合評会
合評会
ペライチ
挟んだ
クリアファイルは
コンビニの
コピーで
10枚になる
公民会の
会議室
もう何人か
来ている
みんな
昼間の仕事を
済ませて
時間を割いて
詩が
上手くなりたいなら
合評会に
いくといい
本気ならば
快く迎え入れてくれる
だろう
ペットのお茶
一人一本
適当に
並んだ
わさわさ
作品が
回される
原則
参加するには
書いてくる
必要がある
手元に
九編の人の作品
世話役は
首謀
それとも持ち回り
じゃ
Aさんから
時計回りに
行きますか
Aさん
自作
朗読
他の九人
プリントに目を
落とす
おでこをこすったり
頬杖を突きながら
緊迫の
会議室
過ぎてゆく
時間
では
Aさんの作品について
えー
今回の作品は
連作っていうことに
なるのかな
前回からの
続きみたいになっていますが
なんでこれ
連作なの
ちょっと意図を
お聞かせいただきたいのですが
なるほど
全部で
10篇ぐらいの
シリーズになると
じゃここの
顔が躍った
っていうフレーズね
踊るじゃなくて
おどる
でもなくて
この使い方
次の流れを
止めちゃってる気が
するんだよね
いや
普通なら
そうは思わないでしょ
もっとここは
深く突っ込まないと
この終わり方さ
いかにも
はい
終わり
って感じで
ほほえましいというか
安直と言うか
Aさん
ふるぼっこ
あの野郎
許せん
内心
これを
10周
互いに
へとへと
月一
土曜午後から夜の部
くらいじゃないと
このグループ
回せない
書いてて思った
一年
回してみてみれば
みんなぼろぼろ
満身創痍
確実に
人が変わる
何人かは
怒って脱退
最後何人
残ったか
こういうグループがですね
全国にごまんと
長年
しのぎを
削ってる世界ね
こういうところの
ひとは
強いよ
きちんと
自分の世界がある
しかし
それが枷にもなる
その先が
いつでも課題
課題は
いつでもその先にあって
消えることはまずないね
先生
が言ってた
私には
先生が
いたことは
ない