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箱根強羅温泉の国民宿舎やいかに

箱根太陽山荘

一大温泉保養地である箱根、さまざまなタイプの温泉施設が目白押しで、現在は箱根二十湯ともいわれる温泉場になっています。首都圏からのアクセスもよくR1は常の混雑、老舗ホテルのリニューアルもあって、賑わいは衰えない。テーマパークではないけれど、訪れるとわくわくを感じる、そんな保養地です。

こちらの温泉を訪れてまず目につくのは、3階建の建物の赤い欄干と建物を空中で繋ぐ渡り廊下です。
戦前からの建物を受け継いで営んでいた旅館は、1968年、今の国民宿舎という形になって再スタートを切りました。

日帰り入浴では度々訪れていて、こちらの温泉の心地よさに、いずれ宿泊したいと思っていましたが、やっと念願が叶います。

1.アクセス

首都圏からは小田急、JRを小田原(もしくは箱根湯本)まで乗り継いで箱根登山電車で強羅まで、もしくは芦ノ湖経由で箱根登山バスで強羅まで、
更には小田急経由の箱根フリーパスもあちこち回れて便利ですね。

それとマイカーでのアクセス、私達はマイカーで箱根やすらぎの森、箱根恩賜公園、箱根ビジターセンター、箱根神社や芦ノ湖湖畔などをのんびり散策してお弁当を食べ、それから宿に向かいます。

2.部屋

日曜宿泊の為か、13時からお部屋にどうぞと言われていたので、14時頃宿につきました。フロントで受付を済ませてお部屋に案内されます。
お部屋は2階で、玄関わきの急な階段を上っていきます。こういう感じはいかにも昭和初期という風情で、磨き上げられた床や手すりが美しいです。
本館と別館は国の登録有形文化財に指定されています。

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あちこちに木材の意匠が凝らされていて、当時の木々を大切にする生かすという発想を感じられてきょろきょろしてしまいます。
こちらは渡り廊下に向かう所です。右手奥に食堂に下る階段と共同の洗面所とトイレがあります。どちらもリニューアルされてきれいです。

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お部屋は二間続きで広縁があり、ベランダに出ることができます。
残念ながら冷蔵庫はありません。(ビールやソフト飲料の販売機が食堂入口にありました)
お茶セットがあって翌日まで使用する感じで、洗面所に茶殻を捨てる物がありました。お湯が足りなければ、食堂でいただくのでしょう。

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ベランダと前室の窓からは明星岳が望め、山頂直下の大文字が読み取れます。強羅は雄大な風景というよりも、山の斜面に旅館や民家の軒を連ねた重なりが温泉地らしくて、そんなにいやな風景ではありません。
(写真は思い切りトリミングしてあるので屋根は写っていませんが)

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国民宿舎なので布団は各自で敷きます。
これ結構いいですね。好きな時間に勝手に敷いて、お風呂から戻ったら、すぐに寝そべってグタグタできますw
全部で13室のうち2室がベットのある部屋みたいでした。

3.温泉

ぶっちゃけて言いますと、強羅温泉は造成温泉です。
どういうものかというと、イタリ池という仙石原にある池に地下水を汲み上げて浮遊物質を除去し、大涌谷の貯水池にポンプアップしてその日の必要分だけ造成装置で高温の蒸気と混ざり合い多種の成分を含んだ温泉に変わるというものです。(もちろん、自家源泉を持っている旅館もあります)
ちなみにイタリ池は金時山に登ると箱根カントリー俱楽部の中にその姿を見ることができっます。

数年前に箱根の一部の温泉が大涌谷の火山活動でストップしたことがありましたが、要するに入山禁止で供給できなかったということでだったのです。

大涌谷で自然に湧き出る自噴温泉(箱根温泉供給(株)の総湯量の約30%)と混合もされています。温泉法上の問題もなく、安定供給なので絶えず源泉かけ流しができるというメリットもあります。

こちらの宿では、箱根温泉供給(株)と箱根登山鉄道(株)から温泉の供給を受けています。

泉質はナトリウム・カルシウム塩化物-硫酸塩泉でPH2.5でかすかに硫黄の香りがします。メタケイ酸も120mg/1kgで、つるりとした肌触りです。
56.3℃の源泉をトヨを伝わして冷ましているのは、日帰り入浴した時にレポしましたが、若干熱めの温泉はとても気持ちいいです。
開け放たれた窓から差し込む光と風が何と心地よいのでしょう。
この日は3組の宿泊者なので、込み合うこともありません。
と、言いたいところなのですが、
なぜか毎度3人のおばさんがバッティングですw
早めに入館したので、夕食前に2度入って、布団に入ってグタグタしますw
極楽~

22時~6時までは入浴できません。
木風呂と岩風呂は朝男女入れ替えでした。

4.夕食

食堂は新しい建物です。
手作り感あふれるやさしい味付けのお料理です。
これにご飯とお吸い物です。
若い人には足りないかもしれませんが、白飯を食いなさいw

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私達はお酒を飲むので、お刺身の盛り合わせを別注しておきました。
6種盛りかな、新鮮でおいしかった。

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国民宿舎なので、ご飯が欲しい時や、お酒の追加などは、電話で行います。
なので、いちいちお皿を下げたりに来られないので、落ち着いて食事ができます。

5.朝食

定番のお品ですが、やはり手作り感があって美味しかったです。

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6.まとめ

日帰り入浴では何度か訪れましたが、やっぱり泊まってよかったです。
何度も何度も入りたいお風呂で、部屋を出て渡り廊下を渡り、1階に急な階段を下ってまた廊下を歩けば、別棟の総檜造りのお風呂です。
お風呂から上がれば、体も軽やかに2階へと上っていきます。
登録有形文化財という建物が、その行程をなお一層盛り上げてくれます。

国民宿舎という気安さか、従業員の方の手厚いおもてなしでなく、適度にほっておかれるのがいいです。
この重厚な建築物と、高級旅館のおもてなしだったら、肩ひじ張っちゃいそうで、ここまでリラックスできたかなと思うわけで。。。

税込み¥9900(土祝前日は¥12100)で入湯税¥150、これだけで一流旅館並みの建物で温泉三昧ですよ。
申し込みは直接宿のHPになります。

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