『COVID-19』が教えてくれたこと (第8回)
今回からは、いよいよ『COVID-19との闘いに打ち克つ』戦略について考えてみます。
まず最初に、私たちの目的を明確にしておきましょう。
第一にそれは、言う迄もなく『人命の尊重』です。
即ち、「死亡者、重症者を極力出さない事」だと考えています。
それには『医療体制の確保と充実』が、何より大切である事は言う迄もありません。
さらには『経済活動の維持』であり、『人間生活の維持と発展』です。
そして、忘れてはならない事が『基本的人権の尊重』です。
書き出してみると、至極当然の事ばかりなのですが、これが現実に脅かされているからこそ『闘い』なのです。
鑑みると『COVID-19』は私たちの社会の脆弱性を鮮明に教えてくれました。
それは『医療体制』、『経済体制』、そして『法制度と基本的人権』等々、
多岐に渡ります。
更に何よりも危機に際して、これらの機能を円滑に維持・運用するための、『政治・行政体制』の不備です。
さて、「言うは易し、行うは難し」です。
私たち庶民の立場で、あれこれと不備を指摘していても所詮は愚痴なので、以降は少しリラックスして、『AI時代』らしく、楽しみながらゲーム感覚で考えを続けましょう。
日本は旨くやっているのか?
-ゲーム感覚で考える『COVID-19』攻略法
さて、世論も混乱していて先行きが見通せず、現下の第2波の感染拡大が拡がっているので、日本人は決して「旨くやっている」とは考えていません。
ここで通常は、現状分析を具体的な数字で示す事が常套手段ですが、それは後に書き加える事にして、ここでは暫定的な結論を急ぐ事にします。
第7回の記事では、『ウイルスの戦略』について書いたのですが、私たちは、これに「まんまと」惑わされている気がします。
敵の戦略の要諦はこうです。
①分身の術
コロナウイルスは、元々は風邪の仲間です。
「新型」と言う言葉が示す通り、その『変異』が私たちの脅威になっているのです。
ウイルスの変異が早く、その中に『強毒性』のものが現れた事が、今日のパンデミックの根本原因になっています。
②隠れ身の術
さらに重要な点ですが、『サイレント・キャリア』の人々が存在し、それが『スーパースプレッダー』となっている事が曲者です。
本来隔離するべきはこの様な人々なのですが、これを検出して特定する手段を我々は持ち合わせていません。
これこそが、我々を不安の淵に陥れ、混乱させて、これまでの感染症対策では、思い通りに封じ込めが出来ない主因なのです。
それでは、私たち日本人の側では、これまでどの様な戦略で闘って来たのでしょうか?
新型コロナウイルスは、令和2年1月28日、指定感染症に定められました。
これは、「これまで感染症法に指定されていない感染症のうち、緊急で患者
の行動を制限することが必要な場合に、一定の期間に限って措置を行えるよ
うにする」というものです。
その場合、無症状や軽症の患者もCOVID-19と診断されれば、指定感染症で
ある以上、原則、入院隔離措置となります。
そうすると患者が増加すると、感染症指定医療機関ではない一般の医療施設
に入院させざるを得ない状況になり、逆に院内感染を拡大させる可能性が増
えるのです。
これが翻って『医療崩壊』の引き金になり得ます。
マスコミは、ノイローゼの様に「本日の感染者数は・・・」と人々の不安を
煽り立てるだけの結果に陥っているのです!
私たちの戦略の第一歩は『指定感染症の見直しと解除』です。
それには『真に隔離したい人を検出する検査技法の確立と情報共有』が必要なのでしょう。
これまでの『日本人の戦略』が旨く行ってないのは、おそらくこの辺に原因があるのでしょう。
現在の検査手法は、『PCR検査』、『抗体検査』、『抗原検査』などですが
各々に問題点も指摘されています。
詳しくは『AI時代の錬金学』の続編で書きますが、兎にも角にも、私たち日本人は、第一波の封じ込めでは、概ね旨く行ったのです。
ここでは、第二波以降の封じ込め戦略のフレームワークを示しておきます。
■予防と健康診断
⇒風邪と同じ方法、うがい薬、ワクチン接種、集団免疫
■発症と検査、隔離
⇒かかりつけ医、オンライン受診と検査センター、隔離
■入院治療
⇒治療薬、治療法、医療機器、病床、人員
次回は、いよいよ、『新型コロナに打ち克つ、50兆円プロジェクト!』と題して、経済対策も含めた最終回の記事を書く予定です。
次回も、是非読んで下さいネ♥
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