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⑫ プログラミング教室のパート教師として、修行に出る

子ども向けプログラミング教室で働き始めた理由

当然ながら、小中学生をプロのソフトウエアエンジニアに育てたいとか思っていたわけではない。
それに文部科学省が言う、「論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成する」や「プログラミング的思考を育成する」なんかでもない。
それじゃあなんで、子ども向けプログラミング教室で働くことにしたの?

第一の目的は、プログラミングに興味を持ってやってくる子どもたちが、どんなことに面白みを感じているのか?どんなふうに集中して、どうやって理解していくのか?そしてどんなふうに成長していくのかが見たかった。
それを理解することで、本来自分自身がやりたいと思っている活動に活かしていけるんじゃないか。というのがあった。

第二の目的は、いろんなタイプの子どもがやってくるプログラミング教室において、その子どもたちに対して、どうやって個別対応していくのか?というテクニカルな部分も知りたい。というのもあった。
普通の学習塾では明確に目的が決まっているので、教え方もある程度想像はつく。
しかしプログラミング教室ではゴールというのは無い。目的は人それぞれ。学ばなきゃならない必須項目なんてない。たぶんそのプロセス自体が大切な活動なんやとおぼろげながら思ってた。だからこそ、その方法が知りたいなと思ってたんじゃないか。

その結果わかったこと、気づけたこと

  • 実際に子どもたちと日々コミュニケーションを続けると、実際の年齢以上の子どもと会話しているような錯覚にとらわれる。知識面だけではなく、考え方や、脳の働く速度、感受性。すごすぎる!俺の脳みそがついていけない〜

  • やっぱり子どもによって、興味を持つポイントはそれぞれ違う。単純に見本のテキスト通りに、プログラムを作成するだけでは面白くない子どもも多い。アレンジして逸脱すればするほど面白いのはわかるけど、どこでそれを制止するかというのがなかなか難しい。。

  • 学校では少し浮いてかもしれないなと思う子どもでも、ふだん落ち着きがなく集中できていないなと思う子どもでも、なにかのひょうしに、抜群の能力を垣間見せてくれる。抜群の感受性でアイデア出してくれる。能ある鷹は爪を隠す。か?

  • ふだん無表情で感情をあまり見せてくれない子どもでも、何がきっかけかわからないけど、ちょっとしたオヤジギャクか、ちょっとお下品な絵か、ちょっとした日常会話なんかをきっかけとして、少し仲良くなれる。自分の顔を見て笑ってくれたりすると「やっててよかった」と心で大感激することも。

  • プログラミング教室のゴールっていうのがやっぱりむずかしい。俺としてはプロセスを楽しんでくれさえすれば、多少わかってなくても全然OK!という考えなんやけど、「教室」としてはそうもいかない。全員が自由にやり始めたら収集がつかないのは理解できる。とはいえ、やる気を無くしている子どもに、「あれせー!これせー!」とうるさく言うのも気が乗らない。

これからどうするか?


一年を過ぎたときに、プログラミング教室のパート講師やめた。
自分のやり方で、自分のやりたいようにやってみたくなった。
でも、それは仕事としては無理そう。
それじゃ、あれ、あれをちゃんとしよう。

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