『エルネスト』
英題「Ernesto」
◆あらすじ◆ フィデル・カストロらとともにキューバ革命を成功させ、1967年にボリビア戦線で命を落としたエルネスト・チェ・ゲバラ。医者を志してキューバの国立ハバナ大学へ留学した日系2世のフレディ前村ウルタードは、キューバ危機の状況下でゲバラと出会い、彼の魅力に心酔した前村はゲバラの部隊に参加し、ボリビアでゲバラとともに行動する。ゲバラからファーストネームである「エルネスト」を戦士名として授けられた前村は、ボリビア軍事政権へと立ち向かっていく。
冒頭、チェ・ゲバラが広島を訪れ献花し資料館で放つ言葉は胸に響く。
しかし作り手の言いたい事、描きたい事の熱量とスクリーンから伝わる熱量のギャップに残念さを感じずには居られない。
全編スペイン語での演技を遣り遂げたオダギリ・ジョーには「頑張ったねぇ」と言ってあげたいがどうも演出に冴えが無く杓子定規な展開にカタルシスは感じられなかった。
阪本監督の作品、監督になってから1本も観てないって事にさっき気付いたんだけど多分今作もゲバラ関連じゃなかったら観なかったかもな。
でも、そのゲバラとの関連をあまりに意識し過ぎて中途半端になってる気がする。
主人公のフレディ・前村・ウルタード氏がゲバラに相当な影響を受けたって言うのは分るんだけど彼自身の魅力が逆にぼやける感じがして薄〜い光しか射し込んでこなかったなぁ。
イイ話なんだけどね。
まぁ、伝えたいことは判る。
戦後70年、ゲバラ没後50年と言う今に意味のある内容ではある。
やっぱり使命に突き動かされる若者の姿は時に美しく、時に切ないよな。
映画全体としてはキューバって言う国の魅力は感じる。
行ってみてぇ〜〜〜〜〜!