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【ウルトラマン】ウルトラ6兄弟 THE LIVE in 博品館劇場 -ウルトラマン編-感想

復活の博品館!!
激動のウルトラマンZ本編が盛り上がる中、銀座博品館劇場で行われた『ウルトラ6兄弟 THE LIVE-ウルトラマン編-』を鑑賞してきました!!

昨今色々と厳しい状況の中、様々な配慮を盛り込んで行われた本公演。
その感想を端的に述べるなら、「ウルトラマンの格好良さを再確認させてくれる物語」でした。

やっぱりウルトラマンは良い……光……

というわけで本記事では、こちらの公演の感想をつらつらと書き述べていきます。かなりのネタバレを含みますので、観劇後にお読みいただくことを推奨させていただきますね。


前説のウルトラマンナイス

博品館といえば前説のナイスさん!
久しぶりに拝見するウルトラマンナイスのお姿に、のっけから満面の笑みになってしまう。

「七つのナ」と称して、ウルトラマンナイスさんから観劇のお約束が語られました。内容はマスク着用や飲食の制限、ソーシャルディスタンス確保など、今必要な事を諸々。

「このお約束をしっかり守って、集中してみてくださいね!」
「集中! 全集中!! ナイスの呼吸!!

しっかりと人気ネタも盛り込む前説芸人ナイスさん。
他にも応援の時のお約束として、声を出す代わりにする手拍子や、ウルトラマンたちにエネルギーを送るポーズ、ウルトラチャージの練習などなど……いつものように楽しく明るく教えてくれるナイスさんの姿が嬉しい。
やっぱりナイスさんがいると安心するなぁ。

前半戦

今回のショーは二部構成。
前半と後半の二つのお話に別れているのですが、前半の第一部は私たちが生まれるずっとずっと昔のお話でした。

宇宙怪獣が頻繁に飛来するようになったある惑星。
ウルトラマンが出会ったのは、その星の再生を願うバルタン星人の子ども、バルルだった……

初っ端からウルトラ兄弟に80先生、ウルトラマンヒカリといった面々と怪獣たちとのバトルが始まる。ああーウルトラマンLIVE観てるな……という多幸感とウルトラヒーローたちのカッコよさに見惚れる。私は最前席で観てたのでホントにもう距離が近くて……最高でしたね……

宇宙怪獣がこの星に飛来するのは、この星の寿命が尽きかけているからだ、と話すウルトラ兄弟。それはかつてのこの星の文明が、星を食いつくす勢いで発達してしまったからだという……

一人この星に残り調査を続けることにしたウルトラマンは、そこでこの星に生きるバルタン星人バルルと出会う。彼と仲良くなったウルトラマンは、この星の寿命の事を明かし、他の星へ移住することを勧めるが……バルルはそれを拒否し、自ら生み出した親友のロボットと共にこの星の再生を目指すと意気込む。

ここの仲良くなるパートは、短いながら良い印象を残してくれました。
バルルの腕に刻まれた文字をウルトラマンが読み、読み方を知らなかったバルルは驚き、喜ぶ。たった一人で生きてきた子ども、というキャラ付けに合ったキッカケで、その友情を確かめる方法が(近年の接触事情もあり)新たに描写されるようになったクロスタッチだ、というのも良い。

結局、星の命についての見解でバルルとウルトラマンは意見が食い違ってしまうものの、バルルを心配し、彼を守ってやって欲しいと親友のロボットに頼み飛び立つウルトラマン。そしてその直後、バルルたちの星にやってくる無法宇宙人共……!

親友のロボットはバルルと、彼と共に育てた花を守る為に敵に立ち向かうが……あえなく破壊されてしまう。失意の中、ウルトラ兄弟がバルルを助けに現れる!

ここのウルトラ兄弟の戦闘がね、カッコよくてね……
各主題歌のアレンジと共に繰り広げられる戦闘は迫力満点。
特にマン兄さんの余裕を持ったプロレススタイルや、セブンのスラッガースタイルは観ていて本当に惹かれるものがある。

それで、このお話は遠い遠い過去の出来事。
ですのでウルトラマンジャックはブレスレット無しタロウもキングブレスではなくタロウブレスレット……だった気がします。タロウの戦い方も心なしか若く見えたんですが、その辺りはちょっと自信が無いですね。

戦いの後、サラッと固定化した命をロボットに与えて復活させるゾフィー兄さん。バルルはその後も星を復活させようと努力するも、成果は上がらず……親友のロボットに星を任せ、単独宇宙に出ていい方法が無いかを探りに行くことにする。そして……!?

謎の怪しい声!
ウルトラマンZ準拠の次回予告!
えぇ、あのバルタン星人とお知り合いなんですか!?
後半に続く!!!

いやめっちゃ不穏~……!

後半戦

休憩時間15分の間、なんか『侵略者を撃て!』の音声がずっと流れてましたね……「命?ワカラナイ……」なぜ今そのバルタン星人の話を……

後半戦ではウルトラマンゼットとゼロ師匠も登場!
ゼロ師匠の動きを真似てみるも上手く行かず失敗、「お前今なんか失敗してなかった?」「いえいえいえ!?」みたいにしてる師弟コンビが可愛い。
今回お二人ともサブキャラ扱いと捉えて良いかなとは思うのですが、しっかり本人ボイスですし、ゼット様はハルキの変身バンクもアリでした。現行ウルトラマンですしね。

ところで、ウルトラマンZはデビルスプリンターの影響によって凶暴化した怪獣たちと戦っている……といったような説明が最初にされるのですが、デビルスプリンター怪獣……出てこないね……

先ほど戦っていた怪獣も、どうやらデビルスプリンターとは別の原因がありそう。そんな事を話していると、倒した筈の怪獣が復活してきて……!?

怪獣復活の原因は、とあるバルタン星人が開発した生命復活装置。
この装置が完成すれば、惑星を蘇らせることさえ可能だという……

駆けつけたウルトラマンは、そのバルタン星人の姿と腕に刻まれた文字を見て、すぐに気が付く。彼があのバルタン星人の子ども、バルルであると。

「えぇっ!? マン兄さんのお知り合い!?」

素直に驚くゼット君。
しかしバルルの様子はどこかおかしく、その背後にはあのアブソリュートタルタロスの姿が……!!

ギャラクシーファイトに先駆けて生のタルタロスを拝見したわけですが、その、あの、めっちゃ……小顔!!!!

頭部の造形が良いのもあるんですが、予告映像とかで見る印象よりずっとお顔が小さくて美形でいらっしゃいました……筋肉質なボディ主張しすぎない金色、そしてマントを翻らせながら語る彼の姿には、確かな風格と呼べるものを感じました……

やってる事はTHE黒幕という感じで、ストーリー的にはギャラクシーファイト前のスペシャルゲストみたいな意味合いの方が強いのかな、と思うのですが……生で観るタルタロス、ヤバいですね。最前列だったので至近距離でタルタロスを浴びたわけですけど、なんかもう……えぇ……究極生命体……

生での拝見と言えば、動いて戦うゼット様を実際に拝見するのは今回が初めてだったわけですが、やっぱりお目目のキラッ↑キラが良いですね……あの表現、番組開始前はちょっと慣れないぜくらいに思ってたんですけど、生であの輝きを拝見すると惹き込まれそうな美しさを感じるというか、ゼット様……って感じなんですよ。中身があんなに愉快な子なのに……!

星を復活させる、という目標に執着していたバルルは、その為の手段として復活させたゼットン・EXゼットンと融合、ゼットンバルタン星人となってウルトラマンに立ちはだかります。ゼットンバルタン……強敵なんですよね……

すれ違ってしまった二人のクロスタッチは重ならない。
回想じみた僅かな演出の後に、二人は激突する。けれどバルルの本当の願いを知っているウルトラマンは、彼を倒すのではなく止めようと動く。

滅多打ちにされても耐え忍び、彼を信じて呼びかけるウルトラマン。
バルルの猛攻は容赦なく、苦し気なウルトラマンの様子にその痛みを想像してしまう。それでも諦めないウルトラマンの姿に光を感じる……

あとバトルシーンなんですが、一時は先輩に庇われてしまうも、その姿を見て奮起し再び立ち向かうゼットが良いですね。彼は未熟だけど心は備わっている。ゼロに認められた三分の一はその根性だと信じてます。

あとあとあと!
戦いが始まると共に、ウルトラマンナイスさんも登場したんですよ!
先述の拍手やウルトラチャージを呼びかける役目なんですが、それだけではなく……彼もまた一人のウルトラマンとして、アブソリュートタルタロスに立ち向かうんですね……

勝てるわけない!って咄嗟に思ってしまったんですよ。
タルタロスはゼロ&ゼット相手に余裕を持って戦えるくらいには強くて、少なくともショー展開でのナイスさんが敵う相手では……ないじゃないですか。でも立ち向かうんですよ。強そうとか怖いとか負けたらどうしようとか迷わないんですよ、ウルトラマンナイスは……

司会も兼ねてるので自分から拍手要求してくるんですけど、その前からもうこっちは拍手する手に力が入ってしまう。なんなら一番力を込めて拍手してしまった。負けるな……っっ!!

あと、これは演出で無く(私が観た回での)ハプニングなんですが、ウルトラマンさんとゼットンバルタン星人との戦闘中、何かのスポンジがコロッと落ちちゃったんですよね。どういう意味合いで使われてる道具なのかは分かりませんが……スポンジとはいえ、ステージ上に異物が落ちてる状態は視界が狭いショーでは危うい。どうなるんだろうと余計にハラハラしてしまったんですが、マン兄さんが戦闘中に自然な所作で拾い上げていて、「うわぁプロフェッショナル……!」と感動してしまいました。もちろんハプニングは無い方が良いのですけど、リカバリが自然に出来るのは凄い事ですよねぇ……

戦いの末に最初の志を思い出したバルルは、ゼットンバルタン星人と分離。
司令塔を失い暴走するゼットンバルタン星人を倒す事をウルトラマンに頼み、生命復活装置を用いてウルトラマンを回復させる。

バルルの気持ちを受け取ったウルトラマンは、「限界を超える!」と宣言し、ウルトラスペシウム光線なる技でゼットンバルタン星人を撃破!

マン兄さんは既に完成されたウルトラ戦士というイメージがあったので、ショー限定技っぽいとはいえウルトラスペシウム光線、燃えましたね……そうだよね……ウルトラ兄弟だって大切なモノを守るためなら限界を超えていく……現役のヒーローなんだもんね……カッコいい……な……(光になって消滅)

そう、繰り返すけどウルトラ兄弟は別に隠居した先代とかじゃなくて、現役のヒーローなんですよ。そりゃあ後輩が大活躍してそれを見守るポジションに立つ事も多くはなりましたけど、いつだって彼らは最前線で誰かを守る為に昨日の自分を超えていける。それがウルトラマンなんだって想うと嬉しいし、感動もするんです。そういうウルトラ兄弟の活躍を描く為のお話がウルトラ6兄弟 THE LIVE、という事なのかなぁ。実は他のウルトラ兄弟編観てなかったんですが、こりゃあ勿体ない事をしている気がするぞ。

そして戦いの後、バルルの元に現れたのはあの親友ロボット!
そう、超古代文明によって滅びに瀕した星とは、この地球の事だったのだ……!

そしてバルルは親友と共に、地球に密かに隠れ住む事を決める。
しかし地球人類が再びこの星を傷つける事があれば、バルルは姿を現し人類に敵対してしまうことだろう……

「そんなことにはならない」と言い切れるマン兄さんが頼もしく、同時に地球人はその期待に応えられるだろうか、と不安を抱いてしまう。ほら、D4とかあるし……けれど、その未来を決めるのはこれから先の私たち、そしてこの戦いを目の当たりにした子どもたち自身なのだ!

物語が幕を閉じた後、再びやってきたウルトラマンナイス。
ウルトラチャージでもう一度ウルトラマンたちをここに呼ぼう!
というわけでカーテンコール。今回は客席練り歩きは……残念ながらありませんでした。状況が状況なだけに仕方がない所。

「地球は今、大変なことになってるらしいな」

けれどその代わり、ウルトラマンゼロが私たちに呼びかけてくれる。
彼からの応援の言葉は、苦しい現状でもがく地球人にしっかりと届いたと思う。いや本当に。そういった呼びかけをしてくれるのがゼロっていうのがなんか……良いですね……

あとまた話が前後するんですが、ウルトラチャージのエネルギーを届ける時にウルトラマンナイスがカメラ持っててね、我々が力を注ぐ様子がスクリーンに映し出されるんですよ。ナイスさん働くなぁ……


やっぱり良いな博品館

というわけで、『ウルトラ6兄弟 THE LIVE-ウルトラマン編-』感想でした。細かい所はちょっと抜けてたり、変な順番で語ってる部分もあるかなと思うのですが……兎にも角にも、とても楽しめる内容でした。

現状の世相はやっぱり厳しくて、この三連休というのも色々と迷う部分はあるんですが……基本的な対策はしっかり練られていて、お約束をナイスさんから分かりやすく伝える努力や、「頑張れ」コールに代わる応援の形など、多くの変化や配慮が見られた公演だったなと感じます。

特に今回はオンライン配信なども実施されて、移動は難しいという方や、そもそも今まで博品館まで来るのが厳しかった……という方でも安心して観られる試みが行われています。これからのウルトライベントがどうなっていくのか、直近ではEXPOも無事に開催されるのか(今の段階では)不安な部分もありますが、私個人としてはこの試みを高く評価し、開催に踏み切ってくれたことを非常に有難く感じています。この決断を無にしないよう、EXPOが無事に開催された際も、体調管理や感染対策をしっかりと行って挑みたいなとも思っています。

初代ウルトラマンのヒーローとしての格好良さを改めて思い知らされ、アブソリュートタルタロスの造形の究極生命体っぷりを堪能し、前説に司会にカメラ係にヒーローにと八面六臂の大活躍をしたナイスさんに笑顔を貰い、ウルトラヒーローたちの戦いに興奮させられる。

現実に目の当たりにする彼らの姿は、映像作品で観るのとはまた違った魅力があり、楽しみがあります。そういった機会が再び戻りつつあることが嬉しく、また同時に気を引き締めて挑まねば!とも思わされますね。


今回、開演前に一つの予告映像が上映されました。
それは世間の状況から中止となってしまったウルトラ6兄弟 THE LIVE-ゾフィー編-の再演告知。

その時、会場からは拍手が湧き起こりました。
その拍手に込められた想いの強さは、どれほどのものでしょうか。

ウルトラマンに会えるというのは、本当に幸せなことで。
それが叶う博品館のショーは、やっぱり良いものだなぁと改めて思い知らされるのです。

あー……来れて良かった……


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