【キー4】視線
予想外なところへ飛んでいってしまう脳内ひとりマジカルバナナ。妄想癖がドレスコード(©︎Punpee)
マジカルバナナ!
せ〜の(パンパン)月曜日!
月曜日といえば…
この月曜日、リモートワークで僕ら数十人が仲良くお説教を受けていた。
僕は集団で怒られたり叱られている時、幽体離脱のようにスッと魂が体から一歩後ろに抜け出して、怒られている自分を客観視するような感覚によく陥る。怒られ慣れていないから、「怒られ」を真正面から全身で受け止めてビックリしないように、咄嗟に取る防衛反応みたいなものだと思う。
さて、こうして画面からいつもより目を離して、たくさんの顔が同時に映っている光景を改めて見てみるとおもしろい。これは大学のリモートで行われる大講義の頃から思っていたけれど、この奇妙な光景をおもしろいと思う余裕が4月終わりにようやく出てきたらしい。
何がおもしろいって、全員が全員の表情を見ることができる点だ。これが例えば、教室で授業を受けていればそうはいかない。クラスメート全員の顔を見られるのは前で話している先生しかいない。僕なんかは名前順の関係でよく最前列に座らされていたから、クラスメートほとんどの顔どころか姿そのものを授業中は見られなかった。
ところが全員が自分の顔をカメラで映して共有しているオンライン授業になれば、教室では見えないみんなの顔が全部見える。しかも、自分の顔まで見える。怒られている自分の顔をリアルタイムにみることなんてあまりない機会だから面白い。
それでここからが本題なのだけれど、このパソコンの画面にいくつも顔がぽこぽこと並んでいる光景をみると、僕はその視線を奇妙に感じる。個人一人一人はその目の前のカメラを見ているのに、それが集約されて皆が僕の方を見ているように画面に映されている点だ。それを「奇妙だ」と思っている僕のアホヅラも僕の方を見ている。
映画館とトイレ
(パンパン)視線の方向といえば、映画館とトイレは視線の方向が同じだと思う。みなが座って同じ方向を向いている。
まず、教室でもなくてコンサート会場でもなくて、映画館だ。前者ふたつには、学生や観客の方をむく人間が前にいる。視線がぶつかる。だが映画館にいる人間といえば、スクリーンをみつめる観客のみ。皆が一同に前を向いている。トイレもそう。壁に沿ってずらりと並んだ個室でひとりひとりが腰掛け、皆、目の前の扉を見つめている。
だから、映画館やトイレにいる時、もし今隕石が数キロ先に落ちてその衝撃波で屋根や壁が吹き飛んだらウケるな〜と考える時がある。
さっきまでスクリーンや扉をむいて横に並んでいた人々の上に急に広がる空。コメディアニメのように壁がパタンと倒れると、あたりはすっかり荒野になっている。それを横一線で、同じ方向でみる人たち。なんて間抜けなんだ。
ディズニーリゾート
(パンパン)荒野といえば、いま東京が一瞬にして砂に埋もれたらどうしよう。
たった今もし、東京近辺が砂に埋もれたとする。もちろん人類は絶滅した。そして幾分か時がながれXXXX年、太平洋に不時着したUFOから降りた宇宙人が、海流にのって日本に上陸した。上陸箇所は浦安・東京ディズニーリゾート。
宇宙人はこの未開拓地を発掘する。すると砂の中からネズミの形をした帽子やイラストつきの箱やカラフルな袋が、文字通り山のように見つかる。さらには大きな城がいくつも見つかるのだから宇宙人は驚いた。ここを「ウラヤス遺跡」と名付けた彼らは、太古のこの地には、ネズミの王国が存在していたに違いないと結論づけた。
なんてことを電車の中で東京ディズニーリゾート40周年記念CMをみて思った。今、僕らが精一杯つくりあげているものが、それを正確に伝え聞いた人が全くいなくなったXXXX年にはどんな風に捉えられているのだろう。
左右盲
(パンパン)「どんな風に捉えられているのだろう」といえば、呪文のような言葉の未来はどうなっているだろう。
火曜日の物件見学時に、「そのドアでたら左に折れてください」と後ろから声をかけられて、なぜかふと一瞬右に行きそうになった。
冷静レベル1になって「お茶碗持つ方」と小さく呟く。そして冷静レベル2になって「オチャワンモツホウ」って何だ…。と思う。
「オチャワンモツホウ」ってこれ、知らなかったらまず意味がわからない呪文だ。「お茶碗持つ方」と変換できたところで、この人なんでそれを曲がり角で呟くんだろうと謎は深まるばかりだ。まさか左とお茶碗がセットという時代があったなんて、YYYY年の奴らには分かるまい。
他にも「ニシムクサムライ」とか「チョウチョハシマル」とかが呪文になる。
ZZZZ年、太陽系の周期は2000年代とは大きく変わっており、1日は300時間、一年は8000日になっていた。こうして新たに作られたカレンダーの前に「ニシムクサムライ」は意味をなさない。ただ、私たちは先人からDNAに「ニシムクサムライ」を刻まれなぜかその音に聞き覚えがある。頑張って「西向く侍 which means ”Samurai facing North" 」と変換できても、それを先人が唱えていた理由(ワケ)には辿り着けない。
とか。
おまけ1
月曜日の物件見学時に、JR大塚駅を使う機会があった。
そこで電車を待っている際、急なひとりマジカルバナナ
【大塚→大塚愛→『さくらんぼ』(2004)→「泣き泣きの1日」】
より、「大塚愛のうたう『泣き泣きの1日』ってなんだとおもう?」っていうヘタクソすぎる話題を同期に降ってしまいました。これにも笑顔で応えてくれた方、ありがとうございました。助かりました。
おまけ2
先週、こんなDMをいただきました。
新宿中のガルバのキャッチのお世辞より嬉しいぜ!
おまけ3
日頃視線をあびることのない僕でも均等に視線を集めることが許されるのが、自己紹介です。
4月の入社関連のイベントで僕がした自己紹介の原稿を2パターン載せておくので気が向いたら読んでみてください。
自己紹介(1分):役員参加の懇親会
入社1日目の××と申します。よろしくお願いいたします。
最近まで気づかなかったのですが、私の名前、「あ」で始まり「ん」で終わるんです。
「あ」から「ん」まで
「ゆりかご」から「墓場」まで
「ねずみ」から「イノシシ」まで
そして、「用地取得」から「管理・運営」まで
当社では、若手のうちからオールラウンダーとして様々なことに果敢に挑み、いずれは大きなプロジェクトを牽引する存在になりたいと考えております。
私の苦手なことの一つに、人の名前を覚えることがございますが、こらから多くの方々と密な関係を築き上げ、会社の中で縦横無尽に活躍できるよう努めてまいります。
ただ、同時に皆様方にもこの名前を覚えていただきたいと思い、このような自己紹介をさせて頂きました。
本日より何卒ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
※個人情報保護のため一部改変
自己紹介(2分):育成担当・同期顔合わせ
持ち時間が2分と言うことですが、「2」というと思い出されることがありまして、それが出席番号なんです。
わたしの出席番号が小中学校では、ほぼずっと2だったんですよ。同じクラスに相川(あいかわ)というやつがいたせいで、なかなか1番にはなれなかった。
それでこの相川というやつと私はおなじ本好きで、休み時間になるといつも図書室に一緒に行くような仲だったんです。そして中学三年歳の頃かな、相川が「東野圭吾」って人の本が面白いと教えてくれた。読んでみたら大人向けの推理小説で、当時の私にとっては衝撃的に面白かった。それまで「重松清」とか「はやみねかおる」とか児童文学を読み漁っていた私の文学の世界が大きく広かったわけです。
さて、この自己紹介のテーマの一つに座右の銘というのがありましたが、わたし好きな言葉の一つに「世界はまだ楽しみ放題」というのがあるんです。
例えば図書室行って、普段なら自分の好きな伝記漫画や青空文庫のコーナーにいく。ところがある日、相川に勧められた推理小説コーナーに行ってみたら、とにかく面白くてどハマりした。こういうことがきっとまだまだこの先あると思うんです。まだ足を踏み入れたことのない図書室の隅の海外文学コーナーや名作文学コーナーは果たしてどれだけ面白いのか...いや街の本屋さんに行けば図書室にはないような時代小説も哲学書も歌集だってある。面白くないかもしれないけれど、取り敢えず読んでみないことには分からないし、面白いんだろうな〜と期待している方が世界が煌めいて見えて素敵です。
こんな経験から、楽しみ放題な世界が無限に広がっているなあと当時から思っていたものです。
さて、自己紹介のもう一つのお題に、趣味がありました。一問一答で答えられるような趣味や、私の醍醐味みたいな部分はこれから皆々様とおつきあいさせていただく中で自ずと伝わっていくことかと思いますのでこの場で詳細は省きます。
具体的に一つ趣味を挙げるとすれば、幼い頃から読書は好きです。「相変わらず」ね。
どうもありがとうございました。これから何卒よろしくお願いいたします。
※原文ママ
おまけ4
原 文(はら ふみ)さんがいたら、そのお母様は「原文ママ」だ。ウケる。
2023年4月もありがとうございました。