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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【8月4日㈬~8月10日㈫】

8月8日、東京オリンピックが閉会式を迎えました。元々スポーツ観戦にあまり興味がない性質なので、特に意志を持って避けていたつもりもないまま、オリンピックとは縁の薄い2週間を過ごしていました。

それよりも「コロナ禍」、「オリンピック」、「酷暑」、という3つの要因が、興行に大きく影響している様子が、送られてくる日報(映画館からの前日の動員数の報告書)の数字から見て取れて、そっちのほうが気が気ではない日々。おまけに「オリンピックが終わった途端に、映画館や大規模商業施設の休業要請が出るんじゃないか?」とか(今のところ、そうした動きはないみたいですが…)、「さて、パラリンピックはどうするつもりだろ?」とか考えて、まったく精神衛生上よろしくありませんでした。

ですが、最終日の男子マラソンだけはしっかり観戦しました。大迫選手、カッコ良かった!当noteに連載していた、ザジフィルムズ栄光の(笑)30年の歴史を振り返る、Histoire De Zazie Filmsの第14回でも詳しく書いていますが、私の趣味はマラソン。趣味が高じて『人生はマラソンだ!』というオランダ映画を配給してしまったこともあります(そういえば今回の男子マラソン、オランダの選手が銀メダルでしたね)。その作品の宣伝の一環で、ロッテルダムマラソンを走り、その完走記を自ら書いてパンフレットに掲載してしまう、という暴挙も。コロナのせいでエントリーしているレースが次から次に中止になり、モチベーションを保つのが大変ですが、大迫選手の決して最後まで諦めない姿勢を見習って、コツコツ走り込んで復帰戦に備えようと思っております。

オリンピックと言えば、今年3月に行われた大阪アジアン映画祭で観た『ナディア、バタフライ』というカナダ映画。今を思えば何かやりようがあったかな、と思ったりしています。2020年の東京を引退レースに決めたカナダの女性競泳選手の、東京オリンピックでの日々を描くドラマで、東京ロケを含めた撮影はおそらく、コロナ前の2019年。去年5月のオンラインでのカンヌ映画祭に出品されていました。

“2020年夏に予定通り開催された東京オリンピック”を背景にした映画なので、それこそIOCの広報部長が言って反感を買っていたみたいな、“パラレルワールド”の世界。選手村の宿泊施設での、競技を終えた選手たちの乱痴気騒ぎの描写がめちゃめちゃリアリティがあったり、権利の関係でしょう、劇中登場するマスコットキャラクターが、“なんちゃってミライトワとソメイティ”だったりして、見どころ満載。そして驚くべきことに、主演の女優さんは現役の競泳選手で、何と実際の東京オリンピックにも出場して、映画と同じように引退レースだったそうです。話題性のみならず、クオリティもとてもしっかりした作品なので、配信でもいいから観れると良いのですが…。

当通信、何年か後に読み返した時に、オリンピックの「オ」の字にも触れていなかったら不自然(?)なので、今回は私なりにオリンピックにまつわるエピソードを綴ってみました(エピソード、というほどではない。笑)。ホントは家でチラチラとご飯を食べながら観ていた開会式、閉会式について、いろいろ思うところを書きたいのですが、それは控えておきましょう…。

『人生はマラソンだ!』に話は戻りますが、前回のnote連載『ハッピー・オールド・イヤー』公開記念の“リアル引っ越しドキュメント”⑥で触れた、未着用のTシャツを日本救援医療センターというNPOを通じて海外に贈った、というお話。先月「ボツワナに届けました」というご報告を頂きました。『人生はマラソンだ!』のロゴが入ったTシャツを、ボツワナの人たちが気に入って下さって、着てくれているといいのだけれど。

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最後に。ヒューマントラストシネマ渋谷でムーブオーバー上映中の『ファンタスティック・プラネット』は好評につき今週金曜以降も続映が決定しました!今週は11日から山口情報芸術センター、週明け16日から那覇・桜坂劇場でも上映が始まります。引き続き、どうぞよろしくお願いします!

※トップ画像は、ザジフィルムズ創立30周年を記念して作成したカレンダーで、イラストレーターAyumi !さんに描いて頂いた『人生はマラソンだ!』。

texte de daisuke SHIMURA






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