大阪大学2020 文系数学 全部解説
お世話になります。ドリームラーナーズの石原です。鳥取県倉吉市で進路指導と学習法指導の塾を運営しています。学習指導は中学生・高校生・大人、英語の指導は小学生から対応しています。LINEなどを活用して、遠隔地でも進路指導・学習指導に対応しています。
今日は過去問解説にチャレンジします。大阪大学の文系数学です。問題本体は載せませんので、ご自分で用意してください。
なるべく「与えられた問題文をどう読むか、読んで何を考えるか」と言う点を重点的に解説していきたいと思います。あと、「いかに簡単に、楽して解くか」も重視します。数式を試行錯誤してぐちゃぐちゃやって解けた、と言う話はあまり参考にならないと思いますし、時間内に解ききれません。載せているのは考え方だけです。私が普段やっている指導では、これを小出しにしながら誘導していくスタイルを取っています。
なぜ全部いきなり解説するかというと、この問題のセットがあまりに簡単すぎるからです。阪大の合格想定する受験者レベルだと満点でもおかしくないレベルです。ということでそれを実感してもらうためにサクサク解説していきます。
大問1:微分+三角関数
(1)これがただ1つの極大値を持つことを示し、その極大値M(a)を求めよ
(2)M(a)の最小値及び最大値、その時のaを求めよ
xの三次関数なのでとりあえず微分しましょう。因数分解できます。
となるので、以下のように言えます。
これ、本番はちゃんと増減表書きましょうね。
よって、ただf(x)はただ1つだけ極大値をもち、
(2)はこれの最小値及び最大値ですが、sin aの二次関数なので、そのまま平方完成します。変数で置く必要はないと思います。
ということで、以下のようにして終わりです。
大問2:確率漸化式、だが…
円周を3等分するように点A,B,Cが配置されている。
点Qははじめに点Aにいて、A,B,Cを以下のように移動する。
サイコロを1回投げて、
これをn回繰り返して、
とします。
(1)p_2を求めよ
(2)p_n+1をp_nで表せ
(3)p_nを求めよ
という教科書通りの見事な確率漸化式問題なのですが…いきなり(1)をやり始める前に、少し考察するだけで終わってしまいます。
なので、
こうなりますが、点が3つしかないので、
で、点Bや点Cから点Aに戻るには、反時計回りか時計回りかいずれか適切な方が出ればよく、どちらの確率も1/6なので、
こうなります。ということは、n+1回目に点Qが点Aに位置する確率は
こう書けてしまいます。あれ、(2)終わった。もうちょい整理して、
では(1)にいきましょう。最初に点Aにいるので、1回目で点Aにいるためにはその場に留まれば良いので、確率2/3、よって、漸化式を活用して2回目で点Aにいる確率は、
となります。続いて(3)。漸化式の一般式ですから、教科書通りに
となり、
できました。
大問3:図形問題
三角形ABCにおいて、
となるとき、
という問題です。前フリがあからさまなので正弦定理を使いましょう。
とおいておくと、
から、
(3倍角の公式、忘れてても加法定理から導ける)
sinθはゼロではないので、
となりました。ほとんど終わりですが、最後に図形的な角の吟味をして、ちゃんと書き切りましょう。
θ、3θは共に三角形の角の値のため、
示せました。
こんな年もあるけど、期待してはいけない
本日は以上です。
こんな簡単なセットになることを期待して大阪大学を志望する、なんてことはあってはならないですから要注意です。
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