「抗体詩護符賽」迷子について(2)−山登り−

もう正確には何年前の事だか思い出せないが、十年ほど前のある冷え込んだ冬の日の朝、私は起きた途端に登山へと誘われた。誘われたのはいいが、普段山登りなんかしない私は近くにどんな山があるのかさえ全く知らなかった。一体どの山に登ればいいというのだ?それにどんな装備が必要なのだろうか?山では何に気をつけるべきなのだろうか?なんせ山は危ないと聞く。しかし誘われているのだから行くしかない。私は布団から飛び出し、朝食もとらずに真冬の住宅街へと飛び出していった。さて、どの山に登ろうか。とりあえず電車に飛び乗り席につくと、私はスマホで近くの山を探し始めた。気がつくと狂い始めていた。

前日に狂いの兆候はあった。朝起きてから出会うすべての人間の対応がどこかぎこちないのだ。皆どこか演技がかっている。何を私に隠しているのだろうか。人だけではない、看板やサインも誰かが私をからかうために用意したように思えてくる。目の焦点が揺れ動き、明るくなったり暗くなったり、砂嵐が混ざったりしている。なんだか世界が違和感にみちみちている。何かがおかしいのだが、何がおかしいのかはよくわからない。そんな掴みどころのない状態で一日を過ごしなんとか仕事を終えて、帰りの電車にのった時のこと。なんと驚いたことに電車に乗り合わせていた人々が一人残らず猿へ変化していたのである。森で出会ったならば数十メートル離れていても警戒するであろう獣たちが狭い空間にひしめき合っていた。それも化粧を塗った猿、光る石版を覗く猿、メガネをかけスーツを着た猿たちが。ウホウホと会話している。猿なのに服を来ているというその光景が余りにも異様だったので、私は思わず噴き出しそうになったが、同時に凄く不安な気持ちになっていた。一体何が起こっているのだろう。もちろん彼らが人間だと言うことはわかっている。しかしその人間の獣の特性のみが異様にせり上がってきて、まるで野生動物が服を着ているような滑稽さがあった。まさに猿の惑星である。その頃はよく些細なことでパニックに陥っていて、その日も眠りにつく時、急に息の仕方を忘れパニックに陥りなかなか寝付けなかった。

 次の日、とにかく私は山登りに誘われ、家から一時間ほど離れたとある山の登山口に一人で立っていた。少し肌寒かったが、まぁなんとかなるかと山道を進み始めた。冬の山は人っ子一人いなく閑散としており、私が狂い始めていることを気にかける者など誰もいなかった。おかげで私はすっかりリラックスして、これからどんな冒険が始まるのかとワクワクしながら、道中に出会った草木花を楽しみながら歩くことができた。三十分ほど登ると、急に視界が開け街が一望できるあずま屋が姿を表した。最高に気持いい風が吹いている。私はあずま屋に腰を掛けて水をひと口飲んだ。そしてタバコを巻いて、吸った。清々しい。そこでは何一つおかしいことなどなかった。いっそ今日はここで野宿でもしようか。まだまだ午前なのにそんな事を考えた。しかしよく考えてみれば私はテントや寝袋はもちろん、暖を取るためのいかなる布も持ち合わせていなかった。寒い。冷風が吹きつけ、たった五分座っているだけでも身体が冷え切ってしまうようなこの場所で一夜を明かすなど無謀であった。手足が冷えてきた私は足元にタバコを投げ捨て立ち上がった。ずっとここにいても仕方がない。先へ進もう。

 数分後私は分かれ道にぶち当たった。既に圏外だったので、私はこういうこともあろうかと、行きの電車でスクショをとったどこかの誰かのハイキングレポートを確認した。準備万端である。まだまだ序盤のようだ。そのレポートによるとココは左に曲がるようだ。そしてその通りに進んだのだが、なぜか途中で道が消えて、雑木林が広がっていた。おかしいぞ。道がない。あのレポートを書いた人はは右と左を書き間違えたのだろうか。それとも彼はいま私が歩いた道の事は道として認識しておらず私が右だと思っていた道が彼の言っている左だったのだろうか。いや、それとも今歩いているこの雑木林を進んでいけばどこかに繋がっているのか?私は考えた。うむ、やはりこのまま進むのは危険だ。一回分岐点へ戻ろう。真冬の山の寒さは徐々に私の体力を奪っていき、道がわからなくなった私は徐々にパニックへと足を踏み入れていった。いや大丈夫、いざとなれば冒険せずにいま来た道を帰ればいいだけだ。私はとりあえずさっきの分岐点へと戻ることにした。

目の前に二つの道が現れる。ん?どちらから来たんだったかな?来たとき私は左に曲がったから右が元の道だろう。しかしこんなとこ通ったっけな?もしかしたら私は気づかない内に二つの分岐点を通過したのかもしれない。つまり、今見えている右の道は行きは気づいていなかった道で(なんだか草が茂っていてこの先に道が続いているのかも怪しい)ここは左に曲がって少し進むとまた分岐点が出現するのかもしれない。そこを右に曲がればもと来た道のはずだ。左に行くか。いや、まて、もし左に進んでも一向に分岐点が現れなかった場合またここに戻ってくる事になるだろう。しかし今の精神状態を考えてみろ、その時には私はまたどちらから来たのかわからなくなっている可能性がある。それはまずい。とにかく今はあんまり動かない方が吉だ。冷静になってからまた来よう。私は結局、道なき雑木林の方へと戻っていった。

一体どうすればいいのだ。身動きが取れなくなってしまった。焦りが募り私はすっかり落ち着きをなくしてウロウロと雑木林を行ったり来たり歩いていた。右へ進んで山の奥に行ってしまったらどうしようか。左を進んで山の奥に行ってしまったらどうしようか。幸運にも山奥ではないのだから、どっちが山の方でどっちが街の方かはわかっている。いっそこの雑木林を突っ切って道なき道を駆け下りてやろうか。しかしそんな事をして民家の庭なんかに出てしまったら大変なことになる。こんなとっ散らかった状態じゃ病院に送られたり警察に逮捕されたりするかもしれない。だめだ。どうにも出来ないこの状況が私を追い詰める。冷え切った空気が刻々と私の体温と判断力を奪っていく。散らかる。散らかる。頭が散らかる。言動が散らかる。カバンの中が散らかる。世界が散らかる。狂いそうだ。私は一貫性をなくし、右へ行ったり左へ行ったり、木に触ってみたり、歌ってみたり、支離滅裂な行動を取り出し、そしてついには落ち葉のマットへ倒れ込み空を眺めていた。木々から伸びる枝達が白紙の空に繊細な影絵を描いている。まぶたを狭めると宇宙からみた夜の地球の様に綺麗な光のネットワークがみえた。まるで粘菌のようだ。私はまぶたを狭めたり緩めたりしながらその光景を一時間ほど眺めていた。いや、実際は二分くらいだったのだろう。そうこうしている内に体の冷えが限界に達してきて、私はピンチに陥った。段々と目の前がチカチカしてきている。もしかしたらこのまま気絶して凍え死んでしまうかもしれない。そうした妄想がパニックに拍車を掛け、私はまるで戦争に踏み切った時の大日本帝国の軍部のようにすっかり余裕をなくし興奮していた。時間が迫っている。日が暮れたらおしまいだ、どこへでもいいから早く動き出さなければ。そうだ、今は何時なんだろう。ポッケからスマホを取りだし時間を確認した瞬間、画面がフリーズして電源が切れた。絶体絶命である。今後、時間も確認できない。万一街へ出られたとしても地図に頼ることは出来ない。それに今の私はとても人に話しかけられる状態ではないから誰かに助けを乞うこともできないだろう。しかしこのままココに居ても数日もすれば死んでしまうだろう。この寒さならもっと早いかもしれない。家族の悲しむ顔がみえる。山で死体が見つかったというニュースが出るのだろうか。もうおしまいだ。次々と現れるネガティブな思考を振り払うかのように私はやけくそになって走り出した。もう来た道を戻るつもりはないから分岐点が現れても道を覚えておく必要はない。とにかく私は直感だけを頼りに獣のように疾駆した。木々が猛スピードで後ろへ過ぎ去っていく。体が緊急警報を発している。手足の感覚は完全に消滅し、心臓のリズムも不規則になり、呼吸がうまくできない。目の前はチカチカと明滅し段々と白くなっていく。だめだ。終わりだ。白い。息が。生命が。すべてが。終わる。消える。

爆発音が響き渡り私はオーガズムに至った。

今までの世界は完全に消え去り、ただ真っ白な光が視界を覆っていた。

私は気がついた。

迷いは頭の中にしか存在しなかった。と。

もはや死んでも何も問題がない。

すべてのシミュレーションが爆破され、迷いのもととなる目的地が消え去ってしまった。目的地がないのだから、私はもはや迷子ではない。私はただ今いる所に居るだけだった。今いる所、それは行きとは別の登山口であった。気づくと私はそこにへたりこんでタバコを吸っていた。事故に遭いかけた直後手足の震えが止まらないように、その時の私も死にかけたという恐怖で身体が小刻みにゆれていた。しかし同時に街へ出ることが出来た安心感にも包まれていた。目の前の道は見知らぬ住宅街へと続いている。私は起き上がり放心状態のまま住宅街の中へと吸い込まれていった。

住宅街へ入ると空気が娑婆のそれに変化したのを感じた。生命の危険はないが、どこか夢の中のようだ。私はつげ義春の漫画の主人公になった気分であった。つげ義春といえば…そうだ!私はさっき降りた駅の近くに温泉施設があったことを思い出した。湯!湯だ!湯に浸かりたい!今すぐ浸かりたい。行きの登山口からそれほど進んでいないだろうから、おそらくここからも歩いていける距離だろう。私は湯場を目指すことにした。ん?しかしどっちに行けばいいのだろう。湯場へ向かった途端、私は再び迷子になった。

私は仕方なく道が誘う通りままにトボトボあるいていた。すると向こうから初老の男性が歩いてくるのが見えた。彼に道を尋ねようか?しかし今の状態でうまく話せるだろうか。道を聞くだけだし大丈夫だろう。もし難しい会話が始まったらどうしようか。その時は走って逃げればいい。そうこうしている内に彼との距離が近づいてきた。私は勇気を出して彼に尋ねた。

「すみません、駅ってどっちですか?」

「#@%^#@&左&$4#f!」

「あぁ・・・ありがとうございます」

きっと私が興奮していたからだろう。彼が何を言ってるのかさっぱりわからなかったが、左と言っていたのでどこかで左に曲がればいいのだな。彼と別れて再び歩きだすと、私は勘ぐりだした。いま変な表情をしていなかっただろうか?大体こんな住宅街で道を尋ねるやつがいるだろうか。いても宅配ドライバーとかそんなもんだろう。よそ者がフラフラと入り込んでくる事などあり得ない。私を怪しんで追っかけてきたらどうしよう。私は早足になった。しかし何も心配する必要はなかった。もちろん彼は追ってこなかったし、もう今後の人生で彼に出くわすこともなかろう。出くわしたとしてもお互い存在すら忘れているはずだ。

ほどなくしてドブ川にかかる橋に到着した。橋を渡ると左へ曲がる道があり、おそらくココを左に曲がるのだろう。左へ曲がりしばらく進むと急に活気が溢れてきて、多くの人が行き交っていた。みんな目的地を持っているようでどこかへ向かって一直線に進んでいた。あてもなくフラフラしている人間はどこにも見当たらなかった。私の脳みそはその目まぐるしさを処理しきれなくなり急に不安がぶり返してきた。早くココから抜け出さなければ。私は温泉施設の方へ急いだ。坂を上るとすぐに巨大な構造物が目の前に現れた。

その温泉施設は山の斜面に建てられており、建物の入口へ行くにはエレベーターに乗らなければいけない。ということで私が建物へと続くそのエレベーターへ乗り込むと続いてジジイとババアのカップルが二組駆け込んできた。ダブル・デートだろうか。嫌だなぁ。いったん降りるか。かと言ってなにか忘れたふりをして扉が閉まる前にココから飛び出すのもまた怪しい。私は今先程体験した真っ白な世界で死の周辺を彷徨い、そこから帰ってきたという来歴を悟られないようにと静かに下を向いていた。早くその場から逃げ出したかったが、なぜかいっこうにエレベーターが動き出さない。なぜだ!一体何が起こってるんだ?故障だろか?そういえばニューヨークの高層ビルでエレベーターに閉じ込められた人々が次々と死んでいくB級映画があったな。退屈な映画だった。いやそんな事はどうでもいい。このまま動かなかったらどうしよう。こんな精神状態でジジババカップルと共に閉じ込められるなんて最悪だ。早く動いてくれ!てかなんで動かねーんだ!

「にいちゃんボタン押し忘れてるで。アッハッハッハ!」

ボタンの前の空間を占拠していた私にむかってジジイがツッコミを入れ、ジジババのバカ笑いがエレベーターを埋め尽くした。アッハッハッハ!アッハッハッハ!私は彼らの視線を気にする事に注意のリソースを全て使っていたためボタンを押し忘れていたのだ。

「あっ」

私はへらへらと笑いながら入り口階のボタンを押した。私はガチガチに緊張していた。まずい段々とパニックが蘇ってきた。そしてエレベーターは入り口階に到着した。とにかく彼らと距離を取りたかったので、彼らには先に降りてもらって、私はその後をゆっくりゆっくりと追っていった。温泉施設へと到着し、私は受付カウンターのあるその広間を見渡した。いったい何がどうなっているのか全くわからない。大量の人々が蠢き、まるでフェス会場のようだ。どこへ行き、何をすれば私は湯に浸かる事が出来るのだろうか?呆然立ち尽くしているのも怪しいのでとにかく歩きだした。何がなんだかわからなくなってしまった私は人々がごった返すその空間を、まるでどこか目的地へ向かって一直線に歩いているかのように装い、目的地のないまま歩いていた。そしてフロアをぐるぐる回ってなんとなく出口へと戻ってきた。だめだ、諦めよう。難しすぎる。エネルギーが枯渇し、芯まで冷え切った私の身体は複雑なシステムに対応できる頭を作り出すことに完全に失敗していた。タバコを吸うことや水を飲むこと歌をうたうことといった我々が原始時代からやってきたような事しかうまく出来なくなっていた。

私は温泉に入ることは諦め、家に帰ることにした。

エレベーターで地階に到着すると私は近くのベンチに腰をおろし一服しながら考えた。どうやったら家まで安全に帰れるだろうか。電車は人が多いし仕組みが難しい。かと言ってタクシーも危険だ。ちゃんと目的地を伝えなければいけないし、なにより逃げ出すことができない。歩くのはどうだろう。いや、ただでさえフラフラなのにかなりの距離がある家までどうしたらたどり着けるのだ。それにスマホの充電は切れ、道もわからない。電車しかない。しかし人がひしめき合う電車など乗れるだろうか?切符をうまく買う事はできるだろうか?私は少し考えて決心した。勇気を出して行くしかない。家に帰ったら直ぐにお風呂に入ろう。そう思うとなんだかイケる気がしてきた。私はゆっくりと一つ一つ確認しながら券売機と格闘していた。次何をすればいいのかは機械が呼びかけてくれるので安心だ。なんとか切符を手に入れ改札をくぐり、私は耳にイヤホンを装着すると電車に乗り込んだ。

目の前の窓ガラスには住宅や田んぼの映像が上映されている。中島みゆきの歌声が小舟となりノイズの荒波をかき分け進んでゆく。見渡す限り草原の中、ここは線路の外の風景。雲の流れは西から東。四つの季節をつないでゆく。毘沙門天から焔魔の天へ、風の天から火の天へ、水の天から帝釈天へ、羅刹天から伊舎那天、梵の天から地の天へ、日の天から月の天。今日も地上に吹き付ける風は左から右、右から左。一秒ごとに気が変わる。予測もつかない癇癪持ち。掃除が必要なのさ、この街はいつでも。人並みに生きてゆく働き者たちのためにあるのだから。この世の恥とはなんですか、お国の恥とはなんですか、身内の恥とはなんですか、心の恥とはなんですか、私の願いは空を飛び人を殺す道具ではなく、私の願いは空を飛び幸せにする翼だった。銀の龍の背に乗ったところで電車は駅に到着した。ここまでくればもう安心。もちろんイヤホンから音は流れていなかった。スマホの充電はとっくの昔に切れていたのだ。

家へ入ると誰もおらず、ただ夕日がカーテン越しに部屋をオレンジ色に染め上げていた。私はカバンを床に置き、すぐにシャワーを浴びた。温かい。しかし私はまだ混乱のさなかにあった。今日起こった出来事を思い出した。ただ迷子になっただけなのに、私は精神は散らかり、動揺し、働かなくなっっていった。目に映るもの全てが異様で、人とインタラクションを交わすこともできなくなってしまった。私はこのまま狂ってしまうのだろうか。脳みそが壊れて、このまま一生無限地獄をさまよう事になるのだろうか。風呂から上がるとすぐに寝室へ行き、布団にくるまった。部屋は散らかっていた。頭もまた散らかっていた。手足は龍のようにうねりくねり、身体中の皮膚は布団との境界線を無くし大きな渦に吸い込まれ続けていた。ぐるぐると回る渦の中から近所の住民が私の噂をしている声が聞こえてきた。「〇〇さんちの息子さんおかしくなっちゃったみたいよ」「どうしたんやろねぇ」「私この前スーパーの帰りに見かけたんやけどさぁ、すっごい挙動不審でキョロキョロしてて私の顔みても挨拶もせんかったよ」「前は愛想いい子やったのになぁ、なんか薬とかやってるんちゃうの?」「ええー通報したほうがええかなぁ」「せやけど、親も親やわ、確かおばあちゃん精神病で入院しとったやろう、ちゃんと面倒みてたらそんなことならんのちゃうの?知らんけど」「あのお母さんもちょっとおかしいな、そりゃ息子もああなるで」近所のおばちゃんたちがありもしない噂を広めていく。私のせいで我が家への嫌がらせが始まったらどうしよう。このまま頭が正常に戻らなかったらどうしよう。仕事もクビになるだろう。あらゆるネガティブな可能性が私を取り囲み、布団にくるまる私を攻撃していた。山中で得た教訓は今の私には何の役にも立たなかった。暗いポリフォニーが鳴り続ける中私は眠りに落ちた。

次の日、十分な睡眠をとった私は朝早く起きた。太陽の爽やかな光が部屋に差し込み清々しい。私は朝ごはんをたっぷり食べ、コーヒーをすすり、部屋の片付けを始めた。部屋が片付くに連れて身体も温まり、頭の中もスッキリとしていく。昨日の混乱は消え去っていた。なんだ単純なことじゃないか。私に必要だったのは、十分な睡眠、十分な食事、ポカポカな身体、そして掃除ただソレだけであった。あの日から私は混乱が始まったらまず、これらを見直すことにしている。


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