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映画感想『バービー』
原題「BARBIE」
◆あらすじ◆
ピンクに彩られた夢のような世界「バービーランド」。そこに暮らす住民は、皆が「バービー」であり、皆が「ケン」と呼ばれている。そんなバービーランドで、オシャレ好きなバービーは、ピュアなボーイフレンドのケンとともに、完璧でハッピーな毎日を過ごしていた。ところがある日、彼女の身体に異変が起こる。困った彼女は世界の秘密を知る変わり者のバービーに導かれ、ケンとともに人間の世界へと旅に出る。しかしロサンゼルスにたどり着いたバービーとケンは人間たちから好奇の目を向けられ、思わぬトラブルに見舞われてしまう。
パステルカラーの世界に描かれる内容の奥行きがなかなかの距離で何から書けばイイのか分からない程だがとにかく色んな映画作品のパロディだの引用だのが豊富だったのはかなり楽しかった。
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女性に母性を求めた時代を打破するが如く登場したバービー人形。
それを表現する冒頭部分に『2001年宇宙の旅』パロディを引用するあたりは監督のセンスが伺える。
まぁ、なかなか衝撃的なシーンだが時代的にそれぐらいの意味はあったのだろう。
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バービーは男性に支配されず女性が何者にでもなれる自由を表現する象徴となるが時を経てそれさえも女性へのプレッシャーとなってしまい世界は二転三転とする。
ケンが人間社会を知る事で【男性性】に目覚め【男性優位】をバービーランドで実現しようとする一連のシーンでは男達の象徴としてロックや映画(ゴッドファーザー)を語る事で(女性に対して)マウントを取る行動に出る。所詮男の欲望なんてそんなもんだという情けなさをコメディ化してて爆笑。
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他にも価値の無い“見栄とプライド”を描いた『高慢と偏見』の引用(コリン・ファース演じるダーシーが映り込んでるのとか面白い!)
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特に必要か?と思われる短いカーチェイスはもしやライアン主演『ドライブ』のパロディ?とか思ってみたりして、そういう点でも細かい小ネタがわんさかあって実に楽しめる。
(小ネタの検証は至る所で書かれ始めるだろうからご参照あれ)
TVスポットでも流れるがバービーの踵が地上に付いてしまう“事件”はこの作品の最も意味する所で地に足を付けて歩む事で自分らしく在れと言っているのだ。
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マーゴット・ロビーファンにはもう彼女が可愛過ぎて堪らん!!
彼女のバービー姿に違和感無しだしバービーがリカちゃん含め他の人形達より大人な存在感を醸し出してる趣旨を汲んで、10代、20代の若い女優に演じさせて無い所に納得させられる。
社会において、女性の持つ特性の集大成的な存在をマーゴットが溌剌と演じ切ってて最高だったな。
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ケンを演じる男優2人はめちゃ嵌ってる。
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ライアン・ゴスリングは過去最高だったと思うのだが如何だろう?
そしてそのライアンに勝るとも劣らずアジア系ケンを演じたシム・リウが良かったなぁ。
もしや、彼が今作の中で一番お茶目で可愛かったかも?wwwwwww
そんなKENの『I’m Just Ken』のメイキングが楽しいので置いておこう。
個人的にはアラン役のマイケル・セラが良かったかな。
彼の立ち位置がホント必要不可欠だと思うよ。
レインボー🌈背負ってるからね!
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最後まで観ると、この映画男性の為の作品かもねー!と思う所も多々ある。
多分居心地悪過ぎて賛否かなりあるだろうけどねwwwwwwww
この一見偏りのある様に見える作品の中にグレタ・ガーウィグ監督の視点の平等さ、それに加え笑いのセンスや映画ヲタクぶりまで感じられて個人的には楽しかったよん。
【余談】
因みにバービーがバス停で出会う高齢女性は『真夜中のカウボーイ』『ミッドナイトクロス』『存在の耐えられない軽さ』『イングリッシュ・ペイシェント』など様々な名画の衣装デザインを手掛けたアン・ロスさんだそうです。
でも、『バービー』の衣装は手掛けてないよー!
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