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世界遺産「エル・ジェム円形闘技場」

■チュニジアの世界遺産「エル・ジェム円形闘技場」

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ローマの属州として栄えていた3世紀頃に、エル・ジェムの円形闘技場は造られました。その規模は、ローマのコロッセオに匹敵するといわれ、円形劇場の周囲は400メートル、収容人員は3万5千人。アリーナと呼ばれる中央の舞台の直径は65メートルに及ぶ大型の闘技場です。地下通路には出番を待つ野生動物や、剣闘士たちの部屋が残されています。

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ローマの穀倉地帯と言われた北アフリカの地でも、エル・ジェム周辺は特にオリーブオイルの生産で潤った土地といわれ、その富が建設資金にあてられたといいます。現在はその外壁が破壊されている闘技場は17世紀まではほぼ原型を保っていたと言われています。

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円形闘技場では、見世物として剣闘士同士、または剣闘士と猛獣、囚人、奴隷が闘いました。地下通路に剣闘士や動物たちの控えの間があります。地下から猛獣が飛び出すと、観客たちは大いに沸いたと推測されます。

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エル・ジェムの円形闘技場は、3分の1ほどが失われたものの、非常に保存状態がよく、遺された箇所では3階部分までしっかりと見られます。

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