恐怖心から始まる社会的な硬直した構造と、目に見えにくい虐待について


前回の記事( 奈良少年刑務所 での 社会性涵養プログラム の話)の続きでもあるのですが。

奈良少年刑務所に収容されている犯罪を犯してしまった青年の中には、所謂エリートの家庭で育った子どもも居るという。つい先日、小学生を無差別殺戮した容疑者も、親が養う引きこもり中年だったという。彼らを犯罪に追い込んだ暴力とは、何だったんだろうか?

又ちょっと別の話にもなるが、ずっと日本は政治家がB級でも 官僚が優秀であるから大丈夫と言われていた。しかし2011311に福島原発が爆発して放射能汚染されたあと、コレと言って根本的解決に向かう方向に何かをしようとせず、被害拡大に向かうことばかりしている。しかも時間の経過と共に解決すべき課題をなくなったこととして扱おうとしているのは何故か?

もう一つ敢えて言うなら、もう世の中のあり様はとっくの昔に変わって居るのに、依然として高度成長期の社会構造の考え方で社会を回す政治を今日本が相変わらずしているのは何故なのか?

と思ってたんですよ。

先日の参院選で立候補してた安冨歩さんのスピーチ動画を見て、いろいろ合点がいきましたよ。

上に書き連ねた、全くバラバラのように見える疑問。

優秀なはずの日本を動かす立場にいるエリートたちの行動原理というものが、恐怖心に突き動かされているからなんだな。 東大教授で所謂エリートの王道を行く安冨さんの指摘、非常に確信を突いているなと。

結局、「次の世代=こどもをより良く育てていく」という生き物として当たり前の視点が、今日本社会には大きく欠けている。ということが問題なのだ。

どこからはじめたらいいのかとも思うのだが、子どもが周辺に居る環境を当たり前に整える状況から、はじめるしかないような気がしてます。子連れで店に入ったら顔しかめられるような風潮は、やっぱりおかしいし、自由に走り回れる公園がないのもおかしいし。

大人たちが、ドアが開いているにも関らず自ら独房に入り、何も考えず感じないように毎日を過ごす囚人のような状況に、日本国中が陥っているのではないだろうか。・・ふと、そういうことを考える今日この頃です。

(安冨歩さんの動画引用。候補者スピーチとして上手いかというとまだ開発の余地も感じるが、話は実に物事の核心を突いている。流石、頭良い人は違いますね)


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