文学を教えてくれない
文学を教えてくれない
現代詩も
ポエムも
なにもつかない詩も
すべて
嫌になったから
詩をまねた形で
書き出したら
書けること書けること
散文詩とか
難しげなところで
やってきたから
もう
新鮮で
つぎつぎに
行を変えるわ
連を分けるわ
話もころころ変わっていくわ
で
あらねばならない
捨て
あるべき
捨て
自由になった気分
この
気分
というところが
信じられないものなんだけど
甥っ子が
大学院に
行くんだって
理系は
大学院が
デフォルトみたいな
感じらしいね
学費大変だな
親の立場で
考えたとしても
先にそこに
目が行くね
大学院大学って
なんなんですか
よくわからん
必修科目を
4年まで残した
莫迦4人組は
いつも大講堂の
一番前に陣取った
アピールしてたな
後輩はどう思ってたか
何であんなところに
いるんですか
卒業が
かかってるから
内定もらって
留年
それでも
一年待ってくれてた
当時の企業
私でなくて
友達の話ね
大学院
いこうかな
暇だから
それより
学部の方が
いいな
学士入学
ミッション系がいいな
おしゃれで
まあ
黙って聞いてくださいな
今
ほんとうに勉強してみたいのは
現代詩
不条理文学
文芸批評
習ってみたい
習ったことない
インカレポエトリ
楽しそうだな
若くて
健康な
詩人に
会いたい
健康な
ここ大切
不健康が
クールなのは
ほんの
学生の内だけだ
すこし傷ついていても
みんな
健康そうだな
若い詩人
入るなら文学部
間違っても
マル経じゃない
マル経のために
入った学校で
マルクスに
興味を無くした
派生思想の方が
面白かった
アナルコ・サンジカリズム
アナキズム
自由人連合
暴力論
で
まさか
資本家階級に
なっているとは
思わなかった
高度資本主義の
連鎖頂点
株で暮らすって
そういう事だ
かつかつの
資本家生活
暇だけはある
誰も
文学を教えてくれない
誰も
経済を
教えてくれない
だから
好き勝手に
やってるんだけど
もう一度
学びなおしたいな
学んでも
結局
その通りに
いくわきゃない
学費の用意は
娘の分
だけ
夢の中では
よく
高校に入り
直すんだ
出た高校より
ほんの少し
頭がいい高校
実在はしない校舎
思春期を
夢で
やり直している
この方が
ずっと
勉強に
なる