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【コンサル志望必見!!】ケース問題を例題とともに優しく解説

「カフェの売上を1.2倍にするには?」

この問題を5分で解けますか?

今回は、ケース問題を解く上で基本となる3つのパターンと解く際のポイントを紹介したいと思います。
コンサル志望の就活生なら絶対に押さえておきたいので、この機会にぜひ勉強してみてください!

以下、参考文献です。
『東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート』
「外資就活ドットコム」

- 問題の種類と解法

ケース面接で出題される問題の種類は主に3つあります。


1つ目は「ビジネスケース」です。
ビジネスケースは、経営課題を解決する施策を立案する問題です。ビジネスケースを解く上でフェルミ推定が必要な場合もあります。

例題)カフェの売上を1.2倍にせよ

解法は「課題解決型アプローチ」です。後ほど、例題と共にこちらのアプローチを紹介していきます!

2つ目は「フェルミ推定」です。
フェルミ推定とは、ある数値をいくつかの手がかりから論理的に推論し、短時間で概算することです。

例題)ポストは何基あるか求めよ

解法は「前提確認→構造化→計算」です。
フェルミ推定はこちらの記事でやさしく解説しているので読んでみてください!

3つ目は「抽象型」です。
これは一般的に明確な答えが存在しない問いに対して答えを提示する問題です。実際に「抽象型」のケース問題が出題されることは稀です。

例題)リーダーの役割とは何か

解法は「帰納法アプローチ」です。これは、具体的な事例から共通項を見つけ結論を導くことを指します。

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- 例題紹介

ここからは、ケース面接で最も出題されるビジネスケースの例題をポイントと共に解説していきます!

例題:「カフェの売上を1.2倍にするには?」

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ビジネスケースでは「課題解決型アプローチ」を用います。
その課題解決型アプローチには、以下の5つのステップがあります。
前提確認→現状分析→課題特定→施策立案→施策評価
順を追って説明していきます!

1. 前提確認

他の種類のケース問題にも共通して言えますが、最初に前提確認をしっかり行いましょう。
ビジネスケースで押さえておきたい前提は、①語句の定義②施策の実行主体③目標の具体化④期間です。

面接官から条件が指定されない場合は、自分で前提を定めていきます。
今回の例題では、下記のように前提を定めてみました。

①語句の定義
三田駅前にある個人経営カフェ1店舗。飲み物と軽食を店内で販売している。

②施策の実行主体
カフェの店主。

③目標の具体化
年間売上を1.2倍にする。

④期間
約1年で実現できる。


2. 現状分析

前提を定めたら現状分析を行います。ここでは、課題を特定するために構造化をします。
構造化とは、物事の全体を定義した上で「構成要素」と「構成要素間の関係」を整理することです。
今回は使用しませんが、構造化のフレームワークには3C分析4P分析といった手法もあります。

今回の場合、売上を簡単な式にすると下記のようになります。

売上=客数×客単価

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語句の説明
稼働率:どのくらいの席が埋まっているかを指し、客数 ÷ 総座席数で求められます。例えば総座席数が20席で店内に客が10人いる場合、稼働率は50%になります。
回転率:1席を何組の客が利用したかを指します。例えば1席を3組の客が利用した場合、回転率は3回転になります。なお飲食業界では回転率は「%」ではなく「回転」と表現します。

まずは客数を見ていきましょう!
客数は、「席数」×「稼働率/h」×「回転率/h」×「時間」で求められます。

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今回は、カフェの特性と立地を踏まえて上の図のように数値を設定してみました。


次に客単価を見ていきましょう!
客単価は「商品単価」×「注文商品数」で求められます。
1杯450円のコーヒーと平均価格300円のサイドメニューから、客単価を求めてみました。

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サイドメニュー注文率の説明
1日で最もサイドメニューが注文されるのは昼の時間帯であると仮定し、朝と夜の時間帯のサイドメニュー注文率は昼の時間帯より若干低く設定しました。

3. 課題特定

ここからは取り組むべき課題を特定していきます。メスをいれる場所を探すイメージですね。

「客数」は「他の時間帯と比較して夜の時間帯は稼働率が低いこと」が分かりました。これより、夜の時間帯の稼働率を上げる必要があると判断できます。

一方で、「客単価」は510円〜540円だと分かりました。店舗面積の制約で増加可能な客数には上限があり、また都心に店舗があり固定費が高いことから、客単価を上げることは重要であると考えられます。


以上より、今回取り組むべき課題は「夜の時間帯の稼働率を上げること」「客単価を上げること」だと判断しました。


4. 施策立案

課題が特定できたら、その課題を解決するために必要な施策を挙げていきます。ここでのポイントは、浮かんだ施策の良し悪しをすぐに決めないことです。施策の評価は次のステップで行うので、まずは考えうる施策を立案することに専念しましょう。

今回の場合は、「夜の時間帯の稼働率を上げること」「客単価を上げること」を実現するために必要な施策を3つ立案してみました。

①イベントスペースとして場所を貸し出す
 意図:勉強会などのイベントを実施したい団体客の需要を取り込み、客数と客単価を上げるため。

②夜の時間帯はカフェバーに業態を変える
 意図:お酒が飲めない人が飲める人と一緒に食事を楽しみたいという需要を取り込み、客数と客単価を上げるため。

③2杯目のコーヒーを200円で提供する
 意図:長居する客に2杯目を注文してもらい、客単価を上げるため。


5. 施策評価

立案した施策を評価して優先順位づけをしていきます。立案した施策を「実現可能性」と「インパクト」で評価していきます。

今回の場合は下記の図のようになります。

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評価理由

優先順位1位 : 夜の時間帯はカフェバーに業態を変える
・実現可能性「◎」
 アルコール飲料を調達すれば可能であるため実施コストが低く、また実施までの所用時間も約1年で可能であるため。
・インパクト「◎」
 客数、客単価ともに向上することが期待されるため。

優先順位2位 : 2杯目のコーヒーを200円で提供する
・実現可能性「◎」
 クーポン券の発行をすれば実施できるため実施コストが低く、また実施までの所用時間も約1年で可能であるため。
・インパクト「◯」
 2杯目を注文する客数は一定数見込めるが、200円と単価が低いため。


優先順位3位
: イベントスペースとして場所を貸し出す
・実現可能性「◯」
 イベント開始前の準備などのオペレーションが発生するが実施コストは高くなく、また実施までの所用時間も約1年で可能であるため。
・インパクト「△」
 客単価は多少上げられるが、夜の時間帯にカフェを貸切る客の数が多く見込めないため。

上記の評価より、「カフェの売上を1.2倍にする」には「夜の時間帯はカフェバーに業態を変える」施策が最も筋が良さそうです。

インパクトの検証

インパクトを検証するために、施策実施前後の売上を比較して売上が1.2倍になったか検証してみましょう!

まずは、施策実施前の売上を出してみます。

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平日を22日/月、休日を8日/月として月間の売上を求めてみました。

次に、優先順位1位の「夜の時間帯はカフェバーに業態を変える」を実施した後の売上を求めてみます!

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客数と客単価の説明

客数:夜の時間帯にカフェバーに業態を変えることで、2人以上の客が来店することが期待できるため稼働率を0.1上げ、平日夜の客数が20人、休日夜の客数が25人にしました。
客単価:夜の時間帯に3/5の客(5人のうち3人)が1杯600円のアルコール飲料を平均2杯注文すると仮定して、客単価を1230円に上げました。

最後に、施策実施前の売上と施策実施後の売上を比較して売上が1.2倍になったか検証してみましょう!

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計算の結果、売上が1.25倍と目標の1.2倍を達成できる可能性が高いと分かりました。
今回立案した施策は、オールシーズン実施可能で需要が見込めるため、1年間の売上も1.2倍にすることが可能だと考えられます。


このようにビジネスケースでは、前提確認→現状分析→課題特定→施策立案→施策評価の5つのステップを踏まえて結論を導き出します。

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- おわりに

いかがでしたでしょうか?

今回は、主にビジネスケースを解説していきました。

ケース問題に共通して言えることは、日頃からニュースやビジネスモデルなどのインプットが重要であるということです。そのため外出時に入店したお店の売上を推定したり、売上向上策やビジネスモデルを考えたりする習慣を作ってみるのはいかがでしょうか?

本記事がコンサル志望の皆さんがケース問題を練習するきっかけになれば幸いです!

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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