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手汗とさよならした話1

手掌多汗症ってご存知ですか?

気温などに関係なく、手のひらに多量の汗をかく病気です。手のひらがぐっしょり濡れたり、ぼたぼた汗がこぼれ落ちるほどの発汗があり、日常生活に支障をきたします。

私は2022年の春、長らく苦しんでいた手掌多汗症とさよならしました。

それまでの経緯、かかった費用、あと、今の現状をお話ししたいと思います。

同じ症状で悩んでいる方の参考になれば幸いです

私が自分の手汗を意識したのは社会人になってからだと思います。学生の頃もテストの時など答案用紙が汗でふにゃっとすることはたまにあった気はしますが、思い悩むほどの頻度ではなかったです(単に大昔のことで記憶にないだけ?)。

社会人になって自分の手汗を意識する場面が増えました。職場で書類を扱うとき、パソコンのキーを叩くとき、そしてマウスが濡れたとき。。。

手術があることは知っていましたが、副作用で代償性発汗があると知り、手術は無理だなーと思っていました。

41歳で事務系の仕事に無事再就職を果たした私でしたが、この頃は手汗がとてもひどくて悩んでいました。今思えば、ずっとアメリカで専業主婦だった私が、いきなり日本でフルタイムワーカーになり、日々緊張していたのかもしれません。大事な書類がふにゃふにゃになる、人とパソコンを共有できない、人前で文字が書けない、などなど、コントロールできない手汗は、仕事にも支障をきたし始めていました。


でも手術は怖い。。。手汗と引き換えに全身に大汗かくのもオソロシイ。。。


ネットで色々検索し、塩化アルミが効くことを知り、早速海外通販で塩化アルミの塗り薬を買いました。しかしこれはビリビリして私の肌には合いませんでした。

そんなとき知ったのが発汗を抑える薬、プロバンサイン。

東京医科歯科大の皮膚科で処方していただきました。とても小さな錠剤ですが、最初の効き目はすごかった。手のひらだけでなく全身に汗をかきませんでした。この薬のおかげで、ネイルサロンへ行くことができ、とても嬉しかったのを覚えています。

欠点は、数時間しか効かないこと、喉(というか口の中)が異様に乾くこと、便秘になること、服用すると高頻度で頭痛がすること、そして服用を続けるうちに効きが弱くなることでした。耐性ができるので、私は今日は絶対汗かきたくない!という時の秘蔵薬にしていました。最初のうちこそ、「薬があるから大丈夫」という安心感がありました。改まった会議の時、大事なお客様をお迎えするとき、通訳するときなど、「汗をかいたらどうしよう」という精神的なプレッシャーが軽くなったのは大きな収穫でした。でも段々、手汗には効きが悪くなっていきました。


結局半年ほどで服用をやめました。


その後45歳で正規雇用になり、私はアメリカ人付きの秘書になりました。上司、その他周りはみーんなアメリカ人。

そう、握手の頻度が多いんです。(まだコロナ前だったし)


そして上司の大事な書類を扱う仕事。手汗はもう致命傷でした。

やはり手術しかないのか。。。ここからネットで「手掌多汗症、手術、副作用」を検索する日々が始まりました。

続く

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