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映画感想『ジュリアン』
原題「Jusqu'a la garde」
◆あらすじ◆
離婚したブレッソン夫妻は11歳になる息子のジュリアンの親権をめぐって争っていた。ミリアムは夫のアントワーヌに子どもを近づけたくはなかったが、裁判所はアントワーヌに隔週の週末ごとにジュリアンへの面会の権利を与える。アントワーヌはジュリアンに、共同親権を盾にミリアムの連絡先を聞き出そうとするが、ジュリアンは母を守るために必死で嘘をつき続けていた。アントワーヌの不満は徐々に蓄積されていき、やがてジュリアンの嘘を見破るが……。
こちらの感情を煽るような無駄な効果音は排除。この演出が【より日常に起こっている事案】という事を訴えている。
それが思いもしない異常性を含む恐ろしさに結びつく。
つい最近の幼女死亡ニュースも脳裏に蘇り「殺される前になんとかせねば」と言う怒りにも似た気持も込み上げる。
死んでからじゃ遅い。
これは当事者だけの問題じゃない。
仏語の原題には「最後の最後まで戦い抜く」或いは「とどめを刺す」的意味があるらしい。
だってこれは単に今回の結末だって事。
もうこういう人は野放しにしないでほしいわ。
お願いします、法律様!
暴力を受けた側が安心して生活出来る様にストーカー行為やDVの治療にも早々に着手お願いしたい。
じゃないとこのループは永遠に繰り返され逆に母子が『とどめを刺される』事になり兼ねないのでね。(⇐この映画この部分を引き出したいんだろうなってのは薄っすら感じた。最後まで戦うのは父親の方も同様だから)
それにしてもDVの父親役ドゥニ・メノーシェがガタイのデカイキレ易い男を薄っすら不気味に巧く演じてたのと息子役のトマ・ジオリア君も本当に嫌がってて怖がってて泣いてる様で護衛役買って出たくなっちゃったわよん。
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なんかでもちょっと余計なシーンとかあってそれは一体?みたいなのどうなのかしらね。
まっ、或る家族の日常だからいいのか。