世界2.0 ~ メタバースの歩き方と創り方 ~
2022年 50冊読書 17冊目📕
最近、巷を騒がせている「メタバース」というバズワード。
皆さんも耳にしたことはあるんじゃないでしょうか?
昨年、29億人を抱える世界最大のSNS “Facebook” を所有する Facebook社が社名を “Meta” に変えたことでも大変注目を集めました。
「メタバース、これから来るらしい」という程度の認識は皆が持っているものの、メタバーストはどのようなもので、どんな価値があって、私たちにどんな影響を与えるのかということを説明できる人はごく僅かだと思います。
本書では、そんなメタバースの概念や価値、そしてそれらがどのような形で社会に浸透していくのか、その先にどんな未来が予測されるのかといった興味深い内容が詳細に書かれています。
私たちは地球という星の上で社会を形成し、生きています。
これらを「世界」と呼んでいます。
メタバースとは仮想空間に創造される、新たな「世界」です。
ということは、どんな職種、立場の人であっても、この新たなテクノロジーは無関係では無いということです。
現代の子供たちは、SNSでの交流という段階を超えて、ゲームの世界に展開するオープンワールドの中で、世界中のプレイヤーとシームレスに交流しています。
彼らにとって、仮想空間に創造される新たな世界とは大した抵抗があるものでは無いのでしょう。
近い将来、そんな世代が大人になって、産業の担い手となった時、現代の大人との文化的な隔たりは大きなものになっていそうです。
そこに没頭するかはさておき、少なくとも、新たなテクノロジーの仕組みや影響に関して、知識を得ておくことは自身の選択肢を増やすためにもなるので、メタバースに関する学びを得たい方には大変おすすめな1冊です📚
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🖋 メモ 🖋
メタバースとは、ネット上にオープンに存在し、ユーザーが作り替えることが可能な世界。
イノベーションに対する3つの態度
1、嫌悪感を持って、否定的な態度を取る
2、斜に構え、遠くから様子を伺う
3、触れてみて、時に痛みを経験し、自身に利があるか判断する
3 以外に、何かを得ることは無い。
先行者が独占的な支配をすることができるのが、デジタルの世界。
新しいテクノロジーは、「消費者」から使われ始め、「企業」で活用され、「行政」に組み込まれる。
3〜5年ずつのスパンで、順に浸透していく。
イノベーションの波に乗る最適のタイミングは、一部のギークが熱狂していて、それ以外はピンときていない時。
子供の遊び方に導入されたものは、近い将来社会のデフォルトになっていく。
昨今10代は、SNSでのコミュニケーションからオープンワールドなゲームの中でチャットを使った交流を取っている。
コンテンツ大国 日本
日本はメタバースの世界線で有利に戦える土壌を持っている。
人材 漫画やゲームを創りたいというクリエイターの母数が多い
知財 ポケモンやマリオ、スタジオジブリなど、世界でも名の知れたコンテンツをたくさん持っている
文化 日本ほど、スマホゲームに課金する国は無い
テクノロジーの役割は、既得権益の民主化である
新たなテクノロジーを普及させる方法
1、まだ習慣がついていない子供世代を狙う
2、すでに習慣化しているものを探し、出来るだけ寄せる
サングラス型のVRグラスなど
3、ファッションの一部にする
Apple製品など
個人個人が自分の利益を追求することで、まるで神の見えざる手に導かれるように社会全体の利益になっている
ー アダム・スミス ー
生態系の3つの特徴
1、自律している
2、有機的である
3、分散型である
生態系が持つ価値の役割
・実用的価値
実生活で役に立つモノやサービス
・感情的価値
エンタメなど、人の感情にポジティブな影響を与えるモノ
・社会的価値
ボランティアや寄付など、その行為が社会全体の秩序と繁栄にとってプラスになる。
それぞれの価値は、実用的価値 > 感情的価値 > 社会的価値 の順に大きくなる。
しかし、社会が豊かになると、価値構造は反転する。
生態系には、価値を作る側(生産者)と価値を受け取る側(消費者)が存在する。
より強固な生態系は、参加者が両者の側面を持つ仕組みのものである。
鶏卵問題の突破方法
1、自らが生産者となり消費者を呼び込む
2、生産者と消費者の両方を兼ねる存在を見つける
3、生産者に魅力的な情報や道具を先に提供する
4、他の生態系にただ乗りする
参加者個人を生態系に惹きつける仕掛け
・ランダム フィードバック
自身のアクションに対して、帰ってくる反応がバラバラな時、そこに意識を向けてしまう本能 → 3,4回に1回 成果が出るものに人間は最もハマりやすい
・届きそうな目標の設定
・難易度のエスカレーション
・社会的相互作用の可視化
誰かに見られているという状態が可視化されると意識が離せなくなる
・成長の実感
競争から創造のパラダイムシフト
メタバースの登場で、物理的な制限(質量の限界)が無くなる。
自分たちが求める世界や環境を誰かから奪う必要はなくなり、新たな世界を創造すれば良い
人格は外見とリンクしている。
持って生まれた身体的特徴から、周囲と相対的な比較を行い、自身の性格が構成される。
メタバースの世界では、自身のなりたい姿(アバター)になれるし、周りはそのように接してくれる。
その結果、行動や言動がアバターをなぞるようになり、新たな人格が形成される。→見た目を変えれば性格が変わる。
21世紀に残されたフロンティアは、宇宙空間と仮想空間
これらは、非常に近接した分野であり、相互作用をもたらしながら、共に成長していくだろう。
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