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カイツブリの家族
昨日(8月9日)、近くの公園の池に行くとカイツブリの親が幼鳥を背中に乗せて悠々と泳いでいました。
私がカイツブリの親子を去年見たのは6月上旬でしたが、今年は2ヶ月遅い8月に同じ池で観察できました。
約1週間前は卵
前回も書きましたが、ヨシの生える池に枯れ木や枯れ葉を集めた巣がありました。そこにはカイツブリの卵が…
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この時、卵は3個かと思っていましたが、実は4個あったようです。
この写真を撮った翌日、卵が孵ったそうです。
私が観察に行ったのは、2日後。
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なんとヒナが2羽いるじゃないですか。
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観察を続けていると、4羽いました!
前にも書きましたが、野鳥写真家のNさんはカイツブリの卵がウシガエルに食べられてしまっているところを目撃しています。
今回もハラハラしながら見守っていましたが、無事ヒナが生まれたようで胸を撫で下ろしました。
避難する家族
2日後の早朝、カイツブリの家族はどうしているかと思って池に行ってみました。
すると…
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巣はもぬけの殻です。
30分ほど待ってはみましたが、カイツブリ親子が戻ってくる気配はありません。
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その様子をうかがっていたのは私だけではありませんでした。
カエルです!(ウシガエルなのかはわかりません)
その光景を目の当たりにした時には、背筋に悪寒が走りました。
もしかしたらヒナが襲われてしまったのではないか…
それからもカイツブリの巣を観察しますが、親のカイツブリの姿もありません。
「キリキリキリ…」「キリキリキリ…」
カイツブリの鳴き声です!
声のする方へ移動してみました。
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すると、いるではありませんか!
それも幼鳥を背中に乗せて。
観察をしている人の話だと、ウシガエルに襲われる恐れがあるので避難したのではないかということでした。
まず覚えるのは泳ぎから
ヒナは4羽いることを確認していますが、まだ2羽しか確認していません。
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別の場所に移動して観察していると…
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いました!4羽の幼鳥が泳いできました。
生まれて数日しか経っていないのに泳ぎがとてもうまい。
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潜水上手のカイツブリを撮影するコツ
カイツブリはヨシなどの植物が生える湿地でよく見られる小型の潜水する水鳥です。カメラを向けられているのがわかるとすぐに潜ってしまいます。視界から消えたカイツブリは遥か先でひょこっと出てくることが多いです。
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なので、撮影するコツは、ひょこっと顔を出すところをイメージし、そこでカメラを構えます。うまくいけば近くでシャッターを切ることができるかもしれません(笑)
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親鳥は何度も幼鳥に潜り方を教えているようでした。
潜ることを覚えるのは外敵から身を守るため、そして小魚などの獲物を取るために必要なのです。
去年は、この潜り方と水面を飛ぶが如く素早く移動する方法を教えていました。
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数時間ですが遠目で観察していると、なんだか感動してしまいました。
カイツブリの親たちは幼鳥たちに自然の中で生きていく術を教えています。
人間のように誰かに教えてもらうわけではないのに…
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4羽の幼鳥を背中に乗せてまるで日向ぼっこをしているようでした。その光景を見て、母親におんぶされひなたぼっこをした幼い日を思い出しました。
野鳥写真家のNさんはよくこんなことを言っていました。
「野鳥の種類は沢山います。ここにいない野鳥は足を伸ばせば会えるかもしれません。でもさ、いつも行くフィールドにいるからいいんですよ。そこで観察することが私の楽しみなんです」
4羽の幼鳥たち、無事に巣立ってほしいなと思ったひとときでした。