2020年ー不惑の旅へ
2020年の新春ムードがただよう年始に、私自身も40歳になった。
40歳。特別な響きだ。
ずっと先のようにも思っていたし、いつも憧れていたような気もする。
他人事のように思えていた40歳をむかえて、今の自分の感覚を表現すると、自分の出したホルモンで母体に陣痛を起こし、狭くて暗い産道を体をひねりながらくだり、明らかに大変なことが待ち受けている母体の外に自らの意志で出ようとして、出た。
そんな感覚だ。
母体のなかはわたしには暗くて、きゅうくつだったから、外に出たいなと思っていた。
へその緒をとおしてお母さんが酸素と二酸化炭素を入れ替えてくれる仕組みはとっても楽だったけど、やっぱり自分の肺を使って自分で呼吸してみたい。
自分の体を外の世界で試してみたくなった。
お母さんのおなかの中にいる十月十日のあいだに、たくさんの栄養やたくさんの音やたくさんのいらないもの、つまるところ「自分自身を形成するもの」をたくさん吸収した。
それらをつかって、自分自身をうごかしてみよう。
40になって、この感覚です。
遅咲きです。
咲くとも言い切れないけど、もうお母さんの体には戻れない。
そんなこんなで、40歳記念に、「人に伝えること」に挑戦してみたい。
胎動、ではなく、手や足や口で、自分の存在や意思を伝える。
始めてみよう。