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映画感想『search/#サーチ2』
原題「MISSING」
◆あらすじ◆
父を早くに亡くし、アメリカで母と2人暮らしの女子高校生ジューン。ある日、恋人とコロンビアへ旅行に行った母が、帰国予定を過ぎても戻ってこず不安になる。警察に相談しても埒が明かず、自らデジタル・ツールを駆使して母の捜索に乗り出すジューンだったが…。
行方不明になった娘の消息を、父親が懸命に探っていくさまをPCやスマホの画面だけで描き出し大ヒットした「サーチ」に続くシリーズ第2弾として贈るサスペンス・ミステリー。今度は行方不明となった母親を、デジタルネイティブ世代の娘が様々なデジタル・ツールを駆使して追跡していくさまを予測不能の展開でスリリングに描き出していく。
前作は父親が娘を探す設定だったがその立場を逆転させ、デジタルネイティブ世代がPCを操る事でより臨場感とスピード感増し増しな演出に圧倒される。
が、
その操作スピードに「ついて行けないー」って人の為に脳が休まる伏線描いてるの「コイツらやるわー」ってなる。
まぁ、その伏線に至るまでも結構四苦八苦で難問いくつかクリアしなくちゃなんだけどこの話がええ話やなぁ…な展開を保持してるところが当ストーリーには必須だったね。
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だから置いてけぼり感は全然NOTHING!(当社比ww)
むしろ使用される最新アプリやサービスが勉強になるレベルでなかなか楽しい!
スマホを全く使いこなせてないアナログ世代のアタシには目から鱗な展開の応酬。
「マジそんな事出来んのー⁈」だww。
様々な伏線が張り巡らされているが事件解決のオチまでがその回収っつー周到さにこのチームの手腕を感じる。
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もうね「Hey Siri」くらいは日常に取り入れようぜ、アナログ世代!(含む自分ww)
まぁ1つだけ、なかなかな冒頭に疑問があった事を記せば消息不明になる母親とその恋人が旅行に出かけるときのタクシーの運転手がめちゃ怪しかった点はもちろん意図的な伏線ですよね?メリック&ジョンソン両監督…だ。
その怪しさ加減が絶妙だった事は特筆すべき点かな。気付いても気付かなくても展開に支障はないけど気付いてたら「やっぱりそこかぁ!」ってなるからね。フフフッ。
娘が反抗期?な設定でチョイとオスカー作品『エブエブ』と被る内容。
色んな意味で人と人との関係が分断され希薄になりつつあった昨今、普遍のテーマ“親子関係”っつー所に「はい、注目〜!」なのかな?
あの母親が現れなくて不安しか感じない娘ちゃんのシーンは実に効果的だった。
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親の存在は当然と言う世代にとっては簡単な言い付けを守る事さえ面倒で、そう言うジューンのこのお迎えシーンに繋がるストーリーが充分に描かれてるからこそ【母に会えない、もしかしたら失うかもしれない自分のワガママに対する後悔】みたいなモノが読み取れて支えたくなっちゃう。
「どーにか手掛かりを掴んでくれー!」ってね。
とにかく目まぐるしく展開はするけどあのスピード感の中ストーリーテリングとしてもちゃんと納得&成立させてるのは素晴らしい!!
お見事でした。大満足。