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出エジプト記

33350文字
モーセとアロンの立場を確認するため、出エジプト記をざっと読んだ。
ざっと分かるようにこれでも短く整理したもの。


圧迫されるイスラエル人

相撲の元祖:ヤコブ(イスラエル)

ヤコブ(イスラエル)と一緒にエジプトに移ったヤコブの子供たち。その後、イスラエル人は多くの子供を持ち人口は増え続けた。王は更なる強制労働を命じ、畑仕事やれんが造りなどを強制した。15-16 それでもなお人口増加は止まらなかった。そこで王は助産婦に男の子を殺すよう命じたが、助産婦たちは神を恐れて命令に従わず、男の子も生かしていた。神はこの助産婦たちを祝福し、イスラエル人はますます強大な民となった。22 王は全ての男の子をナイル川に投げ込むように命じた。

モーセの誕生

ヘブライ人の若い男女が結婚し、二人ともレビ族の出身で二人の間に男の子が生まれた。この子を隠しておいたが、隠せなくなり、パピルス製のかごに入れ、ナイル川の葦の茂みに置いた。3 王女が川で水浴びをしていると、かごを見つけた。子どもが泣いていたため、王女はヘブル人の赤ちゃんだと気づいた。ヘブライ人の女性を呼び、5 王女は子を連れて帰り、養子としてモーセと名づけた。

ミデヤンへ逃亡するモーセ

モーセが成人したある日、彼は同胞のヘブライ人たちの苦役を目撃し、働かせていたエジプト人を殺し逃げた。ミデヤンに逃れた彼は、ミデヤンの祭司の娘たちを助け、その中の一人と結婚した。23 何年かして、エジプトの王が死んた。しかし、イスラエル人の重労働は少しも変わらず奴隷として酷使され、うめき苦しんでた。その苦しみに耐えかね泣きながら神に助けを求めた。その叫びは天に届き、 24 神は、子孫をカナンの地に連れ戻すという、アブラハム、イサク、ヤコブへの約束を思い起こした。 25 神は天から一部始終をごらんになり、イスラエル人を救い出す時がいよいよ来たと考えた。

神に呼ばれたモーセ

ある日、モーセはイテロの羊の群れの番をしていた。すると、突然柴の燃える炎の中に主の使いが現れた。柴は火が付いて、いつまでも燃え尽きない。モーセは近寄ってみると、神が燃える柴の中から呼びかけてきた。「モーセ、モーセ。」

モーセは驚いて答えた。「はい、どなたでしょう。」

神は言った。「それ以上近寄ってはならない。靴を脱ぎなさい。あなたが立っている場所は聖なる地だ。私はアブラハム、イサク、ヤコブの神である。」モーセは顔を覆った。

主は「私の民がエジプトで苦しんでいるのを見た。彼らを救い出し、今はカナン人、ヘテ人、エモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人が住んでいる乳とみつの流れる地へ連れて行こう。10 そこで、あなたをエジプトの王ファラオのもとへ遣わそう。私の民をエジプトから助け出すのだ。」

モーセは大それた仕事は無理だと叫ぶが、神は私がついていると約束する。モーセは神の名を聞かれたら「わたしはある」と言う名だといい、先祖の神が遣わしたと説明するよう命じられる。神はイスラエルの長老を呼び集め、イスラエルの苦しみを見たこと、救い出すこと、カナンへ連れて行くことを伝えるように指示する。

モーセに与えられたしるし

4 モーセは反論した。「あの人たちは私を信じてくれない。」2 「モーセ、あなたが今、手にしているのは何か。」

「羊飼いの杖です。」

3 「地面に投げてみろ。」
そう言われて杖を投げると、蛇に変わった。

4 主は命じた。「蛇のしっぽをつかみなさい。」すると蛇は手の中で、また杖に戻った。

5 「みなの前で、今と同じことをして見せるのだ。そうすれば、あなたを信じるだろう。 6 今度は、手を懐へ入れなさい。」

言われた通りにして手を出してみると、なんと癩病にかかり、彼の手は雪のように白くなっていた。 7 「もう一度ふところへ入れなさい。」すると不思議なことに、癩病はすっかり治っていた。

8 「たとえ最初の奇跡を信じなくても、二番目の奇跡は信じるだろう。 9 それでもまだ信じなかったら、ナイル川の水をくんで地面に注ぎなさい。水は血に変わるだろう。」

10 しかし、モーセはなおも食い下がった。「主よ、私はとても口べたです。上手く話が出来たためしがありません。すぐにつかえてしまうのです。」

11 「人間の口を造ったのは誰か?神である私ではないか。誰の力によることか? 12 さあ、私の言う通りにしなさい。はっきり話せるように助け、何を話すかも教えよう。」

13 それでもモーセは「主よ、お願いです。誰かか他の人を遣わしてください。」

14 主は怒り「もうよい。あなたの兄アロンは話すのが上手だ。ちょうど今、彼はあなたを捜しに来るところだ。 15 彼に私の言うことを教え、あなたの代わりに話してもらうが良い。

エジプトに戻るモーセ

18 モーセは家に帰り、義父のイテロに相談した。「エジプトに帰って親類を訪ねたいのですが……。

「遠慮はいらない、行っておいで。」イテロは快く承知しました。

19 いよいよミデヤンの地を出発するという時、主はモーセに告げた。「エジプトへ帰るのを恐れてはならない。あなたを殺そうとしていた者たちは、みな死んだ。」

ファラオに会うモーセとアロン

ファラオに会いに行き、モーセとアロンは以下のように伝えました。「イスラエルの神、主からのお告げです。『私の民を行かせよ。荒野で聖なる祝宴を張り、私を礼拝させるためだ』

しかし、ファラオは聞く耳を持たない。「主とやらの言うことを聞いて、イスラエル人を行かせなければならないのか。主といったい何者だ。絶対に行かせない」と言った。

モーセとアロンは引き下がりません。「私たちに現れたのは、ヘブライ人の神様です。私たちは荒野で神様に生贄を捧げるなければなりません。従わなければ、病気で死ぬか、剣で殺されることになります」。するとファラオは怒り出した。「イスラエル人には仕事が山ほどある。行かせないぞ」と言った。

そして、監督と人夫頭に命令が出され、イスラエル人にわらを与えずに自分たちで探させ、生産割り当ては減らさないことが求められた。その後、イスラエル人たちは必死にわらを集めますが、それでも監督は容赦しませんでした。イスラエル人の人夫頭たちは打たれ、多くの割り当てをこなすために必死です。

イスラエル人は絶望し、モーセとアロンに不満を抱いた。またモーセ主に抗議しました。「あなたの命令を伝えてから事態はますます悪くなっているのに、いっこうに救いの手を差し伸べてくださらない。」

神の救いの約束

主は言った。「私の計画はそのうちわかる。王が無力化された時は、国から出すことを許すというよりは、むしろ追い出さざるを得なくなる。私はアブラハム、イサク、ヤコブに現れた全能の神、主である。彼らを奴隷の鎖から解放し、自由にする。彼らは私の民となり、私は彼らの神となる。彼らはエジプトから救い出した者が私であることを知る。私は彼らをアブラハム、イサク、ヤコブに約束した地に連れて行く、その地は私の民のものとなる。」

モーセは、主から聞いた通りに人々に伝えた。しかし、もう誰も耳を傾けてくれません。言うことを聞いて酷い目に会ったため落胆していた。

10-11 主はまた、モーセに語りかけました。「さあもう一度、ファラオのもとへ行き、イスラエル人を行かせるように言いなさい。」12 しかし、モーセは素直に従えません。「主よ、同胞のイスラエル人でさえ、もう私の言うことを聞こうとしないのです。まして、ファラオが聞くはずがありません。それに、私は口べたなのです。」

13 主はモーセとアロンに再び、イスラエルの民とファラオにもう一度話し、イスラエル人の出国を要求しなさいと命じた

モーセとアロンの系図。

沢山名前が並ぶ。

以上がレビの一族の家系です

沢山名前が並ぶ。

以上がレビ族の長とその氏族に属する家族の名です。

沢山名前が並ぶ。

26 この中のアロンとモーセの二人が、「イスラエル人を一人残らずエジプトから救い出せ」と、主から命令を受けたのです。

7 主はモーセに言いった。「兄アロンがあなたの代わりに話す。 2 あなたは私から聞いた通りをアロンに話し、それを彼がファラオに伝えれば良い。3 ファラオは簡単には承知しないので、私はエジプトで数々の奇跡を行う。 4 それでも、彼はなかなか言うことを聞かないだろう。

そこで最後に大きな災いを送って痛めつけ、その後で私の民を救い出す。 5 その力を目の当たりにする時、エジプト人は、私が本当に主であることをハッキリと知るだろう。」

アロンの杖

6 モーセとアロンは、主の命令どおりにしました。 7 その時、モーセは八十歳、アロンは八十三歳でした。

8 主はモーセとアロンに言った。 9 「ファラオは、神から遣わされた証拠に奇跡を見せろと要求するだろう。その時、アロンはこの杖を投げるのだ。それはすぐさま蛇に変わる。」

10 モーセとアロンは宮殿に出かけて行ってファラオと面会し、奇跡を行いました。主に教えられたとおり、ファラオをはじめ居並ぶ家臣たちの前でアロンが杖を投げると、たちまち蛇になった。

11 王も負けじと、魔術を行う呪術師を呼び寄せ、彼らも魔法で同じことをした。 12 彼らの杖も蛇に変わりましたが、その蛇はアロンの蛇にのみ込まれてしまった。 13 それでもファラオは、頑としてモーセの言うことを聞きません。 14 彼は強情で、イスラエル人の出国はあくまで許さないと、主が言った通りでした。


第一の災い 血

15 主はなおも命じます。「がっかりしてはいけない。朝になったら、またファラオのところへ行け。彼は川へ水浴びに行くから、この前、蛇に変わった杖を持って岸で待っているのだ。

しかしこの前は、私の言うことを聞こうともしませんでした。 17 主はこう言われた。「今度こそ、私が神であることを思い知ろう。モーセに杖でナイル川の水を打てと命じると、川は血に変わるからだ。 18 魚は死に、水は臭くなり、エジプト人はナイルの水を飲めなくなる」。

19 主はさらに「エジプト中のあらゆる水を杖で指すよう、アロンに言いなさい。そうすれば、川、運河、沼地、池から、家の中の鉢や水差しにくんだ水まで、みな血に変わる。」

20 そこで、モーセとアロンは命じられた通りにし、ファラオと家臣たちの目の前で、アロンが杖でナイル川の水面を打った。すると、ナイルの水はみるみる真っ赤な血に変わった。 21 魚は死に、水は臭くなって飲めなくなった。

22 しかしエジプトの魔術師たちも、秘術を用いて水を血に変えて見せたので、ファラオはかたくなな心を変えず、モーセとアロンには耳を貸そうとしませんでした。やはり主が言ったとおりです。 23 ファラオは何事もなかったように、平然と宮殿へ帰りました。 24 エジプト人は飲み水を手に入れるため、川岸に沿って井戸を掘りました。ナイル川の水が飲めなかったからです。

25 次の週のことです。

同じ調子で、

第二の災い 「かえる」の呪い

第三の災い 「ぶよ」の呪い

第四の災い 「あぶ」の呪い

第五の災い 家畜の疫病 

第六の災い できもの

第七の災い 雹

中略

ファラオと家臣たちはまたかたくなになって、今度も約束を破りました。 35 神が予告したとおり、イスラエル人の出国を許しませんでした。

第八の災い いなご

10 主はモーセに言った。「再び王のところへ行って要求しなさい。 2 私が主であることをあなたがたが知るためである。私がエジプトでどんなことを行ったか、あなたの子どもや孫たちに語り伝えなさい。

20 しかしまたもファラオは心をかたくなにし、今度もイスラエル人を行かせませんでした。

第九の災い 暗闇

21 主はモーセに命じた。「あなたの両手を天に向けて伸ばしなさい。暗闇がエジプトを覆い、光は一筋もささなくなる。」 22 モーセは言われた通りにした。すると、エジプトは三日間、漆黒の暗闇に覆われた。 23 あまりの暗さに身動きさえで出来なません。でも、イスラエル人の住んでいた所だけは、光が差していました。

24 ファラオはモーセを呼び「早く出て行ってくれ。行って主を礼拝するが良い。ただし、羊と牛の群れは置いて行け。妻子は連れて行ってかまわない。」

25 「それは承知できません。 26 一頭でも残して行くわけにはまいりません。神様には動物の生贄を捧げなければならず、向こうへ着くまでは、神様がどの動物をお選びになるか分かりませんわ。ですから、すべて連れて行きます。」

27 これを聞いて、ファラオはまた心を固くした「そんな勝手を言うなら行かせてやるものか」と彼は思った。

28 「ええい、下がれっ! 」彼は怒りをあらわにして言った。「よく覚えておけ。今度、私の前に姿を現したら生かしておかない。」

29 「結構です。私も二度とお目にかかるつもりはありません」とモーセは答えた。

最後の災いの予告

11 主はモーセに命じた。「いよいよ、これが最後だ。ファラオとエジプト人たちを徹底的に打つのだ。その後でファラオはようやく出発を認めるだろう。いや、むしろ早く出て行かせたくて追い立てるだろ。 2 その時は、遠慮はいらない。エジプト人の隣人に金や銀の高価な飾り物を要求するのだ。今からその心備えをしておくよう、イスラエル人全員に伝えなさい。」

3 これは、エジプト人がイスラエル人に好意を示すよう、主が計ったからです。モーセ自身、エジプトではファラオの家臣や国民に尊敬されていました。

4 モーセはファラオに宣言しました。「主はこう言われます。『真夜中ごろ、私はエジプトを通り過ぎる。 5 その時、王位を継承する王子から奴隷の長男に至るまで、エジプトの家々の長男はみな死ぬ。家畜の初子も同じだ。 6 嘆き声が全土に響き渡るだろう。今までかつてなかったような、これからも二度とないような悲痛な叫びだ。 エジプト人とイスラエル人とは、はっきりと区別される。』 8 あなたの家臣たちはその時、私のところに来てひれ伏し、『どうか今すぐ出て行って、イスラエル人は一人残らず連れ出してください』と言うでしょう。」

モーセは怒りに燃え、言うべきことを言うと、宮殿から出て行きました。

9 モーセは、前もって主から言われていた。「ファラオはあなたの言うことを聞き入れない。そのため、私は大きな奇跡を行い、私の力を十分示すようになる。」 10 そういうわけで、モーセとアロンが数々の奇跡をファラオの目の前で行ったにもかかわらず、神はファラオの心をかたくななままにしておかれ、イスラエル人の出国を許そうとはしなかった。

主の過越

12 さて、主はモーセとアロンに言いました。 2 「これから今月をユダヤの一月(太陽暦の三月中旬から四月中旬)とし、一年で最も重要な月とする。 3-4 イスラエル人全員にこう布告しなさい。毎年この月の十日に、家族ごとに子羊を一頭用意しなければならない。家族が少人数で食べきれないときは、近所の少人数の家族と分け合ってもよい。家族の人数によってどうするか決めなさい。 5 用意するのは、羊かやぎの傷のない一歳の雄でなければならない。

6 まず、この月の十四日の夕方に子羊をほふる。 7 次に、その血を家の戸口の二本の門柱とかもい(門扉の上の横木)に塗る。血は、その家で食べる子羊のものを使うこと。 8 その夜は家族全員で、丸焼きにした子羊の肉を、種なしパン(イースト菌を入れないで焼くパン)、苦味のある野草といっしょに食べなければならない。 9 肉は生で食べたり煮たりするのではなく、必ず焼くこと。頭、足、心臓、肝臓もつけたまま丸焼きにする。 10 どの部分も、翌日まで残しておいてはならない。夜のうちに食べきれなかったら焼却しなさい。

11 長い旅に備えて旅仕度のまま食べなさい。靴をはき、杖を持ったまま急いで食べなさい。以後これは『主の過越』と呼ばれる。 12 今夜わたしがエジプトを通り過ぎ、エジプトの家々の長男と家畜の初子とを殺し、エジプトの神々にさばきを下すからだ。私は主である。 13 戸口の門柱とかもいに塗った血は、私に従うというしるしだ。エジプトの地を打つ時も、血が塗ってある家は過ぎ越そう。その家の子は安全である。

14 この夜の重大な出来事を忘れないために、毎年、記念の祭りを祝わなければならない。これは永遠に守るべき変わらない決まりとなる。 15 祭りの期間は七日間、その間は種なしパンしか食べてはならない。この規則を破る者は、誰であろうとイスラエルから追放される。 16 祭りの一日目と七日目に、全イスラエル人のために聖なる集会を開く。その日は、食事の準備以外はどんな労働もしてはならない。

17 この『種なしパンの祭り』を毎年行い、いつもその日を、私があなたがたをエジプトから救い出した日として記念しなさい。子々孫々、この日を例祭としなければならない。 19 この七日間、パン種の一かけらも家にあってはならない。その間にパン種の入ったものを食べた者は誰でも、イスラエル人の社会から追放される。同じ規則は、いっしょに住んでいる外国人にも適用される。

21 モーセは、イスラエルの長老たち全員を呼び集めて言った。「さあ、群れの中から子羊を取って来なさい。一家族に一頭、少人数の場合は数家族に一頭ずつだ。そして、神があなたがたを手にかけないで過ぎ越してくださるように、その羊を屠りなさい。 22 その血を鉢に入れ、ヒソプの枝を取って血に浸し、かもいと二本の門柱に塗りなさい。夜の間は誰も外に出てはならない。 23 神は、エジプト中を巡ってエジプト人を打たれる。けれども、かもいと二本の門柱とに血がついている家は過ぎ越し、死の使いが入って長男を殺さないようにしてくださる。 24 これは、子々孫々に至るまで永遠に守るべきことだということを忘れてはならない。 25 約束の地に入ったら、この過越の祭りをして祝いなさい。 26 その時、子どもたちが、『なぜこの祭りをするの?』と尋ねたら、 『神様が私たちを過ぎ越してくださったことを記念する祭りだよ。エジプト人は殺されたが、イスラエル人は無事だった。神様は私たちを滅ぼしに家に来なかったのだよ。』」

かもいと二本の門柱に塗りなさい

第十の災い 初子の死

29 その夜の真夜中ごろ、ファラオの世継ぎから地下牢に入れられている捕虜の子に至るまで、エジプト人の家の長男はすべて、神の手にかかって死んた。家畜の初子も同じです。 30 ファラオやその家臣たちをはじめ、エジプト中のすべての人々が夜中に起き出し、国中に悲鳴が響き渡りました。死人の出ない家は一軒もなかったからです。

31 ファラオは、その夜のうちに、モーセとアロンを呼びました。「もうたくさんだ。早く出て行ってくれ。一人残らず、今すぐ出て行ってくれ! 主だろうが何だろうが、好きなように礼拝すればいい。 32 羊も牛もみんな連れて、早く行ってくれ! 33 エジプト人は、「このままでは、われわれまで死んでしまう」と言い、できるだけ早く国から出てもらおうと、イスラエル人をせきたてた。

34 イスラエル人はみな、パン種の入っていないパン生地を鉢に入れ、衣類で包んでかつぎ、35 それから、モーセに言われた通り、エジプト人に金や銀の飾り物と衣服を求めたのです。 36 神はイスラエル人がエジプト人に好意を持たれるようにしたので、イスラエル人が欲しい物は何でも、自分の財産をはたいてまで譲ってくれました。

エジプトを出るイスラエル人

37 イスラエル人はすぐ出発した。女性、子どもを除く男性だけで六十万人いた。40-41 ヤコブの息子たちとその子孫は、結局、エジプトに四百三十年の間滞在したことになる。
42 この夜は、神がイスラエル人をエジプトから連れ出すために、特に選ばれた夜でした。毎年その日が、神の救いを記念する祭りの日となったのは、そういういきさつがあるのです。

過越の祭りの規定

43 主はモーセとアロンに告げました。「過越の祭りについて次のように定める。外国人は過越の子羊を食べてはならない。 44 しかし、買い取られた奴隷は、割礼(男子が生まれて八日目にその性器の包皮を切り取る儀式)を受けていれば、食べてかまわない。 45 雇い人や外国人寄留者は、食べてはならない。 46 子羊を食べる者はみな、家に集まっていっしょに食べなければならない。決して家の外へ持ち出してはならない。また、骨一本も折ってはならない。 47 イスラエル人は全員、この記念日を守らなければならない。

48 在留外国人で、割礼を受けていない者は、決して子羊を食べてはならない。 49 イスラエルに生まれた者にも、在留外国人にも、同じ規定が適用される。」

51 主はエジプトからイスラエル人を救い出したのです。幾つもの集団が続々と国境を越えて行きました。

初子をささげる規定・種なしパンの祭りの規定

13 1-2 主はモーセに告げました。「イスラエル人の長男と家畜の初子とはみな、私に捧げなさい。それは私のもの。」

3 モーセは人々に言った。「この日こそ、永遠に記念すべき日、エジプトの奴隷の鎖から解放された日だ。主がすばらしい奇跡を起こして救い出してくださったのを、忘れないようにしよう。だから、毎年この出来事を記念する日には、パン種を使ってはならない。 4-5 毎年、一月半ば(太陽暦の三月末)のこの日を、エジプト脱出の記念日としよう。今日から主があなたがたをカナン人、ヘテ人、エモリ人、ヒビ人、エブス人の国、つまり先祖たちに約束された乳とみつの流れる国へ導いてくださるのだ。 6-7 七日間は、種なしパンしか食べてはならない。イスラエルの領土ではどこでも、家の中にパン種も、パン種が入ったパンもあってはならない。七日目は主のための祭りを行う。 8 毎年その祭りのたびに、子どもたちに祭りの意味を説明しなさい。これはエジプトを脱出する時、主がどんなにすばらしいことをしてくださったかを記念する祭りだからである。 9 毎年この一週間を記念することによって、自分たちが特別な民であることを心に刻もう。我々が主のものだという印に、民の手や額に焼き印を押すようなものである。 10 この祝祭は、毎年定められた時に行わなければならない。

16 もう一度言おう。この祭りを守ることによって、あなたがたが主の民であることがはっきりする。神の焼き印が額に押されるのと全く同じことである。祭りを守ることによって、主の偉大な力でエジプトから救い出された出来事を、毎年新たに思い起こすのだ。」

雲の柱、火の柱

さて、エジプトから約束の地へ行くには、ペリシテ人の地を通るのが最も近道でしたが、神は別の道を通るようにしました。人々はエジプトを出る時、一応は武装していましたが、道中ずっとペリシテ人と戦うのはつらいことです。みな勇気を失って、またエジプトへ帰ってしまうかもしれません。そこで神は、紅海を通る荒野の道へ行かせたのです。

20 一行はスコテを出たあと、荒野のはずれにあるエタムに野営しました。 21 神が昼間は雲の柱、夜は火の柱を立て、進む道をはっきり示してくれたので、彼らは昼も夜も旅を続けることができました。 22 雲の柱と火の柱は、その後もずっと、見えなくなることはありませんでした。

海を渡る

14 神はモーセに告げました。 2 「引き返して、ミグドルと海との間、バアル・ツェフォンに面したピ・ハヒロテに向かいなさい。そこの岸辺にテントを張るのだ。 3 ファラオはきっと、『イスラエル人どもは砂漠と海の間で立ち往生しているに違いない』と考えるだろう。 4 そして、またも意地になって、あとを追いかけて来る。すべてわたしの思うつぼだ。ファラオとその軍隊に、はっきりとわたしの力と栄光を見せよう。エジプト人も今度こそ、わたしが主であることを認めるようになる。」

イスラエル人はその通りにしました。

5 三日たってもイスラエル人がエジプトへは戻ろうとせず、そのまま逃げ出すつもりらしいという知らせが届くと、王と家臣たちはまた気が変わり、「あの奴隷どもをみな逃がすとは、なんと愚かなことをしてしまったのだ。」 6 このまま放ってはおけないと、ファラオは戦車に跳び乗り、先頭に立って追跡の指揮をとりました。 7 後にはエジプト戦車隊の精鋭六百と将校の戦車が続き、追跡が始まった。 9 馬、戦車、騎手、歩兵と、王の全機動部隊が追跡作戦に駆り出された。

10 イスラエル人が見ていると、遥か彼方からエジプト軍がやって来る。人々はすっかり震え上がり、主に助けを求めました。 11 そして、ついにはモーセに泣きごとを言うのでした。「エジプトには墓が足りないので、こんな砂漠まで連れ出して死なせようというのですか。これでは、何のためにエジプトから逃げ出したかわかりません。 12 そもそも初めからおかしいと思ったのです。だからあの時も、このまま放っておいてくれと言ったのに。こんな荒野で死ぬくらいなら、エジプトで奴隷になっていた方ほがまだましです。」

13 モーセは言いました。「みんな、怖がってはいけない。今日、主がすばらしい方法で救ってくださるのを、よく見ようではないか。あのエジプト人を見るのも、今日が最後だ。 14 主が代わりに戦ってくださる。だから、みんなは指一本、動かす必要もない。」

15 主はモーセに命じ「いつまでも私に叫び求めないで、人々を前進させなさい。 16 杖を紅海の上に差し伸べると、水が分かれて道ができる。その乾いた土の上を歩いて海を渡りなさい。 17 私はエジプト人の心をかたくなにさせ、彼らにあなたがたの後を追わせる。だがその時、ファラオとその全軍勢、戦車や騎手たちを私は滅ぼす。そして私の栄光を現す。 18 全エジプトは、私が主であることを知る。」

21 モーセが杖を海に差し伸べると、主は海の真ん中に道を作りました。両側には水の壁がそそり立ち、強い東風が一晩中吹きつけて、海の底に乾いた地が現れたのです。 22 イスラエル人は、その乾いた道を進みました。

23 エジプト軍も後を追って海の中の道へなだれ込んだ。 主は火と雲の柱の間からエジプトの軍勢をごらんになり、彼らを攪乱した。

26 主はイスラエル人がみな無事に渡り終えたのを確かめると、モーセに言いった。「もう一度、手を海の上に差し伸べなさい。そうすれば水が戻って、エジプト軍の戦車と騎手に覆い被さるだろう。」 27 モーセはそのとおりにし、たちまち水の壁はくずれ、海は元どおりになりました。エジプト軍は迫る水から逃げようとしましたが、海の中に引きずりこまれました。 28 ついさっきまで道だった所も、エジプト軍の戦車も騎手も、みな海の底に沈みました。あとを追って海に入ったエジプト軍の中でいのちが助かった者は、一人も居ませんでした。

30 こうして主はその日、イスラエル人をエジプト軍の手から救い出されました。イスラエル人は岸に流れついたエジプト人の死体を見ました。 人々はあまりに大きな主の力を見て、主を恐れ、主とそのしもべモーセとを信じました。

勝利の歌

今の戦いの粗筋を歌っている。

マラの水

22 この後モーセは人々を率いて、紅海からさらにシュルの荒野へ出た。三日間、水のない日が続いた。 23 やっとマラに着いたが、水はあるものの苦くてとても飲めません。 24 人々はモーセに不平を言い立てました。「喉が渇いて死にそうz。」

25 モーセは主に助けを求めました。すると、主は彼に一本の木を示し、それを水に投げ入れなさいと命じるのです。その通りにすると、水は甘くなりました。

主はモーセを試みました。 26 「あなたがわたしに従い、正しいことを行うなら、苦しまなくてすむようにしよう。私はあなたを癒やす主である。」

27 こうして一行がエリムに着くと、そこには泉が十二と、ナツメヤシの木が七十本ありました。その泉のそばで、彼らは野営した。

うずらとマナ

16 エリムとシナイ山との間に広がるシンの荒野にに着いたのは、エジプトを出た翌月の十五日でした。 2 そこでも人々は、モーセとアロンを非難しました。 3 「ああ、エジプトにいればよかったのに。あのまま主の手にかかって死んだほうがまだましだった。あのころは、少なくとも食べ物はたっぷりあった。なのに、あなたたちはこんな荒野に私たちを連れ出し、ここでみんなを飢え死にさせようとしている。」

4 主はモーセに言った。「天からパンを降らせよう。毎日みんな外へ出て、その日に必要なだけ集めなさい。これは、私の指示を守るかどうかを見るテストにもなる。 5 ただ、六日目だけは、ふだんの二倍集めさせなさい。」

6 モーセとアロンは、人々を全員呼び集めて言いました。「あなたがたをエジプトから救い出したのは主だったということが、今日の夕方にはわかる。 7-9 そして朝になったら、主の素晴らしさをもっとよく知ることになるだろう。不平を言ったのを、主はちゃんと聞いておられたのだ。私たちに文句を言ったつもりだろうが、私たちは取るに足りない人間なのだ。けれども、主は夕方には肉を、朝にはパンを下さると約束なさった。さあ主の前へ出て、どうお答えになるか聞くがいい。」

10 そして、アロンが一同を呼び集めると、今まで人々を先導してきた雲の柱の間から、突然、主の栄光が荒野に輝きわたりました。 11-12 主はモーセに告げました。「みなの不平は確かに聞いた。わたしの返事はこうだ。『夕方には肉を、朝にはパンを満足のいくまで食べさせよう。これによって、私があなたがたの神、主であることを知るようになる。』」

13 その夕方、おびただしい数のうずらが飛んで来て、宿営全体を覆いました。翌朝、テントの回りの砂漠に露が降り、 14 露が消えると、あとには霜のような薄くて小さなものが一面に残りました。 15 人々はそれを見て口々に、「いったいこれは何だ?」と言いました。そこで、モーセが説明しました。「これは主があなたがたに下さったパンです。 16 みんな、一人当たり一オメル(一オメルは二・三リットル)の割で、家族に必要なだけ集めなさい。」

17 人々は外へ出てそのパンのようなものを集めました。 18 集めたものを量ると、ちょうど一人当たり一オメルずつあって、みなに十分行き渡りました。たくさん集めた者も余らず、少ししか集めなかった者も足りなくならず、どの家族にもちょうど必要なだけありました。

19 「これを明日まで残しておいてはいけない。」モーセはきつく注意しました。

20 ところが中には言うことを聞かない者もいて、翌朝まで残しておいたところ、そのパンのようなものは朝になると、虫がついて悪臭を放ちました。モーセは指示を守らない者をしかりました。 21 こうして人々は毎朝、それぞれ家族の人数に応じて必要なだけ集めました。日が昇って日ざしがだんだん強くなると、それは溶けて消えてしまうのです。

22 六日目には、ふだんの二倍に当たる二オメル(四・六リットル)を集めました。どうして六日目だけ二倍なのか、指導者たちは不思議に思い、モーセにわけを尋ねました。 23 モーセは言いました。「主が、その翌日を休息の日と定められたからだ。その日は一日、主のことだけを考えて過ごし、日常の仕事はいっさい休まなければならない。だから、今日のうちに、明日の分まで調理しておきなさい。」 24 今度は、次の朝になっても、虫もつかず、悪臭もなく、少しも傷んでいません。 25 モーセは言いました。「今日は、昨日取っておいた分を食べなさい。主の安息日だから、今日は外に出ても何もない。 26 集められるのは六日間だけだ。七日目は安息日で、何も見つけることはできない。」

27 そう言われたにもかかわらず、ある者は安息日に食べ物を集めに出かけました。しかし、やはり何も見つかりませんでした。 28-29 主はあきれてモーセに告げました。「いつになったら、この民は言うことを聞くのか。六日目にいつもの二倍を与えるのは、二日分の量が十分あるようにということなのがわからないのか。七日は休息の日としてわたしが与えたのだから、テントの中にいて、食べ物を取りになど外へ出たりしないようにしなさい。」

30 そこで、人々は七日目には休むようになりました。

31 この食べ物はのちに、「マナ」〔「これはいったい何だろう」の意〕と呼ばれるようになりました。コエンドロ(エジプトやパレスチナ地域に自生する一年草)の種のように白く、平べったくて、はちみつ入りのパンのような味がしました。

32 モーセはさらに、主からの指示をみなに伝えました。「記念としてマナを一オメル取っておき、主がエジプト脱出の時、荒野でどういうパンを与えてくださったか、のちの時代の人たちが見られるようにするのです。」 33 モーセはアロンに、容器を持って来て一オメル分のマナを入れ、それを主の前の聖なる場所に納めて、何代も保存するよう命じました。 34 アロンはそのとおりにしました。すべて主が命じたとおりです。やがて、それは契約の箱に納められることになります。

35-36 こうしてイスラエル人は、その地の作物が取れるカナンの地に着くまで四十年間、ずっとマナを食べ続けました。

岩からの水

17 さて、主の命令に従って旅を続けました。今度は、水がありません。 2 再び、彼らの不満が爆発しました。「水はどこだ? 水をくれーっ!」彼らは騒ぎたてます。モーセは、「静かに! いいかげんにしなさい。いったいどこまで主が忍耐してくださると思っているのだ」。 3 しかし、喉の渇きに苦しむ彼らに効果はありません。「何だと? お前こそ、なぜ我々をエジプトから連れ出したんだ! 子どもたちや家畜もいっしょにこんな所まで連れて来て、あげくの果てに死なせようなんて、あんまりではないか。」

4 モーセは主に「どうしたら良いのでしょう。民は、今にも私に石を投げつけて殺しかねない有様です。」

5-6 主はモーセに言いました。「長老たちを連れ、あなたが先頭に立ってホレブ山(シナイ山)まで人々を導きなさい。私はその岩の上であなたに会う。岩をあなたの杖、ナイル川を打ったあの杖で打ちなさい。すると水があふれ出て、みなに十分行き渡るだろう。」モーセが言われたとおりにすると、水が吹き出しました。

アマレクとの戦い

8 さて、アマレクの戦士たちがイスラエル人に戦いを挑もうと、レフィディムへやって来た。 9 モーセはヨシュアに、アマレク軍と戦うために人々を召集するよう命じました。そして、「私は明日、神の杖を持って丘の頂に立つ」と言った。

10 ヨシュアとその部下はアマレク軍と戦うために出て行き、一方、モーセとアロンとフルは丘に登りました。 11 モーセが手に持った杖を差し伸べている間は、イスラエル軍が優勢に立ちましたが、腕を下げるとアマレク軍が優勢になりました。 12 モーセの腕はしびれて、とうとう棒のようになってしまいました。もうこれ以上、杖を持っていることができません。アロンとフルは、石を転がして来てモーセを座らせ、両側に立って、日が暮れるまで二人がかりで彼の腕を支え続けました。 13 こうして、ヨシュアの率いるイスラエル軍は、アマレク軍をみごとに打ち破ったのです。

リンク

14 主はモーセに言った。「このことを書き記して永遠に残る記録としなさい。いつまでも忘れないようにするのだ。またヨシュアに、アマレク人は私が完全に滅ぼし、記憶にさえ残らないようにする、と伝えなさい。」モーセは言いました。「主の旗を掲げなさい。こののち何代にも渡ってて、主がアマレク人と戦ってくださる。」

サムエル記15:3

モーセを訪ねるイテロ

18 やがてモーセのしゅうとのミデヤンの祭司イテロ一行が来たのは、人々がシナイ山の麓で野営していた時でした。

「私だ、イテロだよ。チッポラと孫たちを連れて、会いに来たのだ。」

7 イテロがそう伝えると、モーセは大喜びで迎えに出て、モーセのテントで、時のたつのも忘れ、心ゆくまで語り合いました。 8 モーセはイテロに、今までのことを詳しく話しました。

12 イテロは神に生贄いを捧ました。そのあと、アロンやイスラエルの指導者たちも会いに来て、みなで一緒に食事をし、神の恵みを感謝し合った。

13 翌日、モーセはいつものように座って、朝から夕方まで人々の間の不平や訴えを聞いていました。 14 全く息つく暇もありません。モーセのあまりの忙しさに驚いたイテロが聞きました。「一日中こんなに大ぜいの人が、あなたに相談しにやって来るとは。どうして、この山のような仕事を一人だけで片づけようとするのか。」

15-16 「それは、難しい問題が起きると、みな私のところへ来て判断を仰ぐからです。」

17 「 18 こんなやり方を続けていたら、あなたのほうがまいってしまう。もしあなたが倒れたら、みんなはどうなってしまうだろう。何もかも一人で片づけるには、荷が重すぎるのではないか。 私の意見を聞いてもらえるだろうか。21 全員の中から有能な、神を敬う、わいろなど取らない正直な人物を探し、問題の処理に当たらせたらどうだ。千人につき一人そういう指導者を選び、その下に十人の責任者を置く。それぞれが百人の面倒を見る。さらにその下に、五十人の問題を処理する者を二人ずつ置き、その二人がまた、十人の相談相手になる者を五人ずつ受け持つ。 22 これらの人たちがいつでも問題の処理に当たって、正しく職務を果たせるようにする。特に重要な問題とか難しい問題は、あなたのところへ直接持って来させるが、小さな問題は彼らに任せる。

24 モーセは、イテロの提案を受け入れることにした。

27 それからまもなく、しゅうとのイテロはモーセに別れを告げ、国へ帰って行きました。

シナイ山にて

19 エジプトを出てから三か月後、イスラエル人はシナイ半島のシナイ山の麓に来て、そこにテントを張った。モーセは神に会うため、岩山を登った。すると、主の呼ぶ声が聞こた。「モーセ、人々に私の言葉として伝えなさい。 4 『私に従い契約を守るなら、あなたがたは地上のあらゆる国々の中にあって、私の大切な民となる。 6 あなたがたは神に仕える祭司の国、聖なる民となる。

7 モーセは山から帰ると指導者たちを呼び集め、主の言葉を伝えた。

8 」一同は口をそろえて「私たちは、主がせよと言われることは、必ずその通り行います。」と答えた。

9 モーセがそのことばを伝えると、主はモーセに語りました。「私は厚い雲の中からあなたと会おう。あなたと話す時、民も私の声を自分の耳で聞けるようにしよう。そうすれば、彼らはいつもあなたを信じるだろう。

11 三日目に、私は人々全員が見守る中で、シナイ山に降りる。 12 間違って人々がそこへ足を踏み入れたりしないよう、周囲に境界線を引きなさい。そしてこう言うのだ。『気をつけよ。山へ登ってはならない。境界線に触れてもいけない。万一そんなことをしたら命はないものと思いなさい。雄羊の角笛が長く響き渡るのを聞くまで、山へは絶対近づかないようにしなさい。角笛が鳴ったら山の麓に集まりなさい。」

14 モーセは山を下り、民のところに帰ると、すぐに身をきよめ、衣服を洗うように言いました。

16 いよいよ三日目です。雷は耳をつんざき、いなずまは宙を走ります。厚い雲が山に垂れ込め、雄羊の角笛のような大きな音が長く響き渡りました。あまりの恐ろしさに、人々はみな震え上がりました。 モーセは人々を促して野営地から連れ出し、全員が山の麓に立ちました。 18 見ると、シナイ山全体が煙に包まれています。主が山の上に、炎に包まれて下った。煙は、まるで炉に燃えさかる火のように空に渦巻き、山全体が強い地震で揺れ動きました。 19 ラッパのような響きがますます大きくなる中で、モーセが語り、神の答える声は天地にとどろき渡るのでした。 20 こうして、主はシナイ山の頂上に降り、モーセを招きました。モーセは主のもとに登って行った。

21 しかし、主はモーセに告げました。「今すぐ下り、決して境界線を越えないよう人々に警告して来なさい。主を見ようという気を起こして、ここへ来るといけないからだ。そんなことをしたら命はない。 22 祭司でさえ、務めをするときは主に打たれないよう身をきよめるのだ。」23 モーセは主に言いました。「だれ一人、山へ登って来る者はありません。」

24 主は彼に言いました。「とにかく、今は山を下りなさい。今度はアロンを連れて来るのだ。しかし、祭司も民も境界線を越すことは決して許されない。わきまえのない者は滅ぼす。」

25 そこでモーセは山を下りて人々のところに行き、主の語ったことを告げた。

十戒

20 それから、神は十戒を告げた。

省略。

契約の書

祭壇について

22 主はモーセに、神の代弁者として人々に語るよう命じた。「私は天からあなたがたに呼びかけ、私の気持ちを知らせた。あなたがたはその証人である。 23 金や銀、そのほかの偶像を造ったり拝んだりしてはならないことを忘れてはならない。

24 私の祭壇は簡素な土の祭壇でなければならない。祭壇は私が命じる場所にだけ築けばよい。 25 石を使うのはさしつかえないが、切り石はいけない。道具を使って、石をけずったり刻んだりしないようにしなさい。 26 祭壇には階段をつけてはならない。服の間からあなたがたの裸が見えたりするといけないからだ。

色々、規定、法を主は述べている。

奴隷について

傷害を受けた場合

17 自分の父または母の悪口を言ったり、のろったりする者は死刑に処せられる。

財産が損害を受けた場合

財産の保護

道徳的規定

18 女の呪術師は死刑に処せられる。

19 動物と性的関係を持つ者はすべて死刑に処せられる。

20 唯一の主以外の神々に生贄を捧げる者は死刑に処せられる。

22 (ユダヤ人の)未亡人や孤児につらく当たってはならない。 23 少しでもそんなことがあれば、彼らはわたしに助けを求めるだろうし、私は必ず彼らを助ける。 24 私の怒りは燃え上がり、剣であなたがたを殺す。あなたがたの妻が未亡人に、子が孤児になる。

25 困っている仲間のヘブル人(イスラエル人)に金を貸す場合、利息を取る普通の取り引きをしてはならない。 26 服を借金のかたに取ったら、夕方には返さなければならない。 27 おそらくそれが、彼の体を暖める唯一の物だからである。着る物もなくて、どうして眠ることが出来るだろう。もし返さなければ、彼はわたしに助けを求めるだろう。私は願いを聞き、彼を助ける。わたしは情け深いからである。

祭儀的規定

28 神を冒瀆してはならない。国の指導者を呪ってはならない。

30 牛と羊の初子は七日間、母親のそばに置き、八日目に(生贄に)捧げなさい。

31 あなたがた自身が聖なるもの、私の特別な民だから、野獣に殺された動物の肉を食べてはならない。死体はそのままにして、犬に食べさせなさい。➡(ワシ:主が食ったことになるんだろ?)

裁判において

安息年、安息日

13 これらの掟を必ずすべて守らなければならない。特に忘れてはならないのは、他の神々の名を決して唱えてはならないことだ。

祭りについて

14 毎年、守るべき祭りが三つある。 15 最初は種なしパンの祭りである。すでに命じておいたように、七日間、種を入れないパンを食べる。この祭りは第一月(太陽暦では三月)、つまり、あなたがたがエジプトから脱出した時期に毎年行う。この時はささげ物を持って来る。 16 次に、刈り入れの祭りがある。この時は最初の収穫物を持って来なければならない。最後に、収穫期の終わりに収穫の祭りがくる。 17 毎年この三回、イスラエル人はみな神の前に出なければならない。

18 生贄の血は、種を入れたパンと一緒に供えてはならない。生贄えの脂肪を翌朝までそのまま残しておいてはならない。

19 刈り入れの時、最初の収穫の中でも最良の物を持って来なさい。それをあなたの神、主にささげなければならない。

子やぎを母親の乳で煮てはならない。

戒めを守る者への祝福

20 私は、約束の地に無事にあなたがたを連れて行くため、使いを送る。 21 彼を敬い、その教えに従いなさい。背いてはならない。彼はあなたがたの罪を赦さないからだ。この使いはわたしの名において行動する。

22 しかし、心を尽くして彼に従い、あらゆる戒めを守るならば、あなたがたの敵は私の敵となる。 23 私しの使いが先立って、あなたがたをエモリ人、ヘテ人、ペリジ人、カナン人、ヒビ人、エブス人の国に導き、そこに住まわせる。その国々を、私はあなたがたの目の前で滅ぼそう。

24 こういった国々の偶像を拝んではならない。どんなことがあっても、それらの神々に生贄を捧げてはならない。異教徒の悪い習慣に染まらず、むしろ完全に彼らを征服し、その汚れた偶像を打ち壊さなければならない。

25 あなたがたの神、主にだけ仕えなければならない。そうすれば、私はみなを祝福して食べ物と水を与え、あらゆる病気を無くす。 26 流産もなくなり、子を産めない女もいなくなる。それぞれの一生を全う出来るようにする。

32 彼らといっさい契約を結んではならない。彼らの神々とかかわり合ってはならない。 33 彼らをイスラエルに住ませてはならない。さもないと、偽りの神々を拝む彼らの罪に染まってしまう。それは、あなたがたにとって災い以外の何ものでもない。」

契約の締結

24 主はモーセに告げました。「アロン、ナダブ、アビフをはじめ、イスラエルの長老たち七十人といっしょに、私のもとに上って来なさい。しかし、あなた以外の者は遠く離れて拝するように。 2 あなただけは私に近づいて来なさい。忘れてはならない。その他の一般の民は誰も山に登ることは許されない。」

9 モーセ、アロン、ナダブ、アビフ、それにイスラエルの長老七十人は、主のもとに上りました。 10 そしてイスラエルの神を仰ぎ見ました。その足もとはサファイヤを敷きつめたように青く輝き、澄みきった空を思わせました。 11 長老たちは神を見たのに死なず、そればかりか、神の前で一緒に食事をしました。

12 神はモーセに告げた。「山に登り、私のもとに来なさい。そこで待ちなさい。私が石に記した掟をあなたに授けよう。あなたはそれにより人々を教えることが出来る。」 13 モーセと従者のヨシュアは、神の山に登りました。

14 モーセは長老たちに言いました。「我々が戻るまで、ここで待ちなさい。留守中に何か問題が起こったら、アロンとフルに相談しなさい。

15 そう言うと、モーセは山に登り、頂上を覆う雲の中に姿を消した。 16 主の栄光がシナイ山を包み、雲は六日間、山をすっぽり覆い隠しました。七日目に主は雲の間からモーセに呼びかけました。 17 一方、麓にいたイスラエル人たちの目には恐ろしい光景に映りました。山頂に、燃えさかる火のような主の栄光が現れたのです。 18 モーセは雲に包まれた山頂に、四十日四十夜とどまりました。

幕屋とその器具、祭司について

25 1-7 主はモーセに命じました。

8 わたしがイスラエルの民の中に住めるよう、聖なる住まい(幕屋)を造りなさい。 9 住まいは天幕(テント)にすること。その設計図と必要な器具の細かい寸法は、次のとおりである。

契約の箱

規約の箱の作り方について語る。

純金のふたを作りなさい。これは罪を赦す神の恵みの座となる。 18 次にふたの両端に、一対の天使の像を槌で打ち出して作る。20 ケルビムというその天使の像は、互いに向かい合って『恵みの座』を見下ろし、翼が金のふたを覆うようにしなければならない。 箱には十のおきてを記した石板を納めなさい。 22 私はそこであなたに会い、ケルビムに挟まれた『恵みの座』からあなたと語る。私はそこから、イスラエルの人々に命じることをあなたに伝える。

テーブルの作り方。

燭台の作り方。

幕屋の作り方。

祭壇の作り方。

幕屋の周囲の庭

ともしび

ともしび用の純粋なオリーブ油を持って来させ、幕屋の中で、絶えずともしびを燃やし続けなければならない。 21 アロンとその子らは、この永遠の炎を契約の箱の前にある垂れ幕の外側に置き、昼も夜も消えることがないように、主の前で番をする。これはイスラエルの永遠の掟である。


⭕️アロン

祭司の装束

28 あなたの兄アロンとその子ナダブ、アビフ、エルアザル、イタマルを選び出して祭司に任命し、私に仕えさせなさい。 2 そして神に対して特別にきよくされた者だというしるしに、アロンのために特製の服を作りなさい。それは見た目にも美しく、祭司としての威厳を示す服である。 3 そのための特別な才能を、わたしはある者たちに与えた。彼らに、アロンがほかの者とは違うことを示す服を作らせなさい。祭司として私に仕えることができるようにするのだ。 4 祭司が着る服は、胸当て、エポデ(ひざ下までの、そでなしの上着)、青い上着、市松模様(チェック柄の一種)の長服、ターバン、飾り帯である。このほかアロンの子らのためにも、特別あつらえの服を作りなさい。

なんかこんなの。

エポデ

胸当て

エポデの下に着る服
35 アロンは、この務めのために主の前に出る時はいつも、これを身につけなければならない。聖所の主の前に出入りするたびに、鈴が鳴るようにする。そうすれば死を免れる。

額に当てるプレート

アロンとその子らの装束

39 上等の撚り糸で市松模様に織った亜麻布を使って、アロンの長服を作りなさい。ターバンも同じ布で作る。

40 アロンの子らには上着と帯を作り、また、名誉と威厳を与えるためのターバンを作りなさい。 41 アロンとその子らにこれらの服を着せ、頭にオリーブ油を塗って、祭司に任命しなさい。私しに仕える者として特別に選び、清めるのである。 42 また、体にじかにつける下着を亜麻布で作りなさい。これは腰からももまでを覆う。 43 アロンとその子らが幕屋に入ったり祭壇に近づいたりするときは、いつでもこの下着をつけなければならない。罪を負って死ぬことがないためだ。これは、アロンとその子らが守る永遠のおきてである。

亜麻布=リネン
リネンまたは亜麻布(あまぬの)とは、亜麻繊維を原料とした織物の総称。 広義で麻繊維に含まれ、麻特有のカラッとした風合いがある。 中近東では肌着として使われてきており、エジプトのミイラを巻くのにも使われた。
麻の名称
→詳細は「麻 (繊維)」を参照
日本ではリネン製品のことを(製品)と呼ぶ場合が多い。日本で古くは「麻」とは、大麻(ヘンプ:hemp)や苧麻(からむし:rami, ramie ラミー)であったが、後に海外より伝わった似たような質感の亜麻などを含めた植物繊維全般を指して「麻」の名称を使うようになった。
現在の日本で流通している麻製品のほとんどは亜麻から作ったリネンであり、家庭用品品質表示法の「麻」と呼べる繊維にヘンプは含まれていない。

(だから、天皇・神社本庁は生産したい)

祭司の任命式

29 アロンとその子らを私に仕える祭司として選び清めるために、次の儀式を行いなさい。

中略

4 入口のところでアロンとその子らに沐浴させる。 5 次に、アロンに上着を着させ、長服、エポデ、胸当て、帯をつけさせ、 6 頭には金のプレートつきのターバンをかぶらせる。 7 次に、特別に選ばれた者に注ぐ注ぎの油を、彼の頭に注ぐ。 8 さらに、彼の息子たちにも上着を着させ、 9 織って作った帯をつけさせ、頭に帽子をかぶらせる。こうして、彼らは永遠に祭司となる。あなたは、アロンとその子らを祭司職に任命しなさい。

10 まず、あなた(モーセ )が若い雄牛を幕屋に引いて来なさい。アロンとその子らは手を牛の頭に置き、 11 あなたが幕屋の入口、主の前でそれをほふる。 12 血は指で祭壇の角に塗り、残りは祭壇の土台に注ぐ。 13 内臓を覆う脂肪の全部と、胆のうと二つの腎臓と、それらを包む脂肪を、祭壇の上で焼きなさい。 14 死体は皮や汚物ごと野営地の外へ持って行き、罪の赦しのための生贄として焼かなければならない。

15-16 次に、あなた(モーセ )は雄羊の一頭を引いて来なさい。アロンと息子たちがその頭に手を置いたら、あなたがこれをほふり、その血を集めて祭壇に振りかける。 17 死体を切り開いて内臓を取り出し、足を切り取る。それらを綺麗に洗い、頭や体のほかの部分といっしょに置きなさい。 18 こうして、羊を全部、祭壇の上で焼く。それは主にささげる焼き尽くす生贄で、神に大いに喜ばれるものである。

19-20 もう一頭の雄羊もほふる。その前に、アロンとその子らは手を羊の頭に置かなければならない。あなた(モーセ )は血を集めて、その一部分をアロンとその子らの右の耳たぶと手足の右親指につけ、残りは祭壇に振りかける。 21 続いて祭壇の上の血を取り、注ぎの油といっしょに、アロンとその子ら、また彼らの服に振りかける。このようにして彼らと彼らの服を、主のために選ばれたものとして清めなければならない。

22 次に、その雄羊の脂肪を取る。あぶら尾、内臓を覆う脂肪、さらに胆のうと二つの腎臓、それらの回りの脂肪、右のもも肉である。これは、アロンとその子らを祭司に任命する雄羊だからである。 23 さらに一かたまりのパン、油を混ぜた輪型のパン一個、薄焼きパン一枚を、主の前に置かれた種を入れないパンのかごから取る。 24 これらをアロンとその子らの手に載せ、彼らは奉納物として主にささげる。 25 そのあと、もう一度それらを受け取り、神への香ばしい焼き尽くす生贄として、祭壇の上で焼く。 26 それから、アロンの任職用の雄羊の胸肉を取り、奉納物として主に捧げる。それはあなた(モーセ )の受ける分となる。

27-28 雄羊の胸とももは、アロンとその子らに与えなさい。イスラエル人はいつでも、和解のための感謝の生贄のうち、胸とももは主へのささげ物として、アロンとその子らに与えなければならない。

31 祭司の任職式に捧げた雄羊の肉を、神聖な場所で煮なさい。 32 アロンとその子らはその肉とかごの中のパンとを、天幕の入口で食べなければならない。 33 彼らの罪を赦し、祭司として特別に選んで任命する儀式に用いられたこれらのものは、彼らだけが食べる。他の者は食べてはならない。これらはきよめ分けられたものだからである。 34 肉やパンが翌日まで残ったら焼き捨てなさい。食べてはならない。それは聖なるものである。

35 このようにして、アロンとその子らを祭司に任じなさい。任職式は七日間続く。 36 毎日、罪の赦しのための生贄として、若い雄牛を一頭ささげなければならない。祭壇をきよめるために、罪の赦しのための生贄を捧げ、その上にオリーブ油を注ぎなさい。 37 七日間、毎日それを続け、神のための祭壇としてきよめ分けなさい。それで祭壇は最も神聖なものとなり、それに触れるものは、主のために選び分けられ、清められたものとなる。

38 毎日、祭壇に一歳の雄羊を二頭ささげなさい。これは神への香ばしい焼き尽くす生贄である。

42 この捧げ物は、一日でも絶やしてはならない。毎日、幕屋の入口、主の前でささげる。そこで私はあなたに会い、あなたと語る。 43 また、そこでイスラエルの民と会う。幕屋は私の栄光によってきよめられる。 44 幕屋と祭壇、また、私に仕える祭司、アロンとその子らは、私が清める。 45 私はイスラエルの民とともに住み、彼らの神となる。彼らといっしょに住めるように、私は彼らをエジプトから助け出したのだ。私は彼らの神、主である。

香をたく祭壇

6 この香の祭壇は聖所の垂れ幕のすぐ外側に置きなさい。十のおきて(十戒)を記した石板が納めてある箱(契約の箱)のふた、つまり『恵みの座』の近くに置くのだ。私はあなた(モーセ )とそこで会う。

7 アロンは毎朝ともしびの芯を切るとき、香の祭壇の上で、香りの高い香をたかなければならない。 8 また夕方、明かりをともす時にも、私の前で香をたかなければならない。

10 アロンは年に一度、人々の罪が赦されるため、生贄の血を香の祭壇の角に塗り、それを清めなさい。これは毎年必ず行い、代々続けなければならない。主の最も神聖な香の祭壇だからである。」

命を買い取るための献金

洗い鉢

17-18 主はまた、モーセに告げました。「青銅の洗い鉢を作り、青銅の台をつけなさい。それを幕屋と祭壇の間に置き、水を満たす。 19 アロンと息子たちは手と足をそこで洗う。 20 幕屋に入り、私の前に立つとき、あるいは、私の前で生贄を焼くために祭壇に近づくとき、その前にいつも手足を洗わなければならない。さもなければ死ぬ。 21 これは、アロンとその子孫に代々伝えなければならない掟である。」

香料、注ぎの油

24 桂枝が没薬と同じ量、オリーブ油が一ヒン(三・八リットル)集まりました。 25 そこで神は、熟練した香料作りに、これらの材料を使って聖なる注ぎの油を作らせるよう命じました。

26-27 また主は、次のように告げました。「神の幕屋と、契約の箱(十戒を記した石板が納められている)、供えのパンのテーブルおよびその付属品すべて、燭台およびその付属品、香の祭壇とに、この油を注ぎなさい。 28 焼き尽くす生贄をささげる祭壇とその器具全部、また、洗い鉢とその台にも同じようにしなさい。 29 それらを、特別に選ばれた者として清めるためである。それらに触れるものは何でも清くなる。 30 アロンと息子たちにもこの油を塗り、祭司として私に奉仕できるように清めなさい。 31 人々にはこう言うのだ。『これは主の聖なる注ぎ油としなければならない。 32 決して一般の者に注いではならない。自分で勝手に作ってはならない。聖なるものだから厳重に取り扱わなければならない。 33 このような香料を作ったりする者、また、それを祭司でない者に注ぐ者はだれであれ、みな共同体から除名されなければならない。』」

この香は最も神聖なものである。 37 自分の為にそれを作ってはならない。それは主のためのものだから、神聖なものとして取り扱わなければならない。 38 自分のためにそれを作る者は、共同体から除名されなければならない。」

⭕️技術者の任命

技術者の任命

31 1-2 主はまた、モーセに告げた。「私はユダ族のウリの子で、フルの孫に当たるベツァルエルを選んだ。 3 彼に神の霊を満たし、幕屋とその中にある物いっさいを作るのに必要な、知恵と才能と技術を与えた。 4 彼は、金、銀、青銅の細工を美しくデザインすることができる。 5 また宝石の細工にも、木の彫刻にも熟練した腕を持っている。

6 助手には、ダン族のアヒサマクの子オホリアブを任命した。さらにまた、優秀な技術者たちにも特別な力を与え、私の指示どおりの物を作れるようにした。

安息日の厳守

12-13 主はさらに、モーセに「人々に、安息日は休むよう命じなさい。安息日は、あなたと私の間の契約を永遠に思い出させるものである。私が主であり、私の民を聖なる民とする者であることを、安息日は思い出させてくれる。

18 こうして神は、シナイ山でモーセと話し終え、彼に二枚の石板を与えました。その板には、神の指で書かれた十戒が記されていました。

金の子牛

32 モーセがなかなか山から下りて来ないので、人々は不安になり、アロンのもとに文句を言いに行きました「さあ、我々を導く神を造ってくれ。そうしたら、その神のお告げに従おうではないか。エジプトからここまでわれわれを連れて来たモーセは姿を消してしまったではないか。きっと何かあったに違いない。」

2-3 アロンは答え「それなら、あなたがたの耳にある金のイヤリングをはずして持って来て。」

そこで、男も女も子どもたちもみな言われた通りにしました。 4 アロンはその金を火で溶かし、鋳型に入れ、道具を使って子牛の形にしました。イスラエルの民は、「イスラエルばんざい! これこそ、我々をエジプトから連れ出した神だ」と言って、喜び叫びました。 5 アロンはこれを見て、子牛の前に祭壇を築いて人々に告げました。「明日は主のために盛大な祝いをしよう。」

6 彼らは次の日、朝早く起き、子牛の像に、焼き尽くす生贄と和解の生贄とをささげました。その後、彼らは座り込んで食べたり飲んだりし、乱痴気騒ぎに興じた。

7 それを知った主は、モーセに命じました。「急いで山を下りなさい。あなたがエジプトから連れ出した者たちが、勝手なことを始めている。目に余る有様だ。 8 私の掟おをもう捨ててしまったのか。子牛の像を造って拝み、それに生贄までささげ、『これこそ、イスラエル人をエジプトから連れ出した神だ』と言っている。」

9 主はまたモーセに言いました。「イスラエル人がどんなに強情で恩知らずの民か、良わかった。 10 もう容赦はしない。こうなったら彼らを滅ぼし尽くす。邪魔をしてはならない。モーセよ、あの者たちの代わりに、あなたを大きな国民にしよう。」

11 しかし、モーセは必死で嘆願しました。「主よ、あなたご自身があれほど大きなお力を示し、素晴らしい奇跡をもって、ご自分の民をエジプトから救い出されたのではありませんか。その民に、なぜそのようにお怒りになるのでしょう? 12 そのようなことをなさったら、エジプト人は何と言うでしょう。『それ見ろ。イスラエルの神は彼らをだまして山へ連れ出したのだ。その証拠に、彼らは一人残らず殺されてしまった』とあざけるかもしれません。どうぞ怒りを収めてください。そんな恐ろしい裁きは思いとどまってください。 13 あなたのしもべアブラハム、イサク、イスラエル(ヤコブ)に約束されたことを思い出していただきたいのです。『あなたの子孫を空の星のように増やそう。約束の地をすべてあなたの子孫に与え、永遠に受け継がせよう。』こう誓われたではありませんか。」

14 すると、主は思い直し、彼らへの制裁を見合わせることにしました。

15 モーセは山を下りました。手には、神が自らその板に記された十戒をの二枚の石板を持っています。 ヨシュアはモーセに言いました。「まるで戦いでもしているような騒ぎです。」

18 「いや、あれは勝利の歓声でもないし、敗北を嘆く声でもない。歌って騒いでいるのだ。」

19 野営地に近づくと、子牛の偶像と踊り狂っている人々の姿が目に入りました。それを見たモーセは怒りがこみ上げ、思わず石板を地面に投げつけ、山の麓で砕きました。 20 彼はやにわに子牛の像をつかみ、火にくべて溶かし、粉々にして水の上にまき散らし、イスラエル人に無理やり飲ませた。

21 アロンに向き直り、きびしく問い詰めた。「いったい何があった! 兄さんも兄さんだ。一緒になってこんな恐ろしい罪を犯すとは、どういうつもりだ?!」

22 「まあ、そんなに興奮しないでくれ。お前も知ってるだろう。この民はひどい者たちなんだ。 23 『俺たちを導く神を造ってくれ。エジプトから俺たちを連れ出したモーセはきっとどうかなってしまったに違いない』と詰め寄って来た。 24 それで、『みんなから金のイヤリングを外して、持って来い』と言った。するとどうだ。彼らは持って来るじゃないか。それを火に投げ込んだら、この子牛が出て来たというわけだ。」

25 アロンにはまるで反省の色がありません。人々の醜態をなすがままにしていたので、敵方の物笑いになっていました。 26 モーセは叫びました。「主につく者、私と行動を共にする者は、ここに集まってくれ。」すると、レビ族が全員集まって来ました。 27 モーセは彼らに言いました。「イスラエルの神、主が言われる。『剣を持って野営地中を回り、兄弟だろうが、友人だろうが、知り合いだろうが、子牛を礼拝した者を殺しなさい!』」 28 彼らは命令通りにしたので、その日、約三千人が死にました。

29 モーセはレビ族に言いました。「今日、あなたがたはりっぱに主に仕えた。息子や兄弟を殺してでも、主に従った。必ず素晴らしいい祝福を受ける。」

30 翌日、モーセは人々に言ったい。「あなたたちは大きな罪を犯した。それで、もう一度山に登り、主にお願いしようと思う。あなたたちの罪を赦していただけるかも知れない。」

主のご機嫌を取り宥めるるモーセ、結構苦労人。

35 こうして、その言葉どおり主は、人々がアロンの子牛を礼拝した罰として大きな災いを下しました。

33 主はモーセに告げた。「あなたはこの民をエジプトから連れ出した。あなたは、私がアブラハム、イサク、ヤコブに約束した地に彼らを導きなさい。『この地をあなたの子孫に与えよう』と約束したからだ。 2 私は先立って神の使いを送り、カナン人、エモリ人、ヘテ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人を追い払わせよう。 3 その地は、『乳とみつの流れる』国である。しかし、私は行かない。あなたがたが手に負えない強情者なので、いっしょに行けば、途中であなたがたを滅ぼしてしまうかもしれない。」

4 民はこの厳しい言葉を聞いて悲嘆し、宝石や飾りを身につける者は一人もいませんでした。 5 それは、彼らにこう伝えるよう、主がモーセに命じておいたからです。「あなたがたは、わがままで強情な民だ。たとえ一時でもわたしがいっしょに行くなら、あなたがたを地上から消し去ってしまうだろう。自分たちの処分がはっきり決まるまでは、宝石や飾りは全部取りはずしなさい。」

6 それ以後、イスラエル人は飾り物を身に付けなくなりました。

モーセの嘆願

7 モーセはいつも、神とお会いする天幕を、野営地から遠く離れた所に張りました。主に伺いを立てる者は、みなそこまで行くのです。 8 モーセがその天幕へ行くときはいつも、人々はみな自分のテントの入口に立ち、彼が中に入るのを見守るのでした。 9 中に入ると雲の柱が降りて来て、主がモーセと話している間、入口に雲がかかるのです。 10 人々はみな自分のテントの入口で、雲の柱に向かって伏し、礼拝しました。 11 天幕の中では、まるで親しい友のように、主はモーセに語りました。そのあと、モーセが野営地に帰ると、彼の従者であるヌンの子ヨシュアはそのまま天幕に残りました。

12 さて、モーセは天幕の中で主に言いました。「あなたは私に、『人々を約束の地へ連れて行け』とおっしゃいます。けれども、だれが私といっしょに遣わされるのか、まだ教えてくださいません。あなたは、もったいなくも私を友のように扱ってくださいます。また、あなたのお心にかなった者だとも言ってくださいました。 13 もしそれが本当なら、どうぞ私の歩むべき道をはっきりと示してください。そうすればあなたを理解できるようになり、あなたに喜ばれるでしょう。この民があなたご自身のものであることを、お忘れにならないでください。」

14 「わかった。安心しなさい。私がいっしょに行って、失敗のないようにあなたを守ろう。」

15 モーセは言いました。「あなたがご一緒でなければ、この場所から一歩でも動くのを許さないでください。 16 あなたが共にいてくださらなければ、私とこの民があなたのお心にかなっていること、また、地上の他の民とは違うことがどうしてわかりましょう。」

17 「いいだろう。あなたの言うとおりにしよう。確かに私はあなたに目をかけている。あなたを友のように思っている。」

18 それからモーセは、神の栄光を見させていただきたいと願いました。

19 主は答えました。「私が与えるあらゆる良いものを、あなたに見せよう。また、私の名によってはっきり宣言しよう。わたしは、自分がそうしようと思った者に恵みを与え、あわれみを与える。 20 しかし、あなたは私の顔の栄光を見てはならない。私を見た者で、生きている者はいない。 21 だから、そばの岩の上に立ちなさい。 22 私の栄光が今、通り過ぎる。あなたを岩の裂け目に入れ、私が通り過ぎるまで、手であなたを覆う。 23 わたしが手をのけると、あなたは私を後ろから見るが、顔を見ることは決してできない。」

再度与えられた戒め

34 主はモーセに命じました。「前と同じ石板を二枚用意しなさい。あなたが割った板に書いたのと同じ言葉を、もう一度その板に書こう。 2 朝になったら、準備を整えてシナイ山に登りなさい。山頂で私と会うのだ。 3 誰もいっしょに来てはならない。山のどこにも人がいてはならない。羊や牛の群れも、山の近くでは放牧しないようにしなさい。」

4 そこで、モーセは前と同じ石板を二枚用意し、東の空が白むころ、主に命じられたとおり、二枚の石板をかかえてシナイ山に登りました。 5-6 主は雲の柱となって天から下り、モーセのそばに立ちました。それから彼の前を通り過ぎ、ご自分の名によって宣言しました。「私は主である。哀れみと情けに富み、怒るのに遅く、恵み深い神である。私は愛と真実の神である。 7 私は人々の罪を赦し、千代にもわたって彼らを愛し通す。しかしまた、罰すべき者を見過ごしにはしない。父親の犯した罪のために、息子や孫、さらにのちの世代の者が報いを受ける。」

8 それを聞いて、モーセは思わず主の前にひざまずき、ひれ伏して願った。 9 「主よ、ほんとうに私があなたのお心にかなっているのでしたら、どうぞ私たちといっしょに約束の国まで行ってください。彼らは確かに頑固でわがままな民に違いありません。けれどもお願いです。どうぞその罪をお赦しください。神の民として受け入れてください。」

10 「では、あなたと契約を結ぼう。かつて地のどこでも、見たことも聞いたこともない奇跡を行う。イスラエル人はみな、主の力を目の当たりにするのだ。あなたによって、わたしは恐るべき力を示す。 11 契約の相手としてのあなたの義務は、わたしの戒めをすべて守ることである。そうすれば、あなたの前からエモリ人、カナン人、ヘテ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人を追い払う。

12 目指す約束の国へ着いたら、そこの住民と決して妥協しないよう、くれぐれも気をつけろ。一度でも妥協すれば、知らず知らずのうちに、彼らの悪習に染まってしまうからだ。 13 異教の祭壇や礼拝用の石柱などは取り壊しなさい。偶像も切り倒しなさい。 14 わたし以外に、どんな神々も拝んではならない。わたしは絶対の忠誠と、心からの献身を求める神である。

15 その地の住民と、どんな契約も結んではならない。彼らは、偶像を慕ってみだらなことをし、神々に生贄を捧げるることによって姦淫を行っている。万一あなたが彼らと親しくなり、食事に招かれると、偶像にささげられた食物を拒むことが出来なくなるだろう。 16 他の神々を拝む娘たちを息子の嫁に迎えると、息子たちは妻の信じる神々を拝み、堕落した道徳が持ち込まれ、私に反逆することになる。 17 だから、偶像とはいっさい関係を持たないようにしなければならない。

28 モーセは山で四十日四十夜、神とともにいました。その間は、食べることも飲むこともしませんでした。この時、契約のことば、十戒を石板に記したのです。

光り輝くモーセの顔

29 それから、モーセは二枚の石板をかかえて山を下りました。それまで神と話していたので、モーセの顔は輝いていましたが、自分では気がつきませんでした。 30 彼の顔の輝きを見て、アロンをはじめ、人々はそばに行くのを恐れました。 32 その後、今度は人々が全員集まったので、モーセは山で主に告げられたことを伝えました。

33 話し終えると、モーセは顔にベールをかけました。 34 主と話すために天幕に入る時はいつでもベールを取り、外へ出るまでそのままにしていました。そして、神から示されたことは全部人々に伝えました。 35 外に出て来る彼の顔を見ると光り輝いていました。そこでまた、彼は主と語るために天幕に入るまでベールをかけました。

幕屋とその器具を作る

35 さてモーセは、全国民を呼び集めて言いました。「あなたがたが守らなければならない神のおきては、次のとおりだ。

上で主が話したことをモーセが伝えている〜中略

祭司が聖所で務めをするときの式服、祭司アロンとその子らが着る聖なる装束。

上で主が話したことをモーセが伝えている〜中略

上で主が話したものを作る話し〜〜。

37 次に、ベツァルエルは契約の箱を作りました。

29 次に、香りのよい香料を使って、聖なる油を調合しました。祭司に注ぐ油や、純粋な香として用いる油です。調合には高度の技術が必要でした。

38 焼き尽くす生贄の祭壇も、アカシヤ材で作りました。

上で主が話したものを作る話し〜〜。

24 人々が奉納し、幕屋建設に使った金は約一千キログラムに達しました。 25-26 銀は三、四四〇キロ使われました。これは、人口調査の時に登録する二十歳以上の人から取り立てた、半シェケルの人頭税でまかなわれました。

祭司の装束を作る

上で主が話したものを作る話し。

32 こうしてついに、主がモーセに指示したいっさいの作業が終わりました。
41 そのほか、美しく仕立てた祭司用の式服も、モーセに点検してもらいました。つまり大祭司アロンの聖なる装束と、彼の息子たちが公式に着る衣装などです。

42 このようにしてイスラエルの民は、主がモーセに指示したことを全部、その通に行いました。 43 モーセはでき上がったものを見て、すべての仕事が主の指示どおりにされていたので、彼らを祝福しました。

幕屋の完成

40 主はモーセに告げました。 2 「第一の月の一日(ユダヤ暦による。太陽暦では三月中旬)に、神の幕屋を組み立てなさい。 3 そこに、十戒を納めた契約の箱を安置しなさい。至聖所に箱を置き、その前には仕切りの垂れ幕をしつらえる。 4 次に、供えのパンのテーブルを運び入れ、その上に用具類を並べる。燭台を持って来て、ともしび皿を載せる

5 箱の前には金の香の祭壇を置き、天幕の入口に幕を垂らす。 6 入口の前に、焼き尽くすいけにえ用の祭壇を置く。 7 天幕と祭壇との間に洗い鉢を置き、水を満たす。 8 それがすんだら天幕の回りに庭を設け、庭の入口には幕をかけなさい。

12 次に、アロンと息子たちを幕屋の入口に連れて来て沐浴させ、 13 アロンに聖なる装束を着せて油を注ぎなさい。祭司として私に仕えることができるように、彼をきよめなさい。 14 次に、彼の息子たちを連れて来て祭司の式服を着せ、 15 父親と同じように彼らにも油を注いで祭司とする。その『油注ぎ』は何代にもわたり、永遠に続く。息子たちも、そのまた息子たちも、永遠に私の祭司となるからだ。」

中略

16 そこでモーセは、主に命じられたことをすべて実行に移し、幕屋と祭壇を囲む庭を造りました。庭の入口にも幕を垂らしました。

中略

こうして、ついにモーセはいっさいの仕事を終わったのです。34 すると、雲が幕屋にかかり、神の栄光が輝きわたりました。 35 あまりの神々しさに、モーセは中に入れませんでした。 36 雲が幕屋から離れて動き出した時には、イスラエル人はいつもその後に従って旅をしました。 37 雲が動くのをやめると一行もそこに止まり、雲が動き出すまでじっと待ちました。 38 昼間は雲が幕屋にかかり、夜は雲の中に赤々と火が輝き、人々はみなその有様を見ました。この光景は旅の間ずっと絶えることがありませんでした。

ささげ物の施行細則

8 主はモーセに命じました。 9 「アロンとその子らに、焼き尽くす生贄についての決まりを示しなさい。焼き尽く生贄はは、祭壇の上で一晩中、焼き続ける。 10 翌朝、祭司は亜麻布の下着と上着をつけ、その灰をすっかり集め、祭壇のそばに置く。 11 このあと着替えをし、灰を野営地の外のきよい場所に運ぶ。 12 祭壇の火はいつも燃やし続け、消してはならない。祭司は毎朝たきぎをくべて、毎日ささげる焼き尽くす生贄を供え、和解の生贄の脂肪を焼く。 13 祭壇の火は絶やしてはならない。

18 アロンの家系で祭司を務める者は、子々孫々に至るまで、これを食べることができる。火で焼く主へのささげ物は、祭司だけが食べられる。」

19-20 主はモーセに命じました。「アロンとその子らが油を注がれ、祭司の務めに就く日には、日々の穀物の供え物をささげなさい。細かくひいた上等の小麦粉二・三リットルを、朝と夕方に半分ずつ、 21 オリーブ油でこね、鉄板で焼いてささげる。私はそれを受け入れる。 22-23 祭司の子らは父の跡を継ぐ場合、油を注がれる任命式の日にこれと同じささげ物をする。これは永遠に変わらない定めである。このささげ物は全部を主の前で焼く。ほんの一口でも食べてはならない。」

24 主はモーセに告げました。 25 「次は、罪の赦しのための生贄について、祭司が知っていなければならない決まりである。この生贄最もきよいものだから、焼き尽くす生贄を屠る場所、主の前で屠る。 26 生贄の儀式を行う祭司は、幕屋の庭でそれを食べる。

27 特別に選ばれ、清くされた者、祭司だけしかその肉にさわれない。29 祭司はみな、このささげ物を食べることが出来るが、それ以外の者は絶対に食べてはいけない。最も聖なるものだからだ。 30 しかし、聖所での罪の償いのためにささげる生贄で、その血を幕屋の中に持って行く生贄は、祭司といえども食べてはならない。それは、主の前で完全に焼きなさい。


レビ記 8

祭司の任職式

8 1-3 主はモーセに命じました。「アロンとその子らを幕屋の入口に連れて来なさい。

6 こう言うと、アロンとその子らを呼び寄せ、彼らの体を水で洗い、 7 アロンには特製の上着、飾り帯、青地の長い式服を着せ、〜

14 いよいよ生贄を捧げる時です。モーセは、罪の赦しのための生贄用の若い雄牛を引いて来ました。アロンとその子らはその頭に手を置き、 15-16 モーセが牛をほふりました。モーセはその血を指につけ、祭壇の四本の角に塗って祭壇をきよめ、残りの血は祭壇の土台に注ぎました。こうして、祭壇を神聖なものとし、きよい儀式に使えるようにしたのです。次に、内臓を覆う脂肪、胆のう、二つの腎臓とその脂肪を祭壇で焼きました。 17 そのほかの部分は、皮も肉も糞も、野営地の外で焼き捨てました。主に命じられたとおりです。

中略

これが祭司任職のいけにえで、主に受け入れられるささげ物です。 29 この後モーセは、雄羊の胸の部分を祭壇の前で揺り動かして主にささげました。これはモーセが受け取る分です。すべて主に命じられた通りです。

30 続いてモーセは、注ぎの油と祭壇に振りかけた血を取り、アロンとその装束、息子たちとその装束に振りかけました。アロンとその子ら、およびその装束を、主の務めに捧げるるためです。

31 モーセは、アロンとその子らとに言いました。「教えたとおり、幕屋の入口で肉を煮て、任職式用のカゴに入っているパンと一緒にに食べなさい。 32 残った肉やパンは焼き捨てなさい。」 33 またモーセは、七日間は幕屋の入口を離れないようにと命じました。祭司の任命には七日を要するからです。 35 そして最後にもう一度、七日間は昼も夜も幕屋の入口を離れてはならないこと、もし離れたら必ず死ぬと主に言われたことを告げました。

36 アロンとその子らは、主がモーセに命じたことをみな行いました。

アロンによる最初の任務執行

9 任職式の八日目にモーセは、アロン、その息子たち、イスラエルの指導者たちを集め、 2 雄牛一頭を罪の赦しのための生贄として、傷のない雄羊を焼き尽くす生贄して、主に捧げるようアロンに命じました。

「今日、主があなたがたに現れるからだ。」

5 そこで人々は、命じられたとおりのものを幕屋の入口へ持って来て、主の前に立ちました。 6 モーセは、「主のご命令に従えば、必ずそのご栄光を仰げるのだ」 7 と言うと、アロンに、「祭壇に進み出て、罪の赦しのための生贄と、焼き尽くす生贄を捧げ、まず自分の罪の償いをし、次に民の罪の償いをしなさい」と命じました。主が命じた通りです。

8 アロンは祭壇に進み出て、自分の罪が赦されるための生贄として、子牛を屠りました。 9 息子たちがその血を手にすくうとアロンはそれに指を浸し、祭壇の角に塗り、残りは祭壇の土台に注ぎました。 10 そして主の命令どおり、祭壇で生贄えの脂肪、腎臓、胆のうを焼きました。 11 ただし、肉と皮は宿営の外で焼き捨てました。

15 次は民のささげ物の番です。アロンは自分のときと同じ要領で、祭壇で焼いて捧げました。

18 ついで、雄牛と雄羊をほふりました。民のための和解の生贄です。20 脂肪は生贄の胸に載せ、祭壇で焼きました。 21 ただし胸と右ももは、モーセが命じたとおり、主の前でゆっくり揺り動かして捧げました。

22 それから民に向かって両手を上げ、彼らを祝福し、罪の赦しのための生贄、焼き尽くす生贄、和解の生贄を捧げて祭壇から降りた。 23 今度はモーセとアロンがそろって幕屋に入ります。やがて出て来た二人が民を祝福すると、なんと彼らが見ている前で主の栄光が現れたのです。 24 その時、主の火が下り、祭壇のいけにえと脂肪を焼き尽くしました。民はみな大声を上げ、ひれ伏しました。

主の栄光

おわり


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