描くと書く
絵が描けるといいだろう 描けても上手にかけ
ないのか だから絵が描けないと言っているの
か それ少し違わないか 責め立てるのは書く
時の自分
いや 本当に描けないんだと自分に申し訳して
ならば 描こうとした絵を言葉で説明すればい
いのではないかと書く方の自分へ問いかけて
みる
何を描こうかと考える 絵で描けることが 文字
でも書けるのかどうか 考えてみたところできる
ことと出来ないことがあるだろうと意見が一致
した
明るい絵ではないだろう と言うと明るい絵を
描けと言われることもなく 色が徐々に濃くなっ
ていく様子はどう書いたらいいか聞かれる
ならば 段階的に色を薄めていくのはやめる
初めから塗りつぶすところを決めておく と言え
ばそういう事でもないんだよなと諦めたように
返された
具体的に 人体のパーツで描けるのはどれも
平面的にはなるが 目 目玉 爪 唇 耳は
あやしい 乳 血
血は描かないだろう 塗るんだろうと言われ
れば流れるところを書くことはできるかと言う反
転
飛沫と血だまり キャンバスは黄色地 ポップ
アートにありそうな図柄 黒いドットを砂浜の
ように散らせばまず 言葉では書けた 絵でも
描けそうだ
それ 面白いのかな と描いて思う 少なくとも
書いてもイメージが平面的にしか浮かばない
ならばドットの大きさを一つ一つ替えたらどうか
中に眼球を紛らせたらどうか ドットの色を少し
ずつ青く薄めて行ったら少し明るさを考慮して
かくことがない
私の中で一致した意見があって 私はシーツに
くるまれる シーツからしばらく水がびたびたに
漏れて 畳に滲みずに広がっているところを
撮影してもらうようシーツにくるまれじたばたす
る その水に引火した炎を蕾と見立てて描いて
みるといい こちらは今書けたから