「それ!!それ何を被ってるの!?」
ジュンペイ「ああこれ?これはZEROの2021年のニューアイテム…」
ジュンペイ「ウーパールーパーフードだよ!!」
http://zero-zero.co.jp/product/24
マサル「ウーパールーパー…!」
シュウト「なんとも言えない表情だね…なんか見てて癖になりそう」
ジュンペイ「なんか気に入っちゃってさ~」
ジュンペイ「あれ?この顔の部分、転写マークを貼ってるんじゃないんだね!生地に描いてあるみたいだけど、どうやってるんだ??」
名和「そ・れ・は…【昇華転写】で生地に直接印刷されてるんだよ」
三人「あっ!今までちょいちょい出てきていたけれど、きちんと紹介されてなかった製造部の名和課長!!」
ジュンペイ「ショウカテンシャ…ってなんでしたっけ?」
名和「まさかお前ら初めて聞いたわけじゃないよな??」
三人「えっ…そ、そんなわけないじゃないですかぁ!」
名和「ほんとかよぉー、何か怪しい…。まぁとにかく大事な事だし、今日は俺が【昇華転写】についてちゃんと教えてやるよ!」
三人「お願いします!」
名和「まず簡単に説明すると、ゼロの工場には生地に柄や写真を印刷できる機械がある。それを使って生地に印刷をすることを、【昇華転写】と言うんだ。」
三人「印刷!?」
シュウト「あ、じゃあこのウーパールーパーはピンクの生地に目と口を印刷したんですか?!」
名和「そういう方法も出来るけど、このアニマルフードを作る時は全て…」
名和「これを使ってま~す」
ジュンペイ「真っ白…」
名和「そう、この真っ白な生地に印刷するんだよ!たとえばこのウーパールーパーフードは、」
※ウーパールーパーフードのモヒカン部のパーツ
名和「こうやって色と柄のデータを作って、地の色(この場合ピンク)と口などのパーツを白い布の上に一気に印刷する」
マサル「なるほどー、でもピンクの生地を使わないで白に全部印刷するのはどうしてですか?」
名和「このウーパールーパーのエラの部分を見てごらん、この柄も昇華転写で印刷したんだ。白い生地さえあれば、いつどんな柄でも欲しい分だけ思い通りに印刷ができるから、白い生地に全て印刷をしてるんだよ」
シュウト「なるほど!コストパフォーマンスを意識してるんですね!」
名和「そういうこと」
ジュンペイ「あっ、じゃあもしかして、シュウト君のセミドライWDM-02も…」
名和「正解!この腿のラインは昇華転写で印刷した柄だね!」
↓↓このスーツが登場する回です
名和「同じくセミドライの回で使ってた、このジンベエキャップも勿論昇華転写だよ」
マサル「僕、前に結構古いアニマルフードを工場内で見た記憶があるんですけど、それは目とか口がアイロンで貼る転写マークみたいなのだった気がするんですけど…」
名和「お、よく見てるね!そう、ZEROの昔のアニマルフードは、マサルの言った通り目とか口は転写マークで貼っていたよ。その頃はまだ昇華転写の機械を導入していなかったからね~。転写マークは、アイロンで好きな位置に手軽に貼れるというメリットがある反面、こんなデメリットもある…」
ジュンペイ「目が剥がれかけてる!!」
名和「そう、使用していくにつれて、どうしても削れたり剥がれたりしてしまうんだ。その点、昇華転写は生地を直接染めるから、剥がれたりする心配がない。」
マサル「なるほど~!」
名和「最近では、こんなスーツも作ったよ~」
こばP「ジャ~~ン!!」
三人「こばP工場長!!」
シュウト「こばP工場長のスーツ、オリジナルロゴが入ってる!!」
名和「こんな風に、ワンポイントでロゴやイニシャルが入れられちゃったりする!!剥がれたりしないから、何回潜っても大丈夫~!」
ジュンペイ「名和さん!!僕も何かオリジナルのものを作ってみたいです…!!」
名和「じゃあ折角だから、生地からデザインを選んで、実際に印刷をして何か作ってみよう!」
三人「やったー!!」
~移動~
シュウト「これが昇華転写のプリンターですよね!」
マサル「これで生地に印刷するのか~」
名和「甘~~~~い!!これは昇華転写印刷のSTEP1、印刷したい柄などを昇華紙に印刷するプリンターだ!」
ジュンペイ「昇華紙って何ですか?」
名和「昇華転写はまず、パソコンで作成したデータを、昇華紙という特殊な紙に印刷する。」
これが【昇華紙】
名和「この昇華紙は、このプリンターで印刷した時に紙の表面にインクを載せることができる。そのインクが載った状態の転写紙とさっきの白い生地を熱圧着させて、生地にインクを染み込ませて印刷するんだ。」
シュウト「なるほどー、このプリンターに生地をセットして、普通の紙と同じように印刷されて出てくるのかと思っていました…」
名和「試しに何か印刷してみよう。まずはデータを選択して…」
名和「昇華紙をセット、印刷!」
名和「そしてこれが、実際の生地に転写するための熱圧着の機械!」
ここに白い生地をセット
上からさっき印刷した昇華紙を裏返して置いて…
熱圧着!
完成!!
シュウト「できたーー!!」
マサル「印刷直後の生地も結構熱いですね~、火傷しそう…」
名和「機械の熱してる部分には触っちゃダメだよ!印刷する生地によって違うけど、かなりの高温だよ。」
ジュンペイ「そうなんですね、よくこの昇華紙が燃えないな…」
名和「印刷の仕方は分かったかな?じゃあ早速、生地に好きな印刷をして好きなものを作ってみよう!」
カッキー「名和さーーん!僕この前マウスパット作ったんだけど、どう?うちの子たち最高に可愛いでしょ!!!!」
名和「出た…!最近飼ってるネコに全てを捧げがちなカッキー…」
シュウト「写真も昇華転写で印刷できるんですね!へぇ~綺麗ですね~~」
レイ♂
ミント♂
【こんな感じで、かわいい「ウチの子」のグッズも作れちゃいます☆】
カッキー「モデルが世界一ですから」
マサル「写真が印刷できるのいいなぁ…僕、自分で撮った写真でマウスパットにします!最近、水中写真の腕前が上がっちゃって~~~」
名和「よし、じゃあまずは印刷できるようにデータを作ろう!データマスター勝海さ~~ん!!」
↓↓勝海先輩が講師を務める、新人奮闘記 第一回です
勝海「はいよ~~!マサルは写真だね!ほかの二人はこのパソコンで柄を見て選んでいいよー!」
ジュンペイ「じゃあ僕はこの柄でクッションカバーを作りたいです!最近家のインテリアに凝ってて…」
名和「OK!シュウトは?」
シュウト「じゃあカメラを入れるカバンを作ります!この柄がいいかな?!デザイン考えなきゃ~♪」
名和「よし!これで3人とも作るのが決まったね。じゃあ、作製開始!!」
データの作成方法を教わります
おそるおそる機械に触るジュンペイ
火傷すると大変なので、しっかり見張ってます
シュウト「よし、生地に印刷してカットしたぞ!あとは誰か先輩に縫製を教えてもらおう…ん?」
シュウト「そういえば、これ(冒頭で)名和さんが持ってたやつだ…。このバッグも昇華転写の生地を使ってるのかな?」
名和「そうだよ!!それはこのカタログに載ってる商品たちだ!!」
マサル&ジュンペイ「何ですか、このカタログは?」
名和「2020年に立ち上げたゼロのネオプレン小物ブランドの【エルサモ】のカタログだよ」
↓↓「エルサモ」 2020カタログ
http://zero-zero.co.jp/catalog/lsamo.pdf
ジュンペイ「へー、オシャレな可愛い柄から、クールに使えそうなバッグもあるんですね」
マサル「普段使い出来そうな商品が多いですね」
名和「今、巷でもネオプレンのバッグって流行ってるよね。水に強いし、衝撃から守ってくれるから、シュウトが作ろうとしてるカメラバッグなんてまさにピッタリかもね!」
シュウト「おっ、僕って無意識だったけど先見の明があるかも…」
新商品として採用されちゃうかも!?期待が膨らむシュウト
マサル「ネオプレンって色んなものが作れるのに、更に好きな色や柄、写真まで印刷できちゃうなんて、本当に可能性は無限大ですね!!」
名和「その通り!いいこと言った!作れる商品は無限大なのさ!」
ジュンペイ「うおおおお、それは激熱ですね!!なんか創作意欲が湧いてきたぁ!」
名和「そのモチベーションのまま、それぞれのアイテムを完成させておいで!」
三人「イエッサー!!」
切り口にボンドを塗って、貼り合わせる。ここまでは自分で出来るよ!
ミシンは縫いの達人にお願いします…(修行中のシュウト)
マサルはローラーカッターで丁寧にカット。慎重に…
角を丸く切った方がオシャレじゃない!?
匠の技に釘付けのジュンペイ!
3人「出来たー!!!」
サイズ:縦18cm×横38cm×底マチ23cm
MYカメラにピッタリ!!
サイズ:縦18.5cm×横25cm
写真がとても綺麗に印刷されました!(切り口がガタガタなのは要修行…)
サイズ:縦40cm×横45cm
いい感じ~~
名和「何とか形になったな!」
3人「はい!」
マサル「自分でオリジナルの生地を作ってアイテムを作るのって、めっちゃ楽しいですね~!!」
ジュンペイ「もっと昇華転写を使っていろんな物を作ってみたいです!」
名和「そう、その楽しいって気持ちが一番大事なんだ。ZEROは常に新しい商品開発に力を入れてるから、新しいスーツにしてもこういった小物にしても、君たちもどんどんアイディアを出していろんな物を作っていこう!」
マサル「名和さんにそんな熱いソウルがあったなんて知りませんでした…!」
名和「俺のハートは転写機より熱いぜ!!三人も、俺を超えられるように頑張れよ!!」
三人「はい!ありがとうございました!!」
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オリジナルのスーツ、アイテムにご興味のある方は、ZEROのホームページより、代理店様へお問い合わせ下さい。
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