アラフォー38歳男が歳下女にモテると勘違いする罠
38の男が、20歳のギャルが優しくしてくれるからってだけで『おれに気があるよね?告ったらいけるよね?』ってのを当時24くらいの私に相談してきた話をします。
表層的なモノで全て測れるモノではないが、読み手の方々にどんな人物像なのかをより移しやすくする為に記述します。
私と、山田、Aちゃんは馴染みの店での常連として出会う。
私と山田は元々仲は良く、20歳になったばかりの女の子が来た!とのことで、仲間内店全体で暖かく迎えていた。
それからしばらく経った頃、山田が私に相談してきた。
『Aちゃんって俺のこと好きなのかな?』
私は正直…、頭沸いとんのか⁉︎
と思った。
そして山田はこう切り出す。
山田『Aちゃんに告白しようかな』
私は遠回しに言った。
私『山田さんとAちゃんはどう転んでも付き合えないと思う』
山田は自分なりの確信があるようで、私の言葉を無視した。
山『でも話しててよく笑うよ』
私『それは目上の人だし無碍にできんくない?』
山『今度東京タワー行く誘いも断らなかったし!
私(話聞けよ…)
山『そこで告ろうと思うんだけど、一緒にお守り渡したいんだ…どう思う?!』
私(ざわ…ざわ…)
告らない方がいい…と何度も忠告した。
それは私はAちゃんのやりたい事も性格も知っていたし、山田の性格も未来に置かれる生活も知っていた。
しかし、山田は思い込みに盲目的になってしまっていた。私の言うことなんか全く聞いていなかった。
しかし、私は山田とAちゃんの2人の関係を止める権利なんてもんは無い。
そして山田が恥をかいたり傷付こうが
それが人を好きになるってもんだ。
だから言った
『山田さんの好きなようにしたらいいと思うよ』
その時、脳裏によぎった。
『Aちゃんごめんね…山田の起爆スイッチ推してしまったよ』と。
もしAちゃんが、のちにこの山田と私のやりとりを知ったならば私に疑心を抱くであろう。
なぜ背中を押したのだと。
当時の私は24歳。
それでもなんとなく解ってた。
他人と他人の関係性に、バイアスをかけるようなことは野暮だよなと。
…
そしていよいよ東京タワーデートの日になった。山田は東京タワー展望台にて、お守り(なんのお守りかは不明…)を渡しAちゃんに告白した。
山田からメールが届いた。
【告白したけど断られた。
俺すげーバカみたいだ。
なんかもういーやってなってる。】
Aちゃんからも後々話を聞いた。
『山田さんが私を?!ってなってすごくビックリしました…。それにお守り…ちょっと重たい…ていうか…どうしたらいいか分からなくて』
私は冷たく『でしょうね』と両者をただ傍観するに徹した。2人とも友人の為、どちらの肩も持つことは出来なかった。してもしょうがない。何にもならない。
余計なことしか出来ないと。
山田は見るからに傷心していた。
怒りさえ口に出していた。
『Aは、勘違いさせるような事すんなよ…』
私はこうなる事も見えていた。
Aちゃんは、決してたぶらかした訳では無い。
山田本人が、猛進していただけの話だよと。
山田はこの未来は見えていなかったようだ。
代わりに山田が見ていたものは、
Aちゃんと2人で歩む未来だった。
私は30後半40代の男が若い女に優しくされて勘違いする現場を度々見かけては、何故客観的に自分の姿を見れてないのか不思議でならない。
だって、全てが釣り合ってないんだもの。
見た目や年齢の話だけでは無い。
見てるものが違う。
目指してる生き方が違う。
しかし人を好きになる理由や定義は何にも縛られていなく自由なのだ。
山田は悪くない。
傷つく覚悟を持った者だけが、恋愛を手に入れる。
私も今や上の世代の仲間入りになってしまったが、まだまだ自分はいける(あらゆる面で…)と思ってしまいがち。時に、経験(自分世界の小さな指針)で傲慢にも陥る。そして、ありのままの自分で、他人から愛されるべきと考え陥る。
全てにおいて、言葉だけの一概な解釈は危険だ。
ありのままと、磨かぬ自分許容しろは大いに違うので、忘れずに生きたい所である。