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マスク狂想曲と〜お人好しな日本人と、したたかな中国人

はじめに

 筆者はコロナ対策でのマスク着用について、以前から否定的であった。
 米The New York Timesの2023年2月21日の記事でマスクの有効性について主執筆者であるオックスフォード大学の疫学者トム・ジェファーソンは、マスクには効果がないと結論付けている。
 今回は、コロナ禍でのマスクビジネスにおける中国のしたたかさや、日本人がいかにお人好しだったか伝えたい。

The New York Timsの記事(日本語要約)

 2023年1月30日にCOVID-19の蔓延を抑えるためのマスクの有効性に関する包括的な分析結果が発表された。
 オックスフォード大学の疫学者トム・ジェファーソンによると、マスクは効果がないと結論づけている。低品質のサージカルマスクや布製マスクだけでなく、N95マスクでも効果は同じであった。
 78の無作為化比較試験に基づいていおり、マスクが義務付けられている州とそうでない州の比較では、義務化された州が特に良い結果を出していないことが確認された。
 マスク着用義務化は失敗であり、公共政策としても誤りだったとされている。
 パンデミック初期には有効と思われたが、実際には効果がなかったことが明らかになった。この結論により、マスク義務化の支持者たちは間違っていたことが証明された。(ニュース原文はリンク参照)

日本人の善意をコケにする中国人

 中国武漢で発生した新型コロナウイルスが中国全土に蔓延した際、日本から中国へマスクや防護服が支援物資として送られた。しかし、日本国内でマスクが不足する中、路上でマスクを売る集団が現れ、一部は国内で買い占めて転売だが、実はその多くは日本が中国に送ったマスクが中国国内で使われずに役人により横流しされ、在日中国人業者に転売されたものだった。
 当時、筆者は中国人ブローカーが借りている銀座のワンルームマンションでマスクや防護服を大量に保管していて、箱の一部には「◯◯加油」(◯◯は都市名 頑張れ)と貼られた日本から支援物資として送られたものだとわかるものもあったのを目撃した。
 その中国人社長に話を聞いた際、彼は「日本人が支援物資として送ったマスクと防護服をタダ同然で仕入れた」と語り、「日本人はお人好しで本当にばかだよ」と日本人を嘲笑していた。
 尚、アメリカの路上でも日本語パッケージのマスクが売られていると言うニュースを見たことがあるが、これも同じルートで流通したものである。

日本が善意で送った支援物資が、
現地の国民に届かず日本に里帰りして、
中国人ブローカーの利益になったスキーム

マスク業界の闇

 コロナ禍以前から、日本では不織布マスクが一般的で、「PFE/VFE/BFE 99%」の表記を信じていた人が多かったが、2009年の国民生活センターの試験では、市販の不織布マスクは全てウイルス対策を謳っていたものの、フィルターの捕集効率が酷いものは80%以下と低いものがあり、隙間からの40%漏れがあるものもあった。そのため、マスクの効果を過信しないよう警鐘を鳴らしていた。
 筆者はこの情報を基に、マスクがコロナ感染対策に役立たないと考え、基本的に装着しなかった。(以前テストの原文は公開されていて筆者は見たことがあるが、現在削除されているので、下のリンクで概要を参照してほしい)

独立行政法人 国民生活センター 業務実績報告書より

 また、しばらくの間、日本ではJIS規格でマスクは規定されておらず、自主基準によるものだったが、2021年6月にJIS規格で規定された。
 規格制定前は日本製だろうと中国製だろうとグレーな商品が多かった。

コロナ禍での中国マスクビジネスの闇

 新型コロナウイルスの世界的蔓延により、中国でも不織布マスクの生産が追いつかなくなった。
 そのため、FoxconnやBYDなどの異業種がマスク生産に参入したが、有象無象の中小企業も多数参入した。大手企業は別として、中小企業は急造で品質が安定せず、紐切れなどの問題があった。

 当時の中国製マスクの一部はウイルス99%除去を謳い、カケンテストセンターのデータが添付されていたが、実際には規格に合致するサンプルを送り、認証を受けた後に粗悪な不織布を使用するという手法を取る業者が多かった。
 これには利益追求だけでなく、他の事情もあった。

 中国ではいくつかのマスク規格があるが、コロナ禍のマスク不足に対し、サージカルマスクおよび医療用使い捨てマスクの輸出が制限され、基本的に国内利用に限定したため、日本に流通したマスクのほとんどは一般用使い捨てマスクとなってしまった。したがって医療現場でも一般用マスクを使用せざるを得ない状況となっていた。

中国のマスク規格の種類

 一般用使い捨てマスクの規格はGB/T 32610-2016で、Grade I/Class Aの不織布原料は中国政府により需要逼迫時に戦略物資として事実上禁輸にされたため、ピーク時にはGrade III/Class Dのみの輸出許可が出された時期もあった。
 その時も、中国製のマスクにはパッケージに「99%」と宣伝されていたものの、実際には65%の粗悪な不織布マスクが日本に出荷されていた。
 筆者は以前中国人が販売するマスクのパッケージデザインをしたことがあるが、その業者はGrade II品を使用していたため正直に95%と表記した。

GB/T 32610-2016規格より

 また、ピーク時にマスクは50枚入り5,000円(1枚50円)で売られてたが、その時に日本に入ってくる価格は輸送コスト込みで1枚10〜26円で、この差額は中国人マスクブローカーに搾取され、日本人は高価で粗悪なマスクを買わされていたことになる。
 マスクは12Ftトレーラー単位で中国人同士で取引され、億単位の金が動いているのを目撃しており、これらの取引は現金や中国の銀行間で決済されていたため、彼らは税金を払っていなかった可能性もある。

トラックから運び出される大量のマスク
マスクが非医療用途で日常用途であると箱に書かれている。

 尚、今日本製と書かれているマスクは中国人が倉庫の一角で中国製の不織布原料を輸入して作っているケースが意外とあり、これは中国人が日本で素人仕事で作ってるので品質が悪く性能も保証出来ず注意が必要である。値段は多少高くても、できれば大手の日本製を選ぶ方がよい。

まとめ

 アメリカの研究機関の報告によると新型コロナウイルス感染予防に対してマスクは効果がないとの研究結果が出た。 

 善意で中国に支援物資として送ったマスクはほとんどが日本で転売され、またコロナ禍のマスク不足で有象無象に生産された粗悪なマスクは高額で日本で売られた。いずれも中国人ブローカーが多額の利益を得て、日本人はバカを見る結果となった。 

 今の日本政府は移民政策で経営管理ビザや高度人材ビザでどんどん入ってくる中国移民がこのようなビジネスで暗躍し、日本人を食い物にする。また、太陽光や風力発電でも中国に機器や発電固定買取で富を吸い上げられ、BYDのEVに対して関税もかけず日本の自動車メーカーにダメージを与えようとしている。 
 陰謀論は嫌いだが、ひょっとして新型コロナウイルス対策にマスクが有効として、日本人に粗悪なマスクを買わせたのも再エネとかと同じく中国を豊かにするためだったのかと疑ってしまう。

 この状況を変えるには、政治を変えて日本を豊かに強くするため日本保守党の国政での躍進を筆者は期待している。
そして、それは動き始めてる。



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