📖57_365冊目📖
チャイナテック|CHINATECH
趙 瑋琳
皆さんは、中国という国にどのようなイメージを持たれていますか?
私がこの本を読むまでに抱いていた中国に対するイメージは、労働力と低賃金によって、「世界の工場」と呼ばれていた時代のイメージそのままであった。
社会主義国として、管理統制された集団で、国の政策によって、生殺与奪は決められる。
およそ我々が日ごろ与えられている人権というものは存在せず、国の方針が全て。
あまりにも旧時代的なイメージを抱いていた自分が恥ずかしい。
今や中国は「世界の工場」から「世界の市場」へと、在り方を変えて、圧倒的な存在感を示している。
「ABCD5G」
新しい時代の勝者となるべく、中国が国を挙げて力を注いでいるデジタルイノベーションの総称だ。
A⇨AI
B⇨Block chain
C⇨Cloud
D⇨big Data
そして「5G」
これら5つのデジタル技術を制するものが、インターネットによって形を変えた世界の勝者となる。
国家をあげて、上記の関する技術を有する企業を支援し、企業が技術開発のために活動し易いように法制度を変え、圧倒的なスピードで時代の覇者になるべく、進み続けている。
果たして、日本は今のままで良いのだろうか?
中国のやり方、全てを肯定する気はない。
日本という国に生まれて、育ってこられたことには、とても感謝しているし、もう一度、これまでの人生をやり直すとしても、生まれる国は日本が良い。
しかし、ここ最近は波風立てず、本質に触れない日本的な考え方が、多くの問題を波及させていると強く感じている。
コロナウイルスによって、一変してしまった日常。
1年を過ぎ、感覚はおかしくなっているが、間違いなく、僕たちは緊急事態の中を生きている。
今、僕たちが身を置いている日常は「異常」だ。
全て大切にするなんて、何も守らないのと一緒だ。
緊急事態の中で、最も優先するものをにする何か?
今想像できる選択肢の中で、最も迎えたい未来は何か?
そして、そこに向かうために、今打てる最良策は何だ?
小手先の対策で、波風立てず、パフォーマンスだけの宣言なんていらない。
何かを切り捨てることができないなら、何も守ることなんてできない。
中国という国の勢いと在り方を本書から感じとり、僕はとても不安に駆られている。
言われるがまま、自分の未来を何かに委ねるのは性に合わないので、もっと世界を知って、世界への抵抗感をなくし、情報感度をあげて、自分の未来の選択肢を増やそう。
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