『ファントム・スレッド』
原題「Phantom Thread」
◆あらすじ◆
1950年代のロンドンで活躍するオートクチュールの仕立て屋レイノルズ・ウッドコックは、英国ファッション界の中心的存在として社交界から脚光を浴びていた。ウェイトレスのアルマとの運命的な出会いを果たしたレイノルズは、アルマをミューズとしてファッションの世界へと迎え入れる。しかし、アルマの存在がレイノルズの整然とした完璧な日常が変化をもたらしていく。
「それでこのタイトルか!」と言う内容。
一見始まりは田舎の娘が一流デザイナーに見染められ上流階級にデヴューするシンデレラストーリーの様相だが次第に怪しい展開に変貌。
愛と憎悪の背中合わせ?
それとも支配と依存が齎す歪んだ愛情?
自己満足への完璧さを求める初老のデザイナーが若い愛人にそれを壊される時一体男はどうするのか?
男女の駆け引きの様な恋愛ドラマ。
だがそれにも増してクチュールシーンの鮮やかさに目が釘付け。
針仕事をこなすオバちゃん達のベテラン感がこの作品の土台に見えた。
さすがPTA作品!一筋縄じゃあ行かない。
それにしても本当にダニエルはこれで引退なの?
今作のダニエル・デイ=ルイスは1988年の『存在の耐えられない軽さ』をちょっと思い出させるなぁ。
しれぇーっと「台本が良かったから」とか言ってまた蘇りそうな気もするけどねぇ(笑)。
待ってますぜ。
だって、ダニー・ボーイからずっと観続けてるんだからね!