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映画感想『フォールガイ』

原題「THE FALL GUY」

◆あらすじ◆
撮影中に大怪我を負い、スタントマンの仕事から足を洗う決意をしたコルト。ある日、旧知のプロデューサーから連絡が入り、元カノであるジョディの監督デビュー作にスタントマンとして呼び戻される。ところが肝心の主演俳優トムがトラブルに巻き込まれ失踪してしまう。製作中止の危機に直面したジョディのデビュー作を守るため、渋々ながらもトムの捜索に乗り出すコルトだったが…。


※書きたい事いっぱいでネタバレせずには無理なので細々とバレてます。



スタントマン無くしては撮影出来ないアクション映画と言うジャンル。
その裏側も表側も見せてくれる作品としてアクション映画好きの自分にはとにかく楽しめた!

内容が薄っぺらいとかカンケーねぇから!ww。
別に薄っぺらくねぇし!!

これはアクションラブコメの様を呈した“スタントマンのスタントマンによるスタントマン愛”の映画。

始終スタント愛に溢れてるぅ❤️

製作陣が「世界のスタントマンに向けて作った」と言うくらい“これでもかッ!”と怒涛の様に繰り出されるアクション。
特にキャノンロールは『007/カジノ・ロワイヤル』が持っていたギネス記録7回転を超える8.5回転を記録、エンドロールでもスタッフが歓喜する実際のシーンが見られる。



ライアンもメチャ身体張りました!

無駄にカッコ良く見せたがるww


一番の見せ場と言ってもイイのは終盤にある“フリーフォール”と呼ばれるコルトの落下シーンだ。命綱もパラシュートもつけないこのスタントに対してダン・タッカー率いるスタントチームが巨大なクラッシュパッドを用意するんだがその手慣れ感が気持ちいい。
中指立てて落ちるシーンはサイコー!

その上そのスタントたちがトムの一派と戦う様子も痛快で、普段殆どスポットライトが当てられないスタントの人達への賛歌として仕上がってるのも嬉しい。

そうそう、コルトにメチャ協力する2人の活躍は特筆すべきだな。
トムのアシスタントのアルマ・ミラン役を演じるステファニー・スー(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のジョイ)と、なんと言っても前述したスタントコーディネーターのダン・タッカー役を演じるウィンストン・デュークはめちゃ強キャラだ。
『ブラックパンサー』のエムバクとは全然違うけど強キャラは共通・・・彼デカいもんね!ww

とにかく小ネタがそこいら中に散りばまってるんだけどかなり対象年齢が高め?(笑)
若い子『マイアミ・バイス』とか言われても「・・・」じゃない?ww
あのコルトが大事そうに着ていた『マイアミ・バイス』のジャンパーねカッコ良かったな。
あれはどうやらユニバーサル・スタジオ・ハリウッドがやってた『マイアミ・バイス』の水上ショーってのがあってボートやジェットスキーで、爆発演出もしてたらしいからそれに対してのオマージュかもね。

小ネタはまだまだ盛沢山だけど『アトミックブロンド』『ワイルドスピード』『ジェイソンボーン』とかちょいちょい同監督作品のタイトルが登場するんだけどその作品に纏わるコミカルシーンが面白い。
個人的には大好きな『ラスト・オブ・モヒカン』ネタが好み!これはもちろんリーチ監督作品じゃないけど監督好きな映画なのかな?

「もうダサいかな?」な2分割シーンも面白かったし、コルトとバディを組むワンコの名前が“ジャンクロード”はどう取ればいいのかな?wwそれもフランス語って!笑える!
でもコルトとジャンクロードが息ピッタリで2人が走ってるシーンめちゃくちゃカッコ良かったんだよね。


動物と言えばユニコーンの登場とか・・・これ、もしや『ブレードランナー』的な?
ドラッグ飲まされて世界がキラ☆キラになっちゃうのとか楽しかった。

結構映像演出がノリノリ感あるんだよね。

劇中で撮影されてる『メタルストーム』はどこからどう見てもドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の「DUNE/デューン」を意識してるよね?
ジェイソン・モモアがカメオなのかぁ???
トムの部屋に貼ってあったポストイットに「MOMOA or MAMOA(モモアかマモアか)」とか書かれてて「どういう事?」って思ってたら重大な伏線だったっつー・・・しっかしリーチ監督「モモアはイイ人なんだよ~」とか言ってるし!(笑)

ちなみに『メタルストーム』は 1983年に制作されてコケた実在する映画っす。
ファンとしてはジェイソン・モモアのスペースカウボーイ役観たいじゃないのさ!
『メタルストーム』リメイク版作ってよ、モモアで!!

今回のクソ主演トム・ライダー役アーロン・テイラー・ジョンソン、久しぶり~~!
『ブレット・トレイン』以来だわ。
今回、ライアンがスタントダブル役を務める主演役者役だけど結構並ぶと似てね?っておもちゃった!ヘヘッ。
すげぇバカ役者のゲス野郎でラストのスタントシーンはスカッとするわ!

でその時の演出がイイのよね。

劇中コルトが「いつも誰かの助手席だった」と語るシーンがあるんだけどこの終盤のトムを嵌めるシーンでハンドルを握るのはコルトなの。
なんかさホント、泣けるわぁ・・・。

エンドロールのスクリプトっぽさもイイし、スタントマン役のスタントマンさん達がエンドロール中流れるのサイコー!
こういうエンドロール、ホント好きだよ。ビハインドシーンを見せてくれるといつも表に出ないスタッフやボディダブル、スタントダブルの人達の頑張りが作品を成り立たせてるって感じられるんだよね。胸が熱くなるわ!!!

そして音楽もイイ!
KISSの「I was made for lovin' you」から始まる懐かしのナンバーも上がる⤴️!
口ずさみながら観られる作品は大好き❤
フィル・コリンズの「Against All Odds(Take A Look At Me Now)」とか懐かし過ぎてめちゃ歌っちゃったじゃないのよぉ~♪

尚且つ#Barbenheimerのお二人さんのある様で無いラブシーン(笑)これがまたイイ、この作品にラブ要素は3%程度で良いのだ!


ライアン・ゴズリングはレフン監督と組んだ『ドライヴ』でもスタントドライバーを演じてたけどワタシは(『Barbie』もだけど)今作みたいなライアンの方が好きかな。
まぁ特に好きな俳優ってわけじゃないけど思い返したら結構彼の作品観てたわ。

マニアック過ぎない映画ネタも程良く分かり易くてイイ!
お節介ながらこの作品が『俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ』の映画版リメイクだと言う事を加えておく。さすればラストのお二人が分かる。

とにかく全編ネタバレ要素ばかりなのだよ。


取り敢えず早くアカデミー賞にスタント部門を設けてくださいな!強く願うぞ。


まぁ、とにかく【Thumbs up!】って事でね!


キャスト陣

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