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冗長亭日記巻之一令和六年歳次甲辰:元日二十一日

六本木にある森美術館の、私たちのエコロジー展へ行ってきたんです.
メディアアートと地球環境に関心があったため、本展示会へ行くことを決めたんです. アートが社会に影響を与えることができるとしたら、作品を見た人に原初的なメッセージを伝えて脳天に埋め込むことにあると思う. 今回の展示会はそれを感じることができるような気がして興味が湧いていたんだ.

電車に乗って六本木に着いた. エレベーターで52階の会場へ向かったよ〜.

江戸時代の地図と重ねてみると面白い. 昔と今を平面の情報だけで捉えるとそこまで変わりがないように思えた. 

まず入って最初にあったのは、今回の展示会の趣旨である.(不覚にも写真を撮るのを忘れてしまった)
僕の朧げな記憶をもとに書くので正確ではないが、我々が生きる人工的な社会と自然界の生態系の関わりについて、土や泥などの原始的な営みから最先端のAIやテクノロジーを活用して我々の未来の可能性を探るような趣旨の展示会だと認識しておる.

森美術館公式ウェブサイトに詳細が書かれているので、詳しく・正しい情報を入手したい方は下記の概要のところをご覧くださいませ〜.

繊細で鮮やかだった

板を支えているポールの錆が美しい. 侘び寂びだな〜
うちのギターも早く錆らせたい

↑最後の展示の解説
最後の展示だった. ものすごい渋さであった. この時感じたのは、なんだろう. 高層ビルの天窓スクリーンを工事現場の足場みたいなのが支えている. こうやって写真で見るとシュールだが、実際はものすごく力強かったよ. 作品というより縄文時代の集落かなんかで使われるような実用品に近い. 最初はおどいたが今回の展示時代が、アートというコンテクストの中における美術史的ではなかったので、すぐ納得したような気がする.
これが人類と自然のメタファーだとしたら、どちらがこの足組でどちらが高層ビルの天窓スクリーンなのだろう?
この写真もそうだが、フレーズが結構気に入っているのでTシャツを作りたい. "人類よ消滅しよう行こう行こう半文明委員会"最初は、諦めを込めたフレーズだと感じたが、この写真を見ると悲観的にはならず、ユーモラスにさえ感じる. 真面目になっている人類を笑っているようだ. 何より絵面(この場合写真面)がすごく力強い. 
後ろから見ると亀の視点になってゲームの進行具合が数値化されているのを見る事ができて楽しい. 今の人類・人々の感情や危機状態を数値としてデータ化してみるとどうなるのか?
渋い
お好み焼き
3DCGのいかがわしさと音楽が最高であった. 深海とダイバーが潜っていくカットが続くのが海の果てしなさと壮大さ恐ろしさを感じた.
人間が虫が集まる環境を人工的に作り出してそこの中で獲物を取って食べる虫がいたり,映像の終わりに香港のデモの映像につながっていくのがメッセージ性と芸術性がうまく合わさりって, かつ自然で鬱陶しくなく心地よかった. 虫たちが住む自然界と比べると僕たちの周りには多様性がとても低いと感じた. 

ここに写真はないが広島の原爆投下に際しての芸術家の作品が良かった.(岡本太郎はじめ).  全体的に来場者に外国人という見受けられる方が多く(僕が言った日は), 日本における自然災害と公害などをまとめた年表をゆっくり咀嚼するように見ていたのがとても嬉しかった. 他国の文化に興味を持つのは大事であるし、僕たちの世代からすると公害による企業に対しての訴訟などが起きたのは3代以上前の話のため, 今僕が住んでいる国とは違う国のような気がした. 色々な人に話を聞けたら良い. それを作品として残して後世に感じた危機感や苦しみなどを伝える媒体としての芸術は社会にとって大いに価値のあるものだと思う.
僕たちが見たものとか体験したものを人と共有したいと思うのは、旧石器時代の洞窟人類が洞穴に絵を残したみたいなものと似ており、何千年経っても人類の血の中に流れる不動の感覚は今も受け継がれていくのかもしれないね.

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