畑ラボ通信#000・なぜ今、私が自然農法について書くのか、について。
初めまして。全く経験が無い中、今から自然農法での野菜作りをしてみたいと考えている人の為に、新しく情報発信を始める善林(ぜんばやし)と申します。
最初に、簡単に自己紹介させて下さい。
私は今現在、京都に住み服飾(帽子・鞄・服など)の個人作家をしております。2011年の原発事故をきっかけに、当時一歳の娘を連れて京都市内へ移住。かつて社会問題に全く興味が無く何も知らなかった私ですが、親としての責任を感じる中、追われる様に様々な事を勉強することに。
放射能汚染はいうに及ばず、農薬ありきの農業、薬社会、エネルギー問題・・あらゆる問題は、複雑にからみあいつつも何か根本のところでは繋がっている。見ようによっては絶望的な状況ですが、でも、今私たちは生きているのです。
効率化という名の元に、魂が抜かれたようなものを大量に生産して消費するシステムから、脱出するにはどうしたらいいのか。今後、どのように生きていくのか?を考えた時、政治を考えるのも大事ですが、日々自分自身が何をどのように消費するか、が思いがけず重要なことになるのではないか?と思うようになったのです。
先ず、自分の口の中に入る食べものを確かな物にしたい。
極端に大地から切り離された日々から、天地と繋がる感覚を取り戻したい。
そういうものが、ちまたでの畑ブームの根底にもあるのでは?と感じるのです。
いろいろ、私も本を読んでみました。
自然農(法)で有名な人は、沢山居ます。
でも結局、作る、ということは実際にやってみないと分からない。概論は分かっても、実際にどのタイミングで何をするべきなのかがどうも本では分からないのです。違分野ですが私も物づくりを仕事にしていますので、理屈と実際との大きな差は重々承知。
実地で畑をやっている人のところの脇で、やってみないと畑はどうも分からないな・・しかし普通の農家の人は、あまりにも安全性に関して知識がなさすぎる。別に農家になりたい訳ではないし、どこで学べばいいのか。
そんなことを思っている中、移住直後から縁あって知り合った梅原さんが、ITの仕事から業務転換し、本格的に農業・八百屋に転身。「ウメちゃんファーム」として徹底的に安全性にこだわった野菜を生産し、顧客販売をすることに。
彼に、実際にどのように畑をやっているのかを聞けばいいのではないか?
震災後、数年で広大な土地を耕すようになり、顧客直接販売を軌道に載せた彼。まだ完全に安定した業務運営という訳ではないらしいですが、彼がどのように農家としての仕事のやりかたを構築していったのか?を追って行くのは、これから自然農法での仕事を目指す人にとっては非常に参考になるのではないか。
私のように街に住みながら、週末に畑をして、少しでも日々食べるものの足しにしたい、という人にも、今畑でやっていることを知ることは、すぐ役立つのではないか。
畑に時々お邪魔してレポートをさせてもらいないか、と申し出たところ、快く了承していただけました。
今年に入って、梅原さんは京都市内から約一時間で行ける西京区の洛西に新しく畑を借りることになり、メインの奈良県御所の畑とは別に開墾がスタートしています。
ここ、「ウメちゃんファーム洛西自然農園」で日々やっていることを、細かく写真つき(時々動画も含め)で記述しながら、「今から自然農法で野菜作りを自分でやる方法」を知りたい人の為に、記事を書いていきます。