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自由主義のたわ言

私は今までの資産と
投資で生活し
家族を養っています
判断ミスで
退職金を飛ばしました
残ったお金で
相場を張って
三年かかって取り戻しました

何が言いたい


いつでも一文無しになる可能性が
あるということ
そうならないように
対策を講じているので
確率は少ないが
路上で生活することになる可能性は
会社員より高い
だから
考えてみるのでした

彼女は
ホームレスになった
そして
バス停の椅子に居場所を構えた

そこに
邪魔だという大きな男性が現れた

おそらく口でのおそらくいさかいのやり取りがあった
それで
男性は持っていたコンビニ袋で
頭にきて
女性の頭部を殴りつけた
中には重たいものが入っていた
そして女性は命を絶たれた
殺人ではなく
傷害致死というのは
凶器がコンビニ袋に入った石では
殺意を認定できないと
司法が判断したからだろう

女性はコロナの蔓延から職を失い
係累を頼ることを拒み
ホームレスになった

男性は
不登校から家にこもりがちになり
事実上 親がかりで生活していた

お金を上げるから
どいてくれないか
人がどこにいようと勝手でしょう
なぜこんな風に
かちあってしまったのか

ホームレスなどすぐどかせる
彼は思ったか
ホームレスにだってプライドはある
彼女は思ったか
お互い
譲ることはなかった
感情では互角にぶつかり合ったか
俺を舐めるんじゃねえ
私を誰だと思っている
そんな内心のせめぎあいが
夜のバス停に
にわかに燃えたのかもしれなかった

事実めかしたことは
いくらでもネットに載っている
それらをなぞれば
決めつけは書ける
でもこれは
ドキュメントではなくて
詩のような意識で書いている
ということは
そのままなぞるわけにはいかないのです
詩にしていい事と
悪い事
それはあるかもしれませんが

書くべきではないかもしれないが
書いている

勢いで
これがアマチュア

大きな男性は
資産を持つ家に生まれ
家の手伝いをしながら
比較的自由に暮らしていた
窓から見える景色は
在宅者には一大関心事

経験上  
引きこもりと言っても
カーテンを閉めた暗い部屋に
じっとしているわけではない
へやのあかるさ
まどからのふうけい
それは
ほぼ世界のすべて
形の悪いアンテナに
ケチをつける彼の理論は
引きこもれば簡単に理解できる
私の窓からは
ごみ焼却の細い煙突が夜になるまで
見えています
昼でも間欠的に光ります
法規によって

彼を弱者というなと
いくつもの声が聞こえる

初めて屋根のないところで
夜を明かした
次の夜には
屋根があるところへ
帰れるというわけではない
遊びの野宿ではないのだ

 
人は
ここまで堕ちたという
ひと月前とおんなじ
屋根の有無だけ

 
暗い方が眠りやすい
人が歩かない方が
落ち着ける
何より安全だ
新参者は
恐る恐る居場所を探す
多分
彼らにも流儀がある
それをまだ知らないだけで

渋谷の方が良かっただろう
人通りも
利便も
甲州街道は山梨への道
日本版のシルクロード
決して豊かな土地へは続いていない
渋谷から
徐々に下ったのか
上原
北沢
幡ヶ谷へ
そのあとはそのまま
中野へ行くか
新宿方面か
高井戸に折れるか
地図を見ながら考えています
意外にも
車の音はすぐ慣れる
かえって
車どおりが安寧を運ぶ
人が乗っている乗り物ですから

男性は
我を失った
もともと我が薄かったかもしれない
がわかりません
僕は弱者じゃない
ホームレスになめられてたまるか
おんなの
ホームレス

なめられ

たまる


これは全くの想像で
邪魔だから
どかした
その方法が
暴力だった
それだけだったかもしれません
おとこも
おんなも
弱者も
全く関係なかったのかも
わかりません
法廷で
検察は検察のストーリーで
弁護士は弁護の形で
量刑をすり合わせていくでしょう
真実が明らかになるか
法廷にそこまでの解明が
できうるか
することを選ぶか

おそらく私は
弱者です 表面的には
収入は不安定で
月収がマイナスの時もある
しかし
いわゆる労働をせず
暮らしているということは
現時点 自由資本主義では
最強であるともいえる
あと八年生き延びれば
平均的な勤め人と
同額の年金が出る  (約束はされてない 知ってる)
それはとうに計算済み
そのほかに資産も積み上げた
経済的には
強者かもしれません
いや
明らかに強者である
それは単なる金融資産統計上の
事実だけれども

私は
毎日退屈しています
退屈が人をゆがめるのは
はじめの一二年で
それを過ぎると
何もがどうでもよくなります
とくに
経済的な裏付けを持つとたいがい
腹も立たなくなってきます
身も蓋もありません

私はそうなりました

弱者の気持ちは
想像できます
ある程度の経験と
知識で
でも
そもそも何が弱者か
決めつけてくる
その意図が
私にはよくわかっていません

そもそも
なにが詩か
わかっていません
詩を書けたと思いもしません
わずかな自己満足だけを
報酬に
書いています

書かずにもいられます
私は詩的弱者です
私には
相場の方が重要です
たいていのことよりも
家族の次に相場
そして生活

生きることは
まず
食べる事
次に眠ること
そして
家族に同様の環境を
提供すること
それ以外は
余分
ですが
そこを第一に生きている人が
たくさんいるのは
よく知っています
でも

ただ生きていて
何が悪い
勝手に自分に
引き寄せるな
努力のドの字もわからない
人の
内面を勝手にいじくるな
取り込まれる覚悟もなしに
その程度のこと
しかできないのなら
寄付するぐらいで
満足しておけ

死んだ父が
夢で私を怒りに降りた
うぬぼれるのもいいかげんにしろ

説教詩みたい
こんな時ばかり出てくるな
死父


もう五十半ば過ぎだぜ
だいたいの事は
してきました
人並みのことは
いいことも
わるいことも

なんだか
一つの落とし前になってしまってる
何に対して
金銭で消えない
あれこれのわだかまりについてでしょう
書いて消せるのか
それは到底無理でしょう

本当は
よくわかっています
というより
想像できます
勤めをせずに喰うことの大変さ
不安
どれほど覚悟がいる事か
アマチュアの戯言とも
わかっています
アマだから
金銭の積み上げで
保険を掛けた
卑怯と言えば卑怯

弱い犬の遠吠えでしょう

アマチュアは永遠の弱者
つまり
何も壊れる物はない

心のほかは

多分
今からわずかな期間の季節が
つかの間の
ホームレスにとっては
快適な気候
夜を重ねて
また温度が 湿度が
容赦なくまとわってくる
今度はむしろ
昼間が狂暴になる
冬と逆

常に順序は逆なのですね

せめて
二十四時間
一人で都会の朝晩を過ごしてから
これを書き始めたことは
礼儀になるかな

必要じゃないので
それ
本当か
どうかは言いませんけど

多くの人が夢に人生をかけて

何になることもできなかった そのあとの方がずっと長い

だからといっても飢えても死んでも自由かもしれないがそれがいいとはどうしても思えない

自由主義のたわごとは決して軽いざれ言になってはならない



 
 

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