『サスペリア』
原題「Suspiria」
◆あらすじ◆
1977年、ベルリン。カリスマ振付師の目に留まり、有名な舞踏団に入った米国人女性。そこで主力ダンサーが失踪し、彼女は次回公演の重要なパートに抜擢される。そんな中、彼女の周囲で奇妙な出来事が起き始める。そして彼女は舞踏団に隠された暗い秘密を知ることとなる。
ホラーかなぁ?・・・
オリジナルがそうだから仕方ないか。
ダリオ・アルジェンド監督はこの新作に対して批判的らしいが、これ観終わった後キョトンとしてしまうくらい考察し放題な作品だった。
時代背景や当時の世相、カルト的な部分や妄想的要素を何重にも折り重ねて作られてるから層がぶ厚い。
視点によって色んな解釈が可能だわ。
或る一つの視点から見ると舞台が東西ベルリン(ドイツ)と言う背景にも深い意味があると思えた。
ナチスドイツvsアメリカの図式。
また別の視点だと女性の自立を描いた様にも感じられる。
オリジナルへのオマージュな配役もあるがティルダの3役(マダム・ブラン、マダム・マルコム、博士)は見事にバレない(笑)
あと、この映画【百合】が満開!
さすが『CMBYN』のルカ・グァダニーノ監督❣️
解る人だけ解って頂ければよいです。
クライマックスのダンスシーンの迫力は凄い。
てか、優れた肉体は薄ピンクのおパンツも凌駕するのだなぁ…遠い目。
でも冒頭のダコタ・ジョンソン演じるスージーの無音ダンスでこの作品のダンスレベルの高さは判る。
それにこの時の彼女の特別感が今思えばあのエンディングに繋がってオリジナルからの更なる昇華(と言うかメッセージ性)になってるんだな。
で、このダンスがメチャ痛いシーンにも絡んでるのがなぁ…まぁ、このシーンは激痛だった。
全体的な映像美
色彩的には派手さは無く落ち着いてるけど際立つ赤の印象は強烈だ。
トム・ヨークの音楽は秀逸!
あと、もしエンドロール見ない派な人は我慢して座っててちょ。