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映画感想2023

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2023年3月の記事一覧

映画感想『ロストケア』

◆あらすじ◆ ある日、老人と訪問介護センターの所長の死体が発見され、捜査線上にセンターで働く介護士の斯波宗典が浮上する。献身的な介護で介護家族にも慕われていた斯波だったが、検事の大友秀美は、彼が勤務する事務所だけ老人の死亡率が異常に高いことに気づく。斯波への疑惑はますます深まり、真実を明らかにするべく斯波と対峙する大友だったが…。 【貧困と介護の実態】この難題への問い掛けは誰も無視出来ない事象であり【理屈と事実の乖離】と言う対峙の本質だ。 人の営みでは善悪

映画感想『シン・仮面ライダー』

◆あらすじ◆ SHOCKERによってバッタオーグに改造されてしまった本郷猛は、緑川弘博士と緑川ルリ子とともに組織を裏切って抜け出す。最初はプラーナによって得た力で人を殺してしまったことに戸惑う本郷だが、クモオーグに緑川弘が殺され、死に際にルリ子を託される。本郷は覚悟を決め、「仮面ライダー」を名乗りながらルリ子と協力してSHOCKERと戦うことに。自分と同じように深い絶望を経験し「オーグメンテーション(強化手術)」を施されたオーグ達と戦うが・・・。 ◆悪の秘密結社「ショッカー

映画感想『零落』

◆あらすじ◆ 8年間、ひたすら走り続けてきた連載が終了を迎えた元人気漫画家の深澤薫。新たな漫画が描けなくなり、鬱屈した日々を過ごすうち、多忙な漫画編集者の妻との間に大きな溝が生じてしまう。そんな中、“猫のような目をした”風俗嬢のちふゆに出会い、彼女に惹かれていく深澤だったが…。 これは観る側の立場で感情がハッキリ別れる作品じゃないかなぁ。 自分が至高であり他人を侮り人間の中に住む陰鬱を露わにする落ち目の漫画家主人公。 若い頃に離れていく彼女から指摘された一言が

映画感想『シャザム!~神々の怒り~』

原題「SHAZAM! FURY OF THE GODS」 ◆あらすじ◆ 古代の魔術師より6人の神のパワー(S=ソロモンの知恵、H=ヘラクレスの剛力、A=アトラスのスタミナ、Z=ゼウスの万能、A=アキレスの勇気、M=マーキュリーの神速)を授かった少年ビリーは、魔法の言葉「シャザム!(S.H.A.Z.A.M!)」と唱えると、超絶マッチョな最強ヒーローのシャザムに変身する。しかし、見た目は大人でも中身は子ども、ヒーローとしても半人前のシャザムは、大人の事情が理解できずに神々を怒ら

映画感想『Winny』

※本作は、ファイル共有ソフト「Winny」の開発者が逮捕され、著作権法違反ほう助の罪に問われた裁判で無罪を勝ち取った一連の事件を題材に、金子氏と彼の裁判を支えた弁護士・壇俊光氏の無罪を勝ち取るまでの7年の道のりを描いた社会派ドラマ。 ◆あらすじ◆ 2002年、データのやりとりが簡単にできるファイル共有ソフト「Winny」を開発した金子勇は、その試用版をインターネットの巨大掲示板「2ちゃんねる」に公開する。公開後、瞬く間にシェアを伸ばすが、その裏では大量の映画やゲーム、音楽な

映画感想『フェイブルマンズ』

原題「THE FABELMANS」 ◆あらすじ◆ 1952年、両親に連れられ初めて映画館を訪れたサミー・フェイブルマン少年は、そこで観た「地上最大のショウ」の列車脱線シーンに大きな衝撃を受ける。その後、列車の模型でそのシーンを再現しようとするサミーに、母親は8mmカメラを買い与える。以来、カメラで撮影することに夢中になっていくサミー。次第に彼のつくる映像作品は周囲を驚かせるまでになっていくが、まじめな科学者の父は、あまり趣味にばかり情熱を注いでほしくないと思っていた。そんな

映画感想『マジック・マイク ラストダンス』

原題「MAGIC MIKE'S LAST DANCE」 ◆あらすじ◆ 元ストリップダンサーのマイクは破産して全てを失い、現在はバーテンとして働いていた。そんなある日、彼は資産家の女性マックスと出会い、ある依頼を受ける。依頼内容は、ロンドンの歴史ある劇場で一夜限りのストリップステージを成功させることだった。人生の再起をかけてロンドンへ向かったマイクは、さまざまな思惑を抱える人々から反発を受けながらも、世界中から集まったダンサーたちとともに人生最後のショーを成功せさるべく奮闘す

映画感想『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

原題「EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE」 ◆あらすじ◆ アメリカで頼りない夫とコインランドリーを営む中国移民のエヴリン。仕事ではただでさえ経営が厳しいのに、国税局から納税申告の不備を指摘され、家では頑固な父親の介護に追われる中、反抗的な一人娘ジョイが女性の恋人というやっかいな問題を持ち込もうとしていて、すっかり疲れ果てていた。そんな中、突然夫に“別の宇宙の夫”が乗り移り、強大な悪の存在によって危機に直面した全宇宙を救ってほしいと語り、いきな

映画感想『エンパイア・オブ・ライト』

原題「EMPIRE OF LIGHT」 ◆あらすじ◆ 1980年代初頭のイギリスの海辺の町。地元の映画館、エンパイア劇場で働くヒラリーは、過去に辛い経験をし、今も心に問題を抱えていた。そんなある日、夢を諦めた黒人青年スティーブンが映画館で働き始めることに。上司のドナルドと不倫の関係にあったヒラリーだったが、いつしか若いスティーブンとの距離が縮まっていく。しかし、不況と社会不安の中で、不寛容な世間の荒波が2人に容赦なく襲い掛かってくるのだったが…。 サム・メンデス監督の単独

映画感想『ベネデッタ』

原題「BENEDETTA」 ◆あらすじ◆ 17世紀、ペシアの町。聖母マリアと対話し奇蹟を起こすとされる少女ベネデッタは、6歳で出家してテアティノ修道院に入る。純粋無垢なまま成人した彼女は、修道院に逃げ込んできた若い女性バルトロメアを助け、秘密の関係を深めていく。そんな中、ベネデッタは聖痕を受けてイエスの花嫁になったとみなされ、新たな修道院長に就任。民衆から聖女と崇められ強大な権力を手にするが……。 ※鬼才ポール・ヴァーホーヴェン監督が、17世紀に女性同志の同性愛で告発され

映画感想『アントマン&ワスプ:クアントマニア』

原題「ANT-MAN AND THE WASP: QUANTUMANIA」 ◆あらすじ◆ 「アベンジャーズ エンドゲーム」では量子世界を使ったタイムスリップの可能性に気づき、アベンジャーズとサノスの最終決戦に向けて重要な役割を果たしたアントマンことスコット・ラング。ある時、実験中の事故によりホープや娘のキャシーらとともに量子世界に引きずり込まれてしまったスコットは、誰も到達したことがなかった想像を超えたその世界で、あのサノスをも超越する、すべてを征服するという謎の男カーンと

映画感想『シャイロックの子供たち』

◆あらすじ◆ メガバンク・東京第一銀行の長原支店で現金紛失事件が発生する。お客様係の西木は、濡れ衣を着せられた部下の愛理やその後輩の田端とともに真相を突き止めるべく調査に乗り出す。しかし、そこに待ち受けていたのは、出世コースから外れた支店長やパワハラ上司の副支店長をはじめとする曲者揃いの銀行員たちと、横領や隠ぺい工作、不正融資といった不祥事の数々だったのだが…。 まぁタイトル通り凄く解り易い作品だったなぁ。 「ヴェニスの商人」の解釈重要! プロットの構成、展開もだけど人

映画感想『別れる決心』

原題「韓:헤어질 결심/英:DECISION TO LEAVE」 ◆あらすじ◆ 生真面目な刑事ヘジュンは、男が山で転落死した事件を捜査していて被害者の妻で中国人のソレと出会う。取り調べが進む中で、夫の死にも平然としているソレへの疑いを強めるが、同時にそんな彼女の毅然とした態度に思いがけず惹かれていく。一方ソレもまた、折り目正しいヘジュンに特別な感情を抱き始めるのだったが…。 観終わった後の心境は実に複雑だ。 取り敢えず「あ゙あ゙ッーーーーーー!」と叫びたい気分だった。

映画感想『バビロン』

原題「BABYLON」 ◆あらすじ◆ 映画産業が急成長する中、量産されるサイレント映画が莫大な富を生み出していた1920年代のハリウッド。毎晩のように開かれる豪華なパーティの主役は、サイレント映画の大スター、ジャック・コンラッド。そんな贅を尽くした規格外のパーティに潜り込んだのは、映画スターを夢見る怖いもの知らずの新進女優のネリー。彼女はそこで映画製作を夢見るメキシコ移民の青年マニーと出会い意気投合。ネリーが映画関係者の目に留まりハリウッドデビューのチャンスを掴む一方、マニ