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【就活生向け】グループディスカッション/ワークを突破するTipsとは?(前編)

本記事の目的

コンサルファーム等におけるインターン/本選考において、グループディスカッションやグループワークを突破することが求められるケースが多いと思います。そこで、前職時代に選考のグループディスカッションやグループワークを面接官として評価していた経験を踏まえて、学生の方がどんな点を意識すべきか?といったことを整理したいと思います。

本記事が想定するグループディスカッション/ワークのテーマ

本記事では、主に以下のようなテーマを想定して整理していきます。(概ね、コンサルファームや多くの企業ではこのようなテーマが取り扱われると思います。)

◯◯の売上を向上せよ
例:マクドナルドの売上を1.5倍にする戦略を立案せよ
◯◯の課題を解決せよ
例:地球温暖化の影響を軽減する施策を立案せよ
◯◯領域の新規事業を立案せよ
例:A社におけるIoTを活用した新規事業を立案せよ

グループディスカッション/ワーク突破のTips全体像

私が思うグループディスカッション/ワーク突破のTipsは以下になります。大きくは、テーマ自体を如何に解くか?という観点と、テーマに如何に取組むか?という姿勢の観点があります。

解き方関連
・打ち手から考えず、論点を考える
・多様な視点×時間軸を常に意識
・打ち手が今無い理由を考える
・フレームワーク名は語らず思考の補助に
・安易に海外展開しない
・論理的×Wowな解を目指す
取組む姿勢
・紙orホワイトボードを占拠
・優位に立てる役割を選択・勝負
・皆でPC・スマホを見ない
・”三手の読み”を意識
・チームでの成果へ拘る

以降でそれぞれのポイントについて補足します。

打ち手から考えず、論点を考える

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グループディスカッションやグループワークではお題が提示されると、焦りからかお題に対する打ち手をいきなり考えてしまう人がいます。

「そんなこと起きないだろう?」と考える方もいるかと思いますが、実際にこの手の事象はよく起きます。やはり、自分の肌感覚がない領域のお題を出されて、突然考え始めないといけない状況になると、焦って手っ取り早い所(=打ち手を考える)に手を出してしまうんだと思います。

では何をするか?お題を出されたら、まずは王道スタイルである、”お題に対する論点を設定する”ことが大切です。お題を解くために何を証明・検証すれば、解けるのか?を考える。まずは落ち着いてこれをやりましょう。

論点とは?や論点思考に関しては、バイブルであるこちらは読んでおきましょう。

多様な視点×時間軸を常に意識

物事の本質を捉える時は、1つの観点だけではなく、複数の観点で見ることが重要です。複数の観点といっても、「誰の視点」と「時間軸」の2方向から考えることが出来ます。

「誰の視点」とは、自分、相手、第三者の視点。
「時間軸」とは、現在、過去、未来の3視点

一番視野狭窄な状況が、自分×現在、という所になります。ここから、視点と時間軸を如何に広げて考えられるかがポイントになります。この視点×時間軸を幅広く考えられると、物事を深く広く解像度を高めて考えることが出来ます。そして、それは良い戦略・施策に繋がります。

打ち手が今無い理由を考える

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グループディスカッションやグループワークは、限られた時間で何らかの成果を出すことを求められます。一方で、グループワークでは講師からのフィードバックが適宜入り、方向転換を余儀なくされる場合もあります。

そうなった時、無理くり施策を捻り出すことが多々ありますが、この時に(施策を考える時全般に該当しますが、)1点考慮すべき点があります。それは、「考えた打ち手が、なぜ現在取り組まれていないのか?」という点です。この観点は面接官側からすると必ず気になるポイントになります。

過去に面接官をした際に、この観点を考慮できていないチームが非常に多かったのを今でも覚えています。逆を言えば、この点を意識出来ているだけでも、「おっ、やるな」と感じるポイントになります。

また、現在取り組まれていない理由を深く考えることで、次に解くべき論点が明確になります。例えば、考えた施策が現在取り組まれていない理由が、それを実現するリソースがない、ということであれば、どうすればリソースを確保出来るか?または調達できるか?といった形で論点を進化させることが出来ます。

これだけでもチームにとって非常に有意義な成果を生み出しています。

フレームワーク名は語らず思考の補助に

コンサルファーム等を受ける意識の高い学生には、ケース面接等の対策をしていて、フレームワークを学んでいる人が一定数います。フレームワーク自体を知ることは悪いことではありませんが、あれはあくまで思考の整理や思考に漏れやダブリがないかを確認する際に活用するものです。無闇矢鱈にぶん回すものではありません。

一方、グループディスカッションやグループワークの際は、「これはSWOTで整理すると…」や「人の感情をAIDMAで整理すると」等、フレームワーク名を声高に言って、私はフレームワークをよく知っているんだアピールをする方を見かけます。しかし、面接官側からすると、正直興ざめしますし、何でもフレームワークを活用して表層的に物事を捉えようとしているのかなといった印象を持ちます。正直、そんなフレームワークは知っている、で、結局何が示唆として出せたのか?に関心があります。

フレームワークはあくまで自分の思考を整理したり、漏れなどがないか検証する時に使いましょう。議論の際はわざわざフレームワーク名は言わずに、示唆に繋がる要素だけを抽出して活用しましょう。

安易に海外展開しない

売上向上や新規事業系のグループディスカッション・ワークを行うと、大体5チームのうち2チームぐらいは戦略として「成長機会著しい東南アジアで事業展開します」のようなアイデアが発表されます。

しかし、これは非常に危険です。そもそも、全く肌感もなくファクトも対して収集出来ていない状況の中で、ほぼ土地勘のない領域を選ぶのは、よほど勝算がありロジックも完璧でないと取れない選択肢だと思います。

また、海外展開プランに対しては、面接官から速攻で指摘が入ることが想定されます。例えば、以下のような質問が矢継ぎ早に飛んできます。

「そもそも市場規模がそんなに大きいのか?大きいのに他日本企業が参入していないのはなぜか?」
「海外の顧客は何を求めているのか?それは日本と同じなのか?」
「海外市場における競合は誰で、なぜその会社が勝っているのか?」
「商慣習やサプライチェーンが違うと思うけど、本当に日本での仕組みを展開できるのか?」

テーマ自体が海外展開戦略を考える場合や、海外展開しか本当に筋の良い打ち手がない場合等を除けば、限られた時間で成果を出す必要があるグループディスカッション・ワークにおいては、肌感がある国内市場で戦略・施策を考える方が効果的と考えます。

論理的×Wowな解を目指す

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ここまで、割とロジック偏重な説明をしてきましたが、ロジックに拘りすぎると、全然面白くない解が生み出されます。当然、ロジックが通っているかという観点は重要ですが、それだけではなく、人を驚かせる、面白いと思わせる要素(Wow)も含める必要があります。

では、何でWowを生み出すか、大きくは2つのアプローチがあります。1つ目はWebや文献などでは取得できない、生声を多く集めて血の通った戦略や施策を考える方法。例えば、マクドナルドの売上向上施策を考える上で、実際に店舗に足を運び、人々は何をどういう動機で購入するのか、といった生声を収集し、討議に活用する、といった手段も取れます。店舗に行く時間がなければ、SNSやLINE等でクイックに知人の意見を収集することも可能です。こういった、超具体の情報を多く集めて討議に活かすとWowな戦略や施策が生まれやすいです。

もう1つのアプローチは、斬新性を意識すること。とはいえ、世の中に存在しない、何も全く新しいものを考える必要はありません。これを考える時には、アナロジー思考が重要になります。

アナロジー思考とは、以下のように定義されています。

新しいアイデアは「借りてきて組み合わせる」ことで生まれる。では、どうやって既存のアイデアを「借りてくる」のか? そこで用いられるのが、アナロジー思考である。

つまり、既存のアイデアを組み合わせて新たなアイデアを創出する、その時に活用する思考法です。この思考法を活用し生み出された新商品・サービスはとても多いです。例えば、ブロックチェーン技術。あれは、暗号化技術とP2P技術という元々あった技術を組み合わせたものです。または、iPhoneも同じです。パソコン、音楽プレイヤー、電話等といった既存のアイデアを組み合わせて新しいアイデアに昇華した事例になります。

このようにして、ロジックだけでなく、Wowも含まれた案を考えられると、面接官としては「このグループは凄い」と感じます。

取組む姿勢に関しては後編で

まずはテーマを解く際のTipsを中心に説明しました。ここに記載した内容は、実践で活用できて効果を発揮出来るものになりますので、機会があればグループワークやディスカッションにおいてこれらを意識してみてください。

取組む姿勢に関しては、別途後編にて整理したいと思います。

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