ドジっ娘メイドさん
ドジっ娘メイドさん 作/絵 LAIN.
はじめまして、モッピです。
突如、病に倒れた母の代わりに、町一番の豪邸でメイド見習いをはじめました。
ガシャーンッ!
モッピ「ごめんなさーい!」
「またお皿割ったわね~(怒)」
モッピは自他共に認めるドジで、メイド見習いになって数日間、先輩メイドたちに叱られる毎日だった。
「ご主人様、紅茶のご用意ができました。」
主人「うむ。」
この豪邸のご主人様は、とても真面目な人です。毎日、お顔を見ていますが、笑ってるところを見たことはありません。難しい顔をして、毎日、書類の山にサインをしては紅茶を飲んでいます。
「ほら、今日はあなたがご主人様に紅茶をお渡しするのよ」
モッピ「は、ははははい!」
震える足で恐る恐るご主人様に近づく...
モッピ「ごごご主人様、紅茶のご用意ができましたぁだだわぁー!!」
ご主人「!?」
紅茶を持ったままカーペットに躓いて転んだモッピ。案の定、ご主人の机の書類に掛かってしまった。
モッピ「わぁ~!すみませんご主人様!」
「(怒)あんた!いいかげんにしな!こっちに来なさい!」
モッピ「ごめんなさーい!」
先輩メイドに引っ張られ、部屋から出ていったモッピ。ずぶ濡れで一人取り残されたご主人。しかし...
ご主人「...ぷくく...ハハハハハッ!なんて面白い娘だ!ハハハッ!」
毎日、退屈な書類整理ばかりだったご主人は、派手にドジばかりするモッピを気に入っていたのだった。