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【アンドロメロス】令和に初めて観るメロス
『アンドロメロス』を始めて観たんですよ。
かつて児童誌で連載され、後にテレビシリーズとしても放送された鎧を纏った超戦士たちの戦い!
近年では『ウルトラギャラクシーファイト』などでアンドロメロスが活躍、宿敵のグア軍団は『ウルトラマンギンガ』で再登場した後、こちらも『ギャラファイ』に登場したりと、露出が増えているメロスキャラ。
以前は視聴方法に乏しく、観る機会も無かったのですが……
ウルトラサブスクこと『TSUBURAYA IMAGINATION』にて配信されていたので、えいやっと全話観ました。観たんですよ。
『TSUBURAYA IMAGINATION』は多くの円谷作品が配信されていますが、ウルトラシリーズ以外はプレミアム会員限定のものが多いです。なのでメロスも(ウルトラシリーズと繋がっているものの)そうだと思っていたのですが、なんとこちらはスタンダード会員でも観れる。みんなで観よう。
で……その内容なんですが……
独特でしたねぇ。予算や放送形式の都合もあるのでしょうが、ウルトラマンのファイト系作品に通ずるバトルや、異常に総集編の多いストーリー、全体のノリ……!!
特に10分枠、実放送時間5分程度の作品でありながら、OPと前回の振り返りに尺の半分を持って行くスタイルは、一気見する場合は重たい。その一方、月曜日~金曜日の連日放送という形式を思えば、一日二日見逃しても話について行けるスタイルは有用だったのかなぁとも感じます。
万人に薦めたい作品とは言い難いのですが、しかしこうした作品ならではの見どころもあり。私個人としてはなんだかんだと楽しんだので、感想を記していく所存です。
唐突に差し込まれるスペック紹介
アンドロメロス、まず「アンドロ超戦士の一人・アンドロウルフが謎の敵の襲撃を受け意識不明の重体となるシーンから始まる」んですが、加えて序盤の回では「アンドロ超戦士の秘められたパワーを紹介するシーン」がひととおり全員分差し込まれます。
ストーリーの流れに沿って能力を披露という形でなく、マジでスペックを紹介するシーンが入る。戦闘中でも戦っていなくとも、とりあえずこのアンドロ超戦士には何が出来るか!と紹介してくるわけです。児童誌のノリをそのまま映像に出したのかなーと思うと興味深いシーンなんですが、これが意識不明のアンドロウルフ相手にも行われるのでスゴイ。
アンドロ超戦士が敵に苦戦する中、未だ目覚めないアンドロウルフ。
彼が目覚めてくれれば。けれど傷を負ったウルフが回復するには、まだ時間が必要なのだ……
「傷ついてしまったウルフだが、ここでアンドロウルフのスーパーパワーを紹介しておこう!」
今!?
「君はこんなにスーパーパワーを持っている! 早く、早く傷を治して戦ってくれ!」
時間が必要って自分で言いましたよねナレーターさん!?
『アンドロメロス』、ナレーションと共にお話を進行していく感じなんですが、このナレーションが微妙に気安いというか、各キャラに対して距離が近い感じがする。
憎めないキャラ造形
序盤の敵はグア軍団に差し向けられたマグマ星人三人衆なんですが、まぁこの三人衆が憎めないノリなんですよ。最初に打ち倒される単なるやられ役……と思いきや、彼らも彼らで「悪として名を挙げる為、日々努力を重ね実力をつけ、強大な勢力であるグア軍団に加入したのだ!」という経歴を回想で紹介される。回想あるの!? マグマ星人三人衆に!? その尺アンドロ超戦士に回した方が良くない!? ……でも結果マグマ星人三人衆がほんのり好きになっている……なぜ……
そうした人の良さ、憎めなさはマグマ三人衆だけでなく、敵ボスである三大軍長モルド、ギナ、ジュダからも漂っている。
三幹部、部下がやられると本気で悲しむんですよ。
手塩にかけて育てたファイティングベムが……!って。
少なくとも部下をただの道具としては認識していないと思われるし、更に兄妹である他の軍団長が倒れた時の悔しがり様は半端じゃない。
アンドロ超戦士たちも幼馴染の友人同士といった仲の良さを見せてくれるのですが、アンドロ超戦士に倒される都合上、信頼する仲間を失った悲しみをしっかり描写されているのはグア軍団の方という構図になっている。敵の方が仲間想いの印象が強いんだなぁ。
超伝説のなぞとは!?
それでこのグア軍団、なぜアンドロ超戦士に戦いを挑んだのかと言うと、彼らが知るであろう古代の超兵器の秘密を探り宇宙を支配する為だという。
その為にアンドロ超戦士を分断し、秘密を知っていそうなアンドロフロルを捕獲するのですが、このフロル、なにもしらない。
一方でグア軍団は「アンドロ超戦士なら何か知っているハズ」と硬く思い込んでいるので、何も知らないフロルをガン詰めする。いや、結果的にはアンドロ超戦士が知らないわけないだろというグア軍団の情報も正しいんですが……この時点では誰も何も知らなかったので、状況だけ見るとアンドロ超戦士に喧嘩売ったの、完全に無駄足なので凄い。
どう収集を付けるんだと思っていたら、何故か動き出したアンドロ艇がフロルを追ってグア星に発進し始めていたので何とかなった。なぜ急にアンドロ艇が動き出したのか!不思議な現象についてメロスは持論を述べるのですが、根拠薄弱な予想でしかないのにウルフもマルスも「そうか!」くらいのノリで受け入れていて心配になる。マズい、この男子たちをそのままにしてはいけない気がする……!
怪獣戦艦という驚き
中盤からは、既存の怪獣を模した巨大兵器怪獣戦艦が登場します。
通常の人間と怪獣ほどのサイズ差のある超巨大メカ! しかもデザインはキングジョー、ベムスター、ギエロン星獣がモチーフ!
と、テンションの上がる要素モリモリなんですが、ここまでアンドロメロスを観て来た諸氏には分かるでしょう。「これを活躍させる余力がこの番組にあるのか……?」。残念ながら無かった。飛行シーンとか紙だしね。
元々の雑誌連載では活躍があったようなんですが、テレビ版だとイマイチ出てきてるだけという感じになってるのが残念だなー。雑誌版を読めない分だけ更にね……でも怪獣戦艦、今の技術ならガンガン動かせそうだし、どこかで復活してほしいですよね。タイガのボイスドラマでチラっと登場したわけですが、映像作品でもこう……ギャラファイの枠なら出来るよね!?
元の怪獣をガッツリメカ化した、洗練されてはいないゴツゴツした機械感。怪獣のようでありながら戦艦でもあるという要素。かなり独自の良さを持ってる存在だなぁと思ったので、令和の怪獣戦艦はマジで観たいです。怪獣戦艦ギャラクトロンとか……(ギルバリス)。
グア
グアの三幹部を倒したものの、未だ敵のボスであるグアの姿は見えない。
グアとはいったい何者なのか!? その正体は!?
などと考えていたらお出しされるグアの正体、シンプルに気持ちが悪いぞ!
吊るされてふらっふら揺れてるグアの構図も凄いんですが、超兵器・グランテクターを身に着けたメロスとグアとの決戦がこう……ヤバい。これはこれで今だと絶対に出来ない演出だなーと思いますし、この戦いが行き着く先を見て欲しいような気がしなくもないです。
総じて
ウルトラマン初心者です!って人がここから入るのはおススメ出来ないのですが、私の様に近年の作品でアンドロ超戦士に興味を持った方は、一度観てみるのもいいかと思います。ツブイマで観られるしね。トリガーエピソードZ観るついでだと思えば実質無料です。セブンガーファイトもあるぞ。
観たらアンドロ超戦士へのイメージもちょっと変わるんですが、実際この時の雰囲気は今にどれだけ引き継がれているんでしょうね……
宇宙を舞台とした超戦士チームの戦いという、近年のギャラクシーファイトにも世界観など、今のウルトラシリーズに確実に受け継がれている血潮、その源流が観られるともいえるので、やはり一見の価値のある作品だと思います。気が向いたら観てみてね! でも観るなら一日五話までがおススメですよ!
大怪獣にアターック!
【初見時ツイート群】
アンドロメロス、とりあえず10話まで観た。
— 螺子巻ぐるり (@zenmai_nezimaki) May 24, 2022
唐突なスペック紹介!は一種の味として楽しむもの。
意外と努力家なマグマ三人衆や、部下と気さくに話して倒された時は心を乱してしまうジュダ。なんとなく敵の造形が憎めない感じ。https://t.co/1EnZVJmVAJ #ウルトラサブスク #TSUBURAYAIMAGINATION
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