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2022年後半を総まとめ
前回のカイツブリの投稿から随分と時間が経ってしまいました。
先日、近くの公園で野鳥写真家のNさんにお会いした時に、ブログはやめてしまったのですか?とたずねられました。実はこれといって野鳥とのいい出会いがなかったので投稿する気もおきなかったんです。
でも気にしてもらい、ありがたいなと思いました。
今年も1ヶ月を切りました。
カイツブリの投稿以降の写真など、撮影時のエピソードを書き記しておこうと思います。
表紙の写真は、サバクヒタキといって本来日本には飛来しない野鳥です。そんな珍しい出会いもありました。
野鳥観察をしていない時は…
もともと私が写真を撮ることにハマったのは、海辺の町に住みサーフィンをしていたことがきっかけでした。
私の住んでいる町では、毎朝、海に入るサーファーを撮っているカメラマンがいます。
引っ越して来たばかりの時、私も撮ってもらいたいと思い、懸命に波に乗りました。
しかし、なかなか撮ってもらえませんでした(笑)
まあ、それも当然のことで、波をなかなかつかまえられず、乗る回数も少ないので、当然といえば当然です。
ある日、そのカメラマンのHPを見てみると…
なんと後ろ姿でしたが、ボードを持って海に入る自分の姿がアップされてました。
あの時は、嬉しくて、嬉しくてたまりませんでした。たとえ、サーフィンをする姿でなくとも。
このことがきっかけで、私もサーファーたちを撮ろうと思いカメラに夢中になりました。
今年の夏はコロナで中止になっていた地域のサーフィン大会に友達がトライしたので、望遠レンズを持って応援に行きました。
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そして3年ぶりにロングボードのプロの大会も開催されたので、それも撮影。
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こうした写真は一回に何百枚も撮っているのですが、特別なことがない限り見返すことがありません。だから今年からは動画にして保存しておくことにしました。
地元で観察した野鳥はやっと60種!
10月中旬には新しい出会いがありました。
その野鳥はカッコーの仲間のツツドリ。
いつも地元での野鳥の情報を教えてくれるAさんからの連絡で、近くの公園に行ってみました。Aさんは「この辺りにいましたよ」といつも詳しい場所も教えてくれます。
不思議なもので広い公園であっても、だいたいの鳥が目撃された場所に再度やって来ます。
Aさんが教えてくれた目撃場所で1時間ほど待っていると…やっぱり現れました。
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30〜40メートル離れた場所だったので、最初は気づかず、さらに後ろ向きだったので、その鳥がツツドリだとはわかりませんでした。
とにかく、撮っておきました。
私は最初の一枚はどんなに遠くであってもとりあえずシャッターを切ります。そして徐々に近づき、さらには構図を変えながら撮ります。
この鳥は一度はどこかに飛んで行ってしまったのですが、数分後に何処からか現れ、ロープに留まり、正面を向いてくれたのです。
胸の縞模様を見て、ツツドリだとわかりました。
とても嬉しかったです。というのも、これまでなかなか地元の公園で新しい種の野鳥に会えなかったからです。
ある意味、種の打ち止め状態だったんです。
これでやっと60種目の観察になりました。
前にも書きましたが、野鳥写真家のN氏は「地元の公園でいろんな野鳥が見られるのがいいんですよ」と話してくれたことがありました。
確かに遠くまで行けば観察できる鳥は多くいると思います。
だけど地元でそういった鳥を観察できたら、それは嬉しいし、何よりも生物多様性という面からみても地元の公園を誇りに思えます。
今年から50ccから125ccへ
野鳥観察はこれまで原付バイクを使って近場の野鳥がいるスポット行っていましたが、1月に125ccのバイクが納車されたので、今季は何度かちょっと遠くまで足を伸ばしました。
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それが秦野市の権現山。
やはり小型バイクは原付バイクと違い、多少遠くても疲れが違います。約1時間の道のりも全く苦になりません。
家から10キロぐらい離れた平塚市の湘南平へ夜行き、30キロ以上離れた花火の撮影にも挑戦しました。
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野鳥撮影光の条件
そんな中、今年1番撮影の条件がいい状況で野鳥を撮ることもできました。
それが秦野市の権現山です。
探鳥が目的だったのですが、展望台へ行くと権現山バードサンクチュアリという場所がありました。
野鳥の住む場所と人が集まる場所を一枚の大きな壁で仕切っています。そこに小さな窓穴が5つほど空いていて、そこから野鳥の様子を覗き見することができるんです。
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ここで撮影した時間帯は光の条件がとても良かったんです。
これまで野鳥はなるべく画面いっぱいに、そして細部までわかるような、ある意味図鑑的な写真を撮りたいと思って撮っていましたが、
最近では、それでは物足りなくなり、構図や光を考えながら撮影をしています。
だけど人間を撮るわけではないので、なかなか満足のいく写真は撮れません。
いろいろな条件が揃い、狙った通りの写真が撮れた時には、ほんと嬉しいものです。
まさに、野鳥の撮影は一期一会なんです。
それに珍しい鳥との出会いもありました。
エゾビタキです。
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■この時に撮った写真や動画もまとめました。
下記のURLをコピーすればご覧いただけます。
https://youtube.com/watch?v=xEqr6r0Yf14&feature=share
1年ぶりに会えた!冬鳥のタゲリ
11月下旬、冬鳥タゲリが飛来しているという情報もAさんから教えていただき、去年撮影した辺りにバイクで行ってみました。
カメラマンは4人。去年は農道から撮影できましたが今年は農道の入り口に「立入禁止」と大きな文字が。
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流石にバーダーたちが田んぼに入ってまで撮影しているわけではないと思いますが、
やはり静かな農村にカメラを持った人が集まるのは不愉快な人もいるんでしょう。
この日いたカメラマンたちは、農道にはいっさい入らず、公道からタゲリを探していました。
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4羽のタゲリを観察できました。来年1月ぐらいまでこの辺りにいるそうです。
それにしても田んぼはいくつもあるのにどうして毎年同じ辺りにやってくるんでしょうか…野鳥の生態は不思議なことばかりです。
日本にいるはずがない冬鳥(旅鳥)「サバクヒタキ」
「サバクヒタキが来ているらしいですよ」
いつも野鳥の情報を教えてくれるAさんから珍鳥の目撃情報を受けたのは先月の28日のこと。
聞きなれないこの野鳥、なんでもアフリカ北部やトルコ、中央アジア、チベット、モンゴルなどで繁殖をし、冬はアラビア半島やアフリカ東部、インドに渡り越冬するんだそうです。
日本では稀な冬鳥または旅鳥として、宅地造成地や河川敷のグラウンド造成地など、乾燥した荒地に渡来するそうです。
サバクヒタキの最初の目撃情報は11月22日。約1週間経っていましたが、29日の午前中、Aさんから教えてもらった場所に行くと、ラッキーなことにすぐにその姿を発見できました。
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屋根のてっぺんにとまったサバクヒタキは、しばらくすると造成地にある猫の額ほどの小さな家庭菜園と荒地を行ったり来たりしていました。
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たまに何かの実を拾っていました。
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この辺りはカラスやトビが多い地域でもあります。だからか、上を何度も気にしていました。
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滅多に会えない珍鳥に私は釘付けになりました。
午前11時半から約1時間以上もいたのでずっと観察をしていました。
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ひと目この珍鳥を見ようとこの日、10人ほどのバーダーたちも来ていました。
この造成地の周りは柵に囲まれていて人は簡単に入れないので、サバクヒタキも安心していたのでしょうか…
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なんと、2メートルくらい手前まで来てくれてポーズをとってくれました。
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考えてみれば、去年も暮れにニシオジロビタキという迷鳥に会えました。そして今回はサバクヒタキ。いずれにしても思ってもみない出会いでした。
来年はどんな野鳥との出会いがあるのか…今から楽しみです。