家庭的なおもてなしと青い目の若旦那様
戸倉上山田温泉、亀清旅館
善光寺詣りの精進落としの湯として昔から親しまれているらしく、私達も先達にならって、善光寺参りの帰りにお泊りしました。
「温泉療法医がすすめる名湯百選の温泉」にも選ばれるさまざまな薬効と、美肌の湯としてもよく知られているようです。
50以上もある源泉の豊富な湯量も売りで、大きなホテルの多いイメージですが、その中で家族的経営の亀清旅館におじゃましました。
1.アクセス
北陸新幹線で上田駅までそこからしなの鉄道で戸倉駅までというのが首都圏からのルートでしょうか。送迎もしてくださるようです。
我家からはマイカーで中央高速の須玉ICからR141を佐久、そして戸倉までと
下道のんびりルートがお気に入りで、途中のパン屋さんでおいしいパンを買って公園でランチは定番のお楽しみ、八ヶ岳高原を野辺山まで上りつめ佐久まで下っていく道すがらは空がとても近く感じて心地よい風景です。
2.部屋
宿の前が駐車場で、青い目の若旦那さんが誘導してくれます。
建物の古さは否めませんが、若旦那さんによって、あちこち手が入れられているようで、露天風呂も手作りなのだそうです。
風呂まで3歩というお部屋を予約したら、ほんとにドアを開けたらそこはお風呂場で、近いは正義、何度も何度もお風呂に行っちゃいました。
小布施で買ったモンブランでまずは一服です。こちらの旅館の手作りクッキーもおいしい。
3.温泉
脱衣所から風呂場に一歩足を踏み入れると、もうもうと湯気の立ち込める空間、そして何とも言えない大好きな硫黄の香り、それも強すぎず、あくまでも優しい香り。
お湯はかなりの滑らかさで美肌の湯というのも頷けます。
写真は男湯で女湯はこの半分位の広さですが、その分男湯より若干熱めになっています。真冬だというのにあっという間に温まって汗が流れてきます。
少し涼む気持ちでガラス戸を開けてそこが露天風呂です。
男風呂は庭っぽい露天風呂、女風呂はヒバ材と信楽焼二種類のお風呂が楽しめます。
まずヒバ材のお風呂へ、木のぬくもりがたまらないです。
内湯でほてった頬に外の冷気が気落ちがいい。
次に信楽焼のお風呂に浸かると、お湯がざばあっと流れて、ああもったいない。。。でもすぐに貯まってしまう湯量です。
時間は失念ですが、入れ替えがありました。
単純硫黄泉、低張性アルカリ性高温泉で、PH8.6あるので、優しい感じの硫黄泉です。
100%源泉かけ流しで、24時間入浴可能で湯量の豊富さが伺えます。
内湯、露天と繰り返すと、幸せな気持ちになれます。
4.夕食
食事は部屋食でした。若女将さんが運んでくれますが、気さくでお話も楽しく、それだけで家庭的なお宿だなあとリラックスできます。
お料理はいろいろと創意工夫されていて、普通の旅館料理とはちょっと雰囲気が違っていてよかったです。個人的には茶碗蒸しにバルサミコ酢というのがカルチャーショックでした。
5.朝食
朝食は食堂で頂きました。
豆乳で沸かした湯豆腐が物珍しくおいしかった。
木島平産のお米がおいしく、ご飯は地産地消がいいですね。
6.まとめ
夕食後に若旦那さんが布団を敷きに来てくれます。
その時、入口に膝をついて
「ご挨拶が遅れました、亀清旅館にようこそ」と流暢な日本語でご挨拶してくださいます。
古き良き日本の旅館のようで、最近はついぞこういった挨拶は消えていく運命で、少しお話もしましたが、こちらの若旦那さんや若女将さんの人柄で、ファンになる人も多いのだろうなあと感じます。
もともとご夫婦でアメリカ暮らしだったのが、先代女将の引退を機に家族で日本にやって来て、旅館業を引き継いだのだそうです。
昨年の台風被害でこちらの宿は無傷だったようですが、あちこちの地元のボランティアに行かれたそうです。この街を愛しているのですね。
お湯の良さももちろんですが、こういった優しさに触れることもこじんまりとした宿のまた良さですね。
*部屋:★★★★ 建物は古いですが清潔です
*温泉:★★★★★ やさしいお湯で、露天と内湯の繰り返しがいいです
*食事:★★★★ 品数が多く創作料理が意欲的です
*接客:★★★★★ アットホームでやさしいお宿です