40歳、Excelもできないのに就活
TOEIC受験前、派遣会社へ登録しました。私は40歳になっていました。
派遣会社では、履歴書やこれまでの職歴で値踏みされ、その後パソコンスキルをチェックされます。当時の私はエクセルさえできなかったので、このスキルチェックがとんでもなく敷居が高かったことを覚えています。これでオフィスワークの就活を、しかも40歳でしようというのだから、今考えるとある意味すごいなあと思います。
「パソコンスキルは…(驚いたようにエントリーシートを二度見)、
えーっと……エクセルは……未経験なのですね」
と派遣会社の担当者が私のエントリーシートの確認をしているとき、
(よくここへ来たよね。。。驚愕)
(今どきエクセルも出来ないのに事務職希望って…苦笑)
(しかもこの学歴と職歴と年齢。。。失笑)
担当者を勝手に意地悪な人に仕立て上げ、脳内でセルフディスる私。
エクセルができない私は、タイピングのみチェックしてもらいました。もちろん私はタイピングが早いわけでもなく、このレベルチェック自体が苦痛でした。隣のブースではリズミカルにに響くタイプを打つ音。ああ場違いな場所にいる…。アウェイ感がひしひし痛い。
学歴は三流(Fラン短大)、職歴はコールセンターと生保営業、今時エクセルも出来ずタイピングさえ遅い。アメリカにいてちょっと英語話せます!と言ったところで、そんな人は掃いて捨てるほどいるし、そもそも英語力を証明する英検やTOEIC高得点スコアなど、公式の証明書もない。。。ダメだらけです。オフィスワークはまず無理だろ、というレベルです。
でも当時の私は、それを不可能とか無理なんて、これっぽっちも思わなかったんです。
絶対に経済的に自立して、離婚する!日本にいられるこの3年の間に結果を出す!
それだけを考えて突っ走っていました。離婚への強い想いが、私を突き動かす原動力で、不可能を可能と思わせ、忍耐力の源でもありました。
強い思いというのは人を動かします。
人生も変えます。
当時なぜか、エクセルに苦手意識のあった私でしたが、やはり最低限エクセルはできないと仕事はない。これはもう逃げようのない事実でした。
翻訳学校にお金を使っていたので、新たに学校へ行くのは経済的に厳しい…と思っていたとき、ちょうど職業訓練校のお知らせを見つけました。運よく開講に間に合い、4ヶ月間ワード、エクセル、パワーポイントを習う運びとなりました。