Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【2月28日㈬~3月5日㈫】
今年も、3月1日から開催中の大阪アジアン映画祭に参加しています。『ハッピー・オールド・イヤー』がグランプリを受賞した第15回、2020年からの参加なので、第19回目の今回が連続5回目。初参加の年からの3年間はコロナ禍の最中の開催だったので、夜の回の上映を観た後は営業自粛中で開いている店が無くて外食出来ないばかりか、そんな特殊な状況下ゆえ、コンビニ弁当を買ってホテルの部屋で食べようにも、同じことを考える人が多いのか、どこのコンビニでも売り切れていたりして、食糧の確保に四苦八苦。「そうだ!牛丼をテイクアウトしよう!温かいうちに食べられるし!」と吉野家を探しても、吉野家も21時を待たずに次々閉店して行き、大阪駅周辺を開いてる吉野家を求めて走り回ったりしました。せっかく大阪に来ているのに、そんなひもじい思いを強いられていましたが、ここ2年は段階的に平常時に戻り遅い時間の夕飯の選択肢も広がって、今年もお好み焼きだ、串揚げだ、と短い大阪滞在をエンジョイさせて頂いてます。
さて。今年はコンペティション部門にはタイ、台湾、香港、マレーシア、フィリピン、モンゴル、ジョージア、日本などから14作品がエントリー。私は後半6日の水曜の夕方から8日の金曜の夕方までの参加で、目一杯観れば10本以上行けそうなのですが、買い付け検討が目的ゆえ、邦画や既に配給が決まっている作品を除外してスケジュールを組むと8本が上限、という感じです。その限られた本数の鑑賞作品の中から、「これだッ!」という映画が見つかればラッキー。今のところ戦績は、正直に言わせて頂くと、2勝2敗1引き分け。その“2勝“の映画も、興行を考えると一筋縄では行かない作品なので、どうなることやら…。
トップに貼った画像は、『トラブルガール』という台湾映画の上映前に行われた、来日している台湾映画人が勢揃いしての舞台挨拶の模様。今年はコロナの影響もほとんどなく、来日ゲストが大幅に増えたようで、各作品の上映後の、ゲストを迎えてのQ&Aも、私が観た回では毎回実施されていました。実は個人的には、あのQ&Aというのが私はあまり得意ではありません。自分から挙手して質問する、というのは生まれてこの方やったことが無いくせに、人の質問を聞いて、質問内容が失礼なんじゃないかとハラハラしたり、突然感想を長々と語る方が現れてイライラしたり、その監督の母国語でいきなり質問し始める日本の方がいたりして(通訳さんがフレキシブルに対応して下さるので問題は無いのかもしれませんが…)、聞いてるだけなのに心が千々に乱れることが多かったりします。今回はそうした場面に遭遇することも少なく、映画を観て私も疑問に思っていたことを、他のお客さんが監督に聞いてくれたりして、有益なことが多かったのですが、やっぱりぶっつけ本番のやり取りにはリスクが生じるので、事前に質問を募集したり、QRコードで読み込んだフォーマットにリアルタイムに質問を送ってそれをMCの方が選んだり、という方法のほうが良いのかな…と思ったりします。但し活発なティーチインの臨場感は失われてしまいますが。Q&Aの進め方のベストな方法、皆さんはどうお考えになりますか?
今年は、普段から仲良くさせて頂いているミモザフィルムズ(話題の韓国映画『ビニールハウス』が来週15日㈮公開!)のM社長が審査員で参加していて、彼女がどの作品を推すのかも興味津々。日曜日の授賞結果発表が楽しみ!観客賞や薬師真珠賞(俳優に与えられる賞)がどうなるのかも、大阪アジアン映画祭ファンとしては気になります。さて、話は変わります。大阪に来ているので、私はご挨拶に伺えなかったのですが、1月26日㈮から6週間続いていたBunkamuraル・シネマ渋谷宮下での『ノスタルジア 4K修復版』の上映が、昨日3月7日㈭に最終日を迎えました。ご来場下さった皆様、どうも有難うございました!本日3月8日㈮からは広島サロンシネマでの上映がスタート、明日9日㈯からは横浜シネマリンでも始まります。フォーラム仙台、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都、神戸元町映画館、桜坂劇場でも引き続き上映中。そしてそして、来週15日㈮からは東京でも再び上映が再開。YEBISU GARDEN CINEMAでの上映も決定しました。ル・シネマで観そびれていた方は、ぜひこの機会に恵比寿にお越し下さい!
“カール・テオドア・ドライヤー セレクション vol. 2”も引き続き全国順次開催中。今日8日からはフォーラム仙台、明日9日からは下高井戸シネマでの上映がスタート。翌週15日からは鹿児島天文館シネマパラダイス、そしていよいよ来週15日には、昨年7月の名古屋シネマテーク閉館の後、新しく誕生するナゴヤキネマ・ノイのこけら落とし番組として上映して頂きます!私も早くお邪魔したい!!
告知しそびれていましたが、横浜シネマ・ジャック&べティでは、先週から『蟻の王』を続映中。こちらは3月14日㈭までの上映。横浜周辺で見逃していた方は、ぜひこの機会に!
texte de daisuke SHIMURA