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① 愛妻の進化は誰にも止められない。 だが、それは亭主に気を許している証拠なのだ。
尾篭な話で恐縮だが、愛妻のオナラは進化し続けている。あの頃は良かった。「プッ」と音が鳴ったら、胸に手を合わせながら、「あら、ごめんなさい」。「いいよ、いいよ、聞かなかったことにする」。
ところが年数が経ってくると違ってきた。「プッ」と音がしたから、顔を見てやると、「可愛いもんでしょッ!」とにらみ返された。最近では、立ち上がる時、料理をしている時、「プップ、プッププッ」と連発式になっている。
恐る恐る注意をしたら、もはや本人も気付いていないらしい(笑)。
数日前などは、「バーン」という音で目を覚ました程だ。「すわっ阿蘇山の噴火だ」と飛び起きたら、愛妻のオナラであった。
多分我が家だけの光景のはずで、読者の皆さんは「下品な奥様よねー」と嘲笑を浮かべているに違いない。又、そうであってほしい(笑)。
しかし、この事は亭主にとっては喜ばしいことである。愛と信頼の証ではあるまいか。ここまで私に気を許してくれている愛妻が可愛くて仕方がない。もしそうでなければ、亭主がいることさえ忘れているか、完全になめきっているかのどちらかになる。
そんな事は断じてあるまい。その証拠に、給与を渡したその日の笑顔。記念日にセーターを選んで渡したが、しげしげと見た後、
「プレゼントはいらないから現金をくれない」というジョーク。
どの場面を切りとっても愛があるではないか。
全国亭主関白協会の会員の中には「粗大ごみの日に抱きかかえられそうになったよ」と言った強者もいる程だ(笑)。
さぁ、読書の秋。我が家では、お互いに是非読んで欲しいという本を交換する習慣がある。私は知人が書いた「妻を愛するということ」を渡していた。愛妻が買って来てくれた本でも読むか。