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相続アドバイザー3級勉強記録(37回目 相続預金についての取引経過開示請求・残高証明書の発行依頼編)
こんにちは、士業開業準備中のZoroと申します。相続アドバイザー3級検定の日々の勉強記録、本日は「相続預金についての取引経過開示請求・残高証明書の発行依頼」です。
相続人からの取引経過の開示請求
相続人間の関係が良好でなく相続争いが生じているような場合は、相続人から被相続人の預金の取引経過の開示請求がされることがあります。
これについて、判例では、共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に基づき、他の共同相続人の同意がない場合であっても共同相続人の一人は開示請求することができるとしていますので、金融機関は応じる義務があるます。
それでは、遺言によって相続預金を取得する権利が一切無い相続人からの開示請求は認められるのでしょうか。この場合、当該相続人は共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位を承継していないことになりますので、開示請求権を有しないことになります。
被相続人の死亡時に解約されていた預金
相続争いがある場合、被相続人の死亡時にはすでに解約されていた預金についても解約前の取引経過を把握するために開示請求されることがありますが、これについては判例は一旦過去に元預金者(被相続人)に開示・報告義務を果たしているのであり、この義務を負い続けるとは解せないとしていますので、開示に応じる義務はありません。
残高証明書の発行依頼
相続税の申告等に必要であるため、相続争いの有無に関係なく、相続人からの請求に応じても問題はありません。
本日はここまでに致します。ここまでお読みいただきありがとうございました。次回は共同相続人の一人からの金融商品の解約請求・名義書き換え請求について書きたいと思います。