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生まれてきた娘へ
どんどん大きくなるお腹を見て爆発するのではないか?
と心配するオトにママは言いました。
『小さな人間の赤ちゃんがお腹の中に住んでいます。お腹の中で動いているので分かります。』
と言った。
ママのお腹に耳を当ててみると確かに何かが動いている音がした。
『早くこの人間に会ってみたいなぁ』
とオトは思いました。
あなたは2012年11月18日夜7時半頃にママのお腹から出てきました。
ママはお腹が痛くて気絶しました。
血まみれのあなたを助産師さんが拭いてくれてオトの手のひらに乗せてくれました。
あなたは真っ赤な顔でオギャーオギャーと大きな声でないていました。
オトはまずその軽さに驚きました。そしてこんなにも軽いモノが命なのだ、と思い感動しました。
そして頭から爪先までじっくり観察してこの生物が紛れも無い人間である事を確認しました。
小さな頃はオトとよく散歩に出かけました。
あなたは木の枝が大好きでいつも枝を拾って持って歩いていました。
長い木の枝を見つける度にどんどん持ち替えるので帰る頃には大人でももてない位の大きな丸太を引きずりながら歩いていました。