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相続アドバイザー3級勉強記録(36回目 遺留分侵害と相続預金編)
こんにちは、士業開業準備中のZoroと申します。相続アドバイザー3級検定の日々の勉強記録、本日は「遺留分侵害と遺相続預金」です。
遺留分を侵害する内容の遺言の効力
例えば、妻子が相続人の場合に、子にのみ全財産を相続させるような遺言ですね。このような場合に、金融機関は子の払い戻し請求に応じてもよいのでしょうか。
遺留分の侵害の有無を調査する義務の存否
このような場合、金融機関には遺留分を侵害していないかを調査する権限はありません。プライバシーの観点からも無理があります。
遺言の効力
このような遺留分を無視した遺言であっても当然に無効とはされません(判例)。遺留分を無視した遺言に対しては、遺留分侵害請求権を行使することで一定のバランスをとるのが適切との考えです。遺言者の意思と相続人の権利とのバランスを考えた結果だと思います。
金融機関の対応
以上のことから、金融機関は先の例の子の払い戻し請求に応じても問題がないことになります。これは金融機関が、遺留分侵害請求権が行使されたことを知っていてもそれにより妨げられることはありません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。次回は相続預金についての取引経過開示請求・残高証明書の発行依頼について書きたいと思います。