「空をこえて ラララ」
「谷川俊太郎さん死去」
戦後を代表する詩人が亡くなりました。
その見出しには「代表作 鉄腕アトム歌詞」とありました。
数多くの詩やエッセイ、翻訳などを手掛けられてきた日本を代表する詩人の訃報を伝える新聞見出しに「鉄腕アトム歌詞」
これはすごいことです。
当時マンガやアニメは頭が悪くなるものと蔑まれ
ひどく低俗な扱いを受けていたものです。
その作品が代表作と位置づけされるとは
いかに凄まじいインパクトであったか
谷川さんと言えば
難しい言葉をやさしく
誰にでも分かりやすく親しみやすい言葉で
詩を綴った言葉の使い手として有名。
「空をこえて ラララ」
確かに誰にでも届く優しく親しみやすい言葉
そしてキャッチーであり耳馴染みのよい音感
実に美しい詩と言えます。
その洗練された短さの中にも優しさを感じるのはなぜだろう…。
言葉について考え抜かれた所作を感じます。
お恥ずかしながらその他の谷川作品はよく知りません。
ただこのやさしい言葉の繋がりは
何十年と歳を重ねても耳に残っています。
作詞を手掛けた経緯は手塚先生が自ら電話をして作詞依頼をしたそうで
「あの手塚治虫からの依頼が来た」と谷川さんは感激したそうです。
記念すべき日本初のアニメソング
素敵な出会い、そして完璧な歌詞です。