買ってよかったもの2020の話
2020年の大半は家にいた。家をどう住みよい環境にするか、また仕事をする上でどうすればやりやすいか、ということが生活における主要なテーマになった。
年末になると「今年買ってよかったもの」が毎年話題に上る。私はせいぜい2〜3ツイートで完結するくらいしか弾を持っていないので例年それだけで済ませているが、2020年は振り返ってみれば色々なものが思い当たった。
KINTO ダブルウォール アイスティーグラス
寒い時期から始まった在宅勤務は果てしなく続き、やがて暑い季節がやってきた。冷房を入れ、めちゃくちゃお茶を飲む。しかしコップがすぐ結露でびちゃびちゃになってしまう。コースターもびちゃびちゃだ。
KINTOのダブルウォールアイスティーグラスを導入したところ、びちゃびちゃとは無縁になった。やわらかい飲み口、乾いた状態を保ち続けるグラス表面、持ちやすく美しいフォルム。瞬く間にお気に入りになった。すぐ割ってしまうのではないかと強度面の不安もあったが、ガンガン活用していても今のところ割れていないので良い。もし割ったとしてもまた買う。
仕事中の麦茶やアイスコーヒーだけでなく、普通にビールもハイボールもレモンサワーも本搾りも、冷たい飲み物は何もかもこのグラスで飲んでいる。むしろアイスティーをほとんど飲んでいない気がする。
Nintendo Switchとリングフィットアドベンチャー
例によって我が家でも、今年はゲームに救いの手を求めた。任天堂の公式ショップの抽選に何度か挑み、まずはSwitch本体を手に入れて「あつまれ どうぶつの森」を遊び始める。時代のニーズに完全合致したタイミングで登場したあつ森は、私たちのニーズも大いに満たした。
そして、通勤がなくなったことによる深刻な運動不足。気づけば人間の体型を失い、ムーミンかバーバパパの側により接近していた。Switch本体に比べてリングフィットはかなり入手に難儀したが、夏も去ったころ手に入った。すると体型にメリハリが戻ってきた。人間に戻れた。
リングフィットのいいところは、月並みだがゲームの中に運動が組み込まれているところ。まあまあな強度の運動が、ちょうどいいゲーム上のハードルとして次々に立ちはだかる。これがゲームでなかったら、この回数、この強度で動くことは絶対ないだろうという動きをひたすら求められる。本当によくできてる。あと普通に楽しい。
京都水族館 オオサンショウウオぬいぐるみLL
久しぶりに友人の家へ遊びに行った。プロジェクターで投影したライブ中継を見る会だった。曲に揺れながら思い思いに酒を飲んだり飯を食べたり、それぞれのこの状況における距離感や節度を保って楽しくやっていた。
いくつかあった友人宅のぬいぐるみの中に、それはあった。なんともちょうどいい抱き心地の、程よくデフォルメされたオオサンショウウオのぬいぐるみ。脇に抱えて踊るのに特にぴったり。中くらいのサイズと大きいサイズがあり、特に大きいサイズは完全にフィットした。
それから数日後、我が家にも京都水族館のオオサンショウウオぬいぐるみLLサイズが到着した。我が家のぬいぐるみたちの中でも最大級であり、仕事中になんとなく抱き上げて揺れたり、脇に抱えてみたり、撫でたり、癒しをもたらしてくれる。なんとなく畳の上に放置しておくだけでもそれっぽい感じで絵になる。手がキュートで、握り締めるといい弾力が返ってくる。買ってよかった。
無印良品の長押
長押がいいものだということは、かねてより知っていた。以前住んでいた部屋にはピクチャーレールの代わりとばかりに後付けされた長押がついており、色々引っ掛けたりして飾っていた。
今の家にそうした箇所はないが、例の二股になってる目立たないやつなら穴を開けてよいそうなので、無印良品の長押を導入。するとデスク周りが一気に華やかになった。愛好する作家さんから頂いた展示のDM、クラウドファンディングのリターンとして届いた諸々、なんかとりあえずその場に収まりそうなもの、などを並べて飾る。
持て余している壁面にはそのほか絵などを飾っているが、長押の上はただ載せているだけなので、もっと気軽にものや配置を変えられる。ちょっとしたものを画鋲などの類を一切使わず、さっと飾れるエリアが保たれている状態は思いのほか良い。もし今後住まいを変えても、無印の長押はどこかの壁面に収まり続けると思う。
明るい照明
我が家はずっと暗かった。なんとなく暗いな〜と思って過ごしていたが、今振り返るとやっぱり暗かった。暗すぎて心身に悪影響を与えていたのかもと思うレベルに暗い照明のもとで、かれこれ1年以上暮らしていた。
いわゆる「ZOOM飲み」的なものに参加した際も、明らかに我が家の暗さが頭一つ抜けていた。PCのWebカメラが古いせいかな、なんて思っていたが、今にして思えばやっぱり暗く、その原因は部屋の照明にある。
我が家には、私と恋人が持ち寄ったさまざまな照明が隅々まで照らすように設置されてはいるものの、基本的にすべて60W相当を下回る明るさの電球を使っていた。数としては4つや5つあるが、そもそも暗いものを何個足しても明るさそのものは変わらない。
さすがにこれは暗すぎるのではと思い立ち、天井の照明を一つだけ100W相当のものに取り替えてみた。びっくりした。「人間の部屋」になった。これまで松明の灯りだけで照らされたほら穴に住んでいたことを突きつけられた。人間の部屋で生活するのは本当にいい。照明を替えてからの数日間、日が暮れて照明のスイッチを入れるたびに染み入るように思っていた。
・・・
なんだか買ってよかったものはもっとある気がするが、部屋をうろついて目についたのはこれくらい。
2021年も引き続き色々なものを買っていきたい。なぜならお金を使うのはとても楽しく、それによって諸々が良くなるのはもっと楽しいから。ただし物はあまり増やしたくないので、どしどし捨てることと平行でやっていく。物を捨てるのもまた楽しい。