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課題先進国日本を変える。新しい共助のプラットフォーム「ZEN」が描く未来

はじめに - 日本が直面する壁

僕は幼少期を南米ペルーで過ごしました。そこで目にしたのは、極端な貧富の差がありながらも、それを「しょうがない」と受け入れる社会でした。

そして日本に戻ってきて気づいたことがあります。

豊かといわれる国・日本でも、実は同じような諦めの構造が存在していたのです。

少子高齢化、人口減少、地域コミュニティの衰退...。
これらの課題に対して、多くの人々が「しょうがない」「自分には何もできない」と諦めの感情を抱えています。

内閣府の調査によれば、

  • ボランティア活動をしたことがない人:82.6%

  • 寄付をしたことがない人:64.7%

  • NPO法人に関心がない人:63%

この数字が示すのは、決して無関心や冷淡さではありません。
むしろ、「何かしたいけれどどうすればいいかわからない」「自分一人が動いても変わらない」という諦めの表れなのではないでしょうか。

諦めない人たちがいる

しかし、その中にあって諦めずに行動を起こしている人たちがいます。

地域の子どもたちのために子ども食堂を運営する人々。
放置された竹林の整備に取り組むボランティア。
保護猫活動に情熱を注ぐ市民団体。

彼ら/彼女らは目の前の課題に向き合い、限られた資源の中で懸命に活動を続けています。

ただし、そこには大きな壁が立ちはだかっています。
それは「資金」の問題です。

地域で活動する団体の多くは、活動資金の確保に苦心しています。寄付というのも活動資金獲得の手段の一つですが、従来の寄付の仕組みは70年以上大きな変化がなく、現代のニーズに十分応えられていません。

寄付や助成の仕組みは基本的に70年以上変わっていない

ZEN messenger - 新しい共助の形

この課題を解決するために、我々は「ZEN messenger」というプラットフォームを開発しました。

これは単なる寄付プラットフォームではありません。 「スポンサー」「プレイヤー」「メッセンジャー」という三者による、新しい形の「共助」の仕組みです。

スポンサーとプレイヤーの間をメッセンジャーが資金分配することによって結びつける

スポンサーは、企業や地域貢献したい個人です。従来、以下のような課題がありました。

  • 寄付先の選定に時間と労力がかかる

  • 支援金が実際どう使われているか見えない

  • 社会貢献活動が社内で認知されない

プレイヤーは、地域で実際に活動する市民団体です。主な悩みとして、以下の点があります。

  • 安定的な活動資金の確保が難しい

  • 活動を広く知ってもらう機会が少ない

  • 支援者との継続的な関係構築が困難

そこでZEN messengerは、この間に「メッセンジャー」という新しい役割を設けました。

メッセンジャーは地域住民です。
彼ら/彼女らはアプリを使って市民団体の活動報告への「いいね」というシンプルな賛意のアクションで、スポンサーの資金を1回100〜500円といった単位で適切なプレイヤーに分配する役割を担います。

メッセンジャーは自分がお金を出すわけではないが、自分の意思で応援できる

この仕組みによって

スポンサーにとって

  • 支援金の流れが可視化される

  • 地域住民の判断で適切に分配される

  • 社会貢献活動の認知度が向上する

プレイヤーにとって

  • 活動報告が直接的な支援につながる

  • 地域住民との接点が生まれる

  • 継続的な活動資金を得られる

メッセンジャーにとって

  • 経済的負担なく地域貢献できる

  • 地域の活動を知るきっかけとなる

  • 自分の判断が直接支援につながる実感を得られる

という、三者それぞれにとってのメリットが生まれます。

その先にある未来 - ZEN Intelligence

しかし、我々の挑戦はここで終わりません。

ZEN messengerを通じて集まるデータは、地域の「生きた声」です。
活動報告、住民の反応、支援の流れ...。
これらのデータは、地域課題解決のための貴重な知見の宝庫となります。

そこで次に構想しているのが、地域課題解決に特化した生成AI「ZEN Intelligence」です。

生成AIの真価は、参照するデータの質にかかっています。その点でZEN Intelligenceには、大きな特徴があります。

それは、地域課題の最前線で活動する市民団体が、自発的に「生の声」をZEN messengerに投稿してくれるということです。

ZEN Intelligenceは、これらの声を基に

  • 市民団体の活動を第三者にも分かりやすく整理

  • 活動における課題の分析

  • 課題解決のための具体的な提案
    を行います。

そして、市民団体がその提案に基づいて活動し、その成果や課題をZEN messengerで活動報告として共有する。その共有がまた活動資金の獲得につながり、同時にZEN Intelligenceの参照データとなる。

このような正のスパイラルが各地で実現することで、ZEN Intelligenceはどんどん賢くなり、地域課題解決は飛躍的に加速していきます。

従来のAIと異なり、ZEN Intelligenceは「現場」と「知見」を繋ぐ、生きたプラットフォームとなるのです。

生成AIはチャット形式で利用できるため、現場のプレイヤーも手軽に活用できる

おわりに - 諦めない社会へ

「しょうがない」「自分には何もできない」
この言葉を、我々は変えていきたいと考えています。

ZENプラットフォームを通じて

  • 誰もが気軽に地域貢献できる

  • その貢献が目に見える形で実を結ぶ

  • 小さな力の集積が大きな変化を生む

そんな社会を実現していきたい。

課題先進国と言われる日本だからこそできる、新しい共助の仕組みを。
生成AIなどのデジタル技術を活用した、持続可能な解決の形を。

この挑戦は、決して私たち一社でできることではありません。
「諦め」を「希望」に変える。 その大きな社会変革に、共に取り組んでくれる仲間を募集しています。

一人ひとりの小さなアクションが、確かな変化を生み出す社会。 そんな世界を、一緒に創っていきませんか?

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