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冗長亭日記巻之一令和六年歳次甲辰:正月二十三日



孫次郎
深みが独特で、面の全体の彫りが浅く片面的に感じるが、目の一重の彫りの力強さ、目のほりが深く感じる、目がここに在らず死んでしまった人が生きていた頃を懐かしむような眼差しだと感じた
幽玄を感じさせる

能面 目 金具 金泥 神威超人性
大きけらば大きいほど神威の度合いが高い

山姥 黒目のところのみ金具を嵌め 白目に朱を塗る

泥眼は白目の部分に金泥が塗られていることにゆらうする
白目と歯先部分に金色の表現が超人的なものを表す

目の孔
女面は黒目の部分に孔を開けるが、年齢によって孔の形が違う
目の孔の位置で多様な表現を表している

小面は若いため目の孔が四角くくり抜かれている
豊臣秀吉 雪 月 花
竜右衛門

翁 白色尉
微笑む老人の目
面自体がご神体


神の化身である老婆役
閉じたような細い目の全体をくり抜いて視力の衰えた目を表現している
この表現は盲目の役にも用いられる

不動
不動明王 密教
調伏曽我
眉と目を吊り上げている
忿怒の相を表している
天地眼
仏像のような面

能面はデスマスクのような写実と彫刻のような抽象的な要素が合わさって独特の形態を作り出している

眉間の表現
彫りの深さや形などの違いにより強い感情や繊細な感情を表現する

十寸髪
女神に用いる
眉毛が描かれず 額に二つの丸い窪みがあり
2本のハの字形の皺をしているのが特徴
神がかった性格

稲尉
尉面の中では唯一髪を植え付けない面で
髪がないところから髪無尉と呼ばれ
口の開き方
上の歯のみ見せるのは格調が高い

三光尉
武将の化身などに用いれられる
じょうげの歯列を見せて素朴で庶民的な性格を表している
尉面は髭植毛の有無でも品格の違いを表す

猩々
若い顔つき
赤みのある肌で猩々の口角は引き上がって明るい笑顔を表しているのは、笑うに要素に少ない能において異色に表現

増女
天女や女神など高貴で神聖
目は切れ長で眼窩を少し窪ませ鼻筋が通り口をわずかに開いて上歯を覗かせる
口角を上げずに虚ろに開いた口元は神秘的

痩女
女性の幽霊の相を表した面
眼窩が窪み 垂れた目は小さく虚ろで頬がげっそり削れている
浮かばれない哀れな境遇を表現している

小飛び出
軽快で自然の生き物の化身のよう
神格化された動物を人間の形に表すとこのようになるのかもしれない

般若
目と鼻を分けて見ると目は悲壮で哀しい様子で、口は獲物をとらえた獣のよう

能管は竹製の横笛で内側にはノドと称される薄い竹館が挿入されているのが特徴です
能管の先端には金属製の頭金がはめ込まれ

小包は良い音が鳴るという願いが込められて模様がつけられている

物に和歌を書くのは粋である

円山応挙は遠くから見ると写実的でまるで写真のように正確に感じたが、近くで見ると即興的で筆の後が踊るように書かれていて活動的で生き生きしているのが面白い、何時間も眺めていたいが残念ながら閉館時間になってしまい帰ることになったのが悲しい. また見に行きたい.

唐織 年齢との関わり いろいり いろなし
厚板唐織
厚板 力強いデザイン 主に男役に用いられる
縫箔 女性役や公家 童子役

観世水
如庵

橋岡一路の能面は綺麗だった. 優しい感じがしたのとレプリカを超えてはいけないという葛藤を感じた. 

泡服悪尉
鑿跡
痩男

能面はシンプルで洗練されている工芸品のようだが、装束はとても煌びやかで豪華な美術品のようでそれを身につけた為手が舞うのが見たくなった. また能を観たいと心の底から思った. 

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